少子化の原因と対策

To: 2023/03/19 23:49

 

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少子化の主たる原因は核家族化

ではないでしょうか。前世期中ばまで世界が恐怖していたのは人口の爆発的増加でした。世界大戦の原

因は増大する人口を収容するための「生活圏の衝突」でした。A.ヒトラーはLebe-Raumの確保のためと

称してPolandを侵略して第二次世界大戦が勃発し、大日本帝国軍部は「満蒙は日本の生命線」と唱えて

満州国を建国し、中国との戦争の泥沼に引き込まれました。他方大日本帝国では人口増加政策を取り、

現に私の隣家は子供を沢山産んで天皇に表彰されたそうです。

 

前回家族主義の下での人の悩みとその反動で核家族化が進行したと論じました。確かに経済の成長と共

に核家族化が進行した先進国は殆ど少子化を伴っているようです。他方核家族化が進んでいない発展途

上国ではまだ人口爆発が続き、今や地球資源の限界に近づく程人口問題が深刻化しています。

 

核家族化の問題は少子化だけではない

と思います。離婚の増加と児童虐待も核家族化に伴って増えたのではないでしょうか。大家族の下では

子供は両親だけでなく祖父母、おぢ、おばの拡大家族の支えがあり両親の負荷と権力も相対的に小さか

ったのでしょう。私は子供の時ある夕方遊びに夢中になって父が幾ら呼んでも帰らなかったところ、

とうとう父が追いかけて来たので泣きながら祖母の家に駆けこんだら祖母に「そんなに叱るなよ」と言

われて父が苦笑いしながら連れて帰ってくれた事を覚えています。

 

核家族の下では両親の権力を制する者はおらず、相互の意見の違いは夫婦の破局に到り易く、それが子

に向かうと児童虐待になってしまいます。傷ましい児童虐待は昔は少なかったのではないかと思います。

方丈記の中で鴨長明は飢饉の時子より先に親が死んだと報告していますが、現在では逆になるのかも知

れませんね。

 

行くべき道は拡大家族

私達も孫二人の子育て支援のため札幌で生活する事5年半、来月孫達は小学校に上がるため私達も一応

役目を終えて我家に帰る準備をしているところです。またこの間私が教えた不登校の中学生は高校では

毎日通学して学業でも頑張っていますが、その子も私は自分の孫だと思っています。

 

私は会社を定年退職する時、初めて老齢年金制度の詳細を知り、非常に感謝しました。両親が4人の子

どもを育てるために狭い田畑を耕して苦労していた頃の貧乏を思えば、現在の老齢年金制度は私には天

国のように思えます。その幸運のほんの一部を孫達や社会に返せる事は更なる幸運です。

 

社会福祉は国家の存在理由です。国家とは正に拡大家族の概念を表す言葉ですね。

家は家のためにはあらず。人のためにあるなり。

国は国のためにはあらず。人のためにあるなり。

 

地域親

私は児童虐待の防止、いやそれに止まらず子供の成長を支援するためには何より地域の果たせる役割が

大きいと考え、地域親になろうと呼びかけています。

http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/Community%20Parents.htm

これも正に拡大家族です。

 

親方と弟子

今や相撲界にしか残っていないこの言葉は本来あらゆる学問、芸道の世界で用いられていました。やく

ざの世界ですら親分、子分と親と子の概念を用いています。人間は古代においては「部族」、中世におい

ては「お家」、各種の武道や芸道においては「一門」、やくざの世界では「一家」など家族の概念を用い

ています。要するに人は一人では生きられない、人の世の中でしか生きられない動物です。

 

私は高校の漢文で老子について学んだ時その思想を表す「道」の概念に共感しました。私は小さい頃家

の下の道路がどこまで続いているのかと考える事がありました。成長と共に行動半径が広がり、中学生

の時下の道とどんどん遡っていったら谷に入り、その奥の山に終わったのを確認して納得できたのを覚

えています。日本人は人道、剣道、柔道、華道、歌道、等々、道が好きですね。

 

私も道を用いてこの雑文の閉めと致します。

  人生大道

人は違いを受け入れて

己が道を歩むべし

いかなる道を歩むとも

進まば世界が広がらむ

 

各々異なる地にありて

あまねく道を求むれば

道はつながりて大道となり

人は行き交いて共に生きむ

 

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+ 市吉

+ 二十一世紀を楽しく生きよう会

+ HP ;   http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/

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