差出人: OsIPortable <osamu-ichiyoshi@muf.biglobe.ne.jp> 送信日時: 2018年6月3日日曜日 0:18 宛先: 件名: NHK Special ; Missing workers 転送歓迎 配信無用の方はお手数ですが返信願います。本MLは会員の紹介により加入する会員の自主研究会です。返信 または全員へ返信により意見交換をお願いします。二十一世紀世界研究会とは「人が全国どこでも働き、生涯豊か に生きられる世界」を提案し研究する会です。研究しながら理想の二十一世紀世界を実現しましょう。 今日のNHK Special Missing workersは深刻な内容でしたね。親の介護などで離職して気がつくと自分は40, 50歳、無職、長年求職活 動もして来なかったので労働市場でも数に入っていない。そのような消えた労働力が103万人、何と失業者、即ち 求職者79万人ょりも大幅に多いそうです。 本人達には先の見通しが立たないまま、老境に入る絶望感は大変深いし、国民経済からは本来働き盛りの人々の 労働市場からの乖離は大きな損失です。 私は他の番組を見ていてその解決につながる活動については見逃しました。そこで私なりの方法を以下に考えて みたいと思います。 (1) 介護離職を防ぐ Missing workersの境遇に陥るきっかけの多くが親や家族の介護のための離職ですのでこれを防止する事が重要 です。施設や訪問看護、介護の利用などの他に時間的に余裕の取れる働き方の開発も必要だと思います。 (2) 職業紹介、職業訓練システム これは既存の公的システムも随分整っていますが、問題は最も利用してもらいたい人たちがそのシステムを知らな い事だと思います。まずハローワークに通って求職、相談する事、そうし易い環境の整備が重要でしょう。 (3) 人生観 現代人に最も欠けているのは人生観だという気がします。文明の便利、世間の常識に流されて自分を見失っている 人が多いのではないでしょうか。学校教育の過剰によって生じる自主性の喪失、勉強嫌い、未熟な思考により特定 の思想に囚われて更に狭い思考しかできない人が多いように感じます。 私は米国で何年か勤務している間に地域の人々と付き合いたいと地域の教会にも定期的に通いました。そこに来 る人々は皆良い人ではあるけれども、色々な機会に彼らの視野の狭さも感じました。自分はキリスト教徒と称しなが ら聖書は殆ど読まない人と逆に聖書ばかり読んでそれを字面の通りに信じて疑わない人がいました。 これは他の宗教についても言える事でしょう。現に私も両親の葬儀は郷里のお寺で行いましたがお経は読んだ事 がありません。中村元著「仏教聖典」は高校生の時、鈴木大拙の禅の本は米国留学中に風邪を引いて寝込んだ時 に読んで大いに触発されましたが、お経は読む、唱える気がしませんね。 昨日はNHKで若くして自殺した歌人についての番組を見ました。中学でのいじめから登校拒否になり、就職も遅れ 、しかも非正規職ばかり、その境遇と歌には同情しましたが、その鬱と自殺には物足らなさを感じました。なぜなら彼 も良い学校を出て一流企業に就職し、良縁に恵まれて良い家庭を築くという世間の常識にとらわれていたからです。 石川啄木は歌人としては永遠に名を遺していますが私はその思想には物足らなく感じています。彼の人生で経済 的に恵まれていたのは函館新聞の記者をしていた時でしょう。そこで記者として頑張れば良かったのに「東京に出 たい、明星の同人達に遅れを取りたくない」ばかりに退職して東京に出ました。彼が歌集を一つ出版すると彼の家 族は「息子は文豪になった」とばかりに檀家と喧嘩してお寺の住職を辞して、上京して啄木によりかかる、いずれも 人生の本質を見失っていた行動と思います。尤もそのために生ずる貧困の苦しみは深刻でありそれを謳った啄木 の作品は真実にあふれて永遠に人の心を打つものになったのではありますが。 己の人生観を確立して主体的に生きるにはどうしたらよいでしょうか。 広く学び、深く考え、あらゆる事を試みる事しかないのではないでしょうか。苦しいものではあっても自分の境遇を受 け入れそこから発展していく道を求める他に道は無いと思います。 自然に帰れ 私は昔E.ゾラの居酒屋を読み、大都会はパリの中でいがみ合っている人々の姿を見て、この人達はどうして時にはし 郊外にでて野の空気を吸わないのだろうと思いました。 今日中古の自転車を買って夫婦で豊平川の河原に設定されている自転車道をサイクリングしました。歩いては到 底行けない距離を自転車では楽々と行く事が出来ます。藻岩山を通り越して山鼻橋まで来て引き返しました。 豊平川の河原にはゴルフコースや野球場、テニスコートなどが整備されていますが魅力は何より川の流れそのもの と河岸の植生です。至る所でイタドリの群落が勢いを増しているのはロンドンのテームズ河を思わせました。そこで は外来植物として退治に躍起になっていましたがこれは食べられるし、飼料としての使い道はある有用な植物だと 思います。 同じく外国では日本からの外来植物として葛の退治に血道を上げていますが、これも弦は縄として、根は澱粉が取 れ、漢方薬にもなるし、葉は昔我が家の牛が喜んで食べていましたし、花は藤にも似て可憐な華です。 自然に帰れ、息づまった西欧の中世からの出口を模索して近代への扉を押し開いたスイスの思想家J.J.ルソー に習って私もそう主張したいです。何故ならそこが万人の故郷であり、本来の住処だからです。 ********************************** * 市吉 修 Osamu Ichiyoshi * 二十一世紀を楽しく生きよう会 * Human Network for Better 21 Century * http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/ *****************************************