失恋のススメ
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2023/08/12 17:19
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恋愛絡みの殺人事件
が各地で起こっています。いちいち例を挙げるまでもありません。最近では福岡市で二件あったと記憶
しています。若い男が元交際相手の女子学生の住居の団地に待ち伏せしていきなり刺し殺すとか、博多
駅近くの繁華街の路上で男が女の人に馬乗りになって刺し殺すとか全く人間の所業とは言えません。
これらは所謂stalker行為です。調査によると加害者のstalkerは自分は被害者だと考えています。曰く
「こんなに愛しているのに何故応えてくれない」、「よりを戻したかった」、全く身勝手な言い分です。
Stalkerの身勝手な論理の原因は人生の無知にあるのではないでしょうか。そこには教育の弊害もあると
思います。学校などで教えられる事は成功例ばかりです。結果だけ教えてその裏にあった失敗の積み重
ね、涙と汗の過程を教えないので人生を甘く考える人間ができてしまいます。Stalkerは恋愛は成就して
当たり前、成就すべきものだと考えているのだと思います。
少子化問題の原因は非婚
にあるのではないでしょうか。生涯結婚しない男女が1/4もあれば少子化は当然だし子育てよりも
Career形成を目指す女が増えれば出産率が落ちるのも頷けます。国会議員や大企業の役員の比率を国際
比較して日本が男女平等における後進国であるとの識者の主張には違和感を覚えます。何故なら私の知
る限りでは子供食堂などの地域密着の社会活動においては女の指導力が大きいのが日本の特長だと思い
ます。国会議員と大企業の役員に絞って比較するのは固定化した出世主義の現れではないでしょうか。
このような出世主義にとらわれると結婚は出世上不利だという理由で結婚しない男女が増えるのも無理
ありません。また上述のstalker程ではないにしても、結婚して家庭を営むのに十分な成長を遂げていな
い場合が多いのではないでしょうか。昔はよく「結婚は人生の墓場」と言われたものですね。
離婚のススメ
結婚が人生の墓場になってしまった場合は円満な協議離婚をお勧めします。一旦結婚したら二度と離婚
できないのであれば若い男女が結婚に二の足を踏むのも無理ありません。かってフランス王国において
はカトリックの教義から離婚が認められなかったので貴族社会には情事が蔓延し、やがて愛人の存在が
社会的地位を高める所にまで到りました。彼女らは自宅を貴族社会の社交場にしてある意味では文化
salonとしての役割も果たしました。
日本の結婚相談所では話がまとまるのは稀なようです。双方が買い物でもするかのように条件を比べて
いれば「帯に短し、タスキに長し」で双方の条件が一致するのは確率の二乗の法則でますます可能性が
低くなってしまいます。人々が結婚に躊躇するのも離婚は失敗だという観念にとらわれているからでし
ょう。バツイチという言い方にそれが表れています。
現代人は離婚が下手ではないでしょうか。若い頃私は米国やAustraliaでは日本より離婚が多いのに驚き
ましたが、今では家庭内でいがみ合っているより離婚した方が良いと思います。この前卓球で有名な福
原愛さんが、離婚した台湾人の元夫から子供に会わせろという訴訟を起こされたと知り呆れました。子
供は両親の離婚には無関係です。何が変わろうと親子関係は変わりません。米国は離婚が多いだけ子供
の権利保護でも進んでいて子供は父と母の間を自由に行き来しているようです。現に私の米国のhost
familyの一族の娘が約10年前に日本で働いていた時私達は富士山に連れて行きました。彼女の両親は彼
女が子供の時離婚したのですが、彼女は富士山の頂きから別々の家に暮らす両親に電話をかけました。
歴史的には日本社会において離婚と再婚は極めて自然な事でした。三代将軍徳川家光の生母のお江の方
は三度目の結婚で徳川秀忠にお輿入れしました。江戸時代に離婚と再婚は何回でもするのが当たり前で
した。離婚においては所帯を持つ時に各々持ち込んだものを持って別れました。
私は日本の法律にはど素人ですが常識的に思うのは下手に結婚すると離婚の時に財産をごっそり持ち去
られる事です。財産目当ての結婚が可能なら財産家は迂闊に結婚もできません。私は江戸時代のように
結婚時の各々の財産は結婚後も各自のものであり、結婚生活を通じて築いた分だけが共有財産であると
いう考えが合理的だと思います。
失恋のススメ
結婚して子供ができてからの離婚は子供が可哀そうです。それなら結婚に到る前の失恋の方が遥かに増
しです。そればかりでなく、失恋には人生の妙味が詰まっていると思います。
私が学生の頃箱崎の映画館に渥美清の「男はつらいよ」の看板がよく立っていたのを思い出します。こ
のシリーズは何十年も、正に登場人物や世間の移り変わりと共に続きました。大体パターンが決まって
おり、最後は寅さんの失恋に終わります。失恋してはまた旅にでる寅さんの旅は今も続いているよう
に感じます。
失敗は成功の本
発明王T.A.Edisonは新聞記者を集めて事前に公言して後が無い立場に自らを追い込んだ白熱電球の発明
のために何千という物質を試しました。助手がこれらを失敗と呼んだのに対してT.A.Edisonは「否、失
敗でないよ。Filamentには不向きな物質を何千種類も知ったのだから」と答えたそうです。そしてつい
に日本から取り寄せた竹の繊維で実用に耐える白熱電球の開発に成功しました。
人生はベクトルなり
Aを恐れてはBを得られず、
(A,B) = (失恋、恋愛),
(離婚、結婚)、(失敗、成功)
Aを重ねてBに到らむ
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+ 市吉 修
+ 二十一世紀を楽しく生きよう会
+ HP ; http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/
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