差出人:	Osamu Ichiyoshi <osamu-ichiyoshi@muf.biglobe.ne.jp>
送信日時:	2019年4月28日日曜日 0:30
宛先:	
件名:	イワンのバカに習って人生を楽しもう

転送歓迎
配信無用の方はお手数ですが返信願います。本MLは会員の紹介により加入する会員の自主研究会です。返信
または全員へ返信により意見交換をお願いします。二十一世紀世界研究会とは「人が全国どこでも働き、生涯豊か
に生きられる世界」を提案し研究する会です。研究しながら理想の二十一世紀世界を実現しましょう。

4ヶ月振りの我が家
先週土曜日に四か月ぶりに神奈川の我家に帰りました。この一週間庭の草取りや生け垣の手入れ等で大忙しでした
。自動車は四か月経っても問題なく動きました。

イワンの馬鹿の思想について
幾つかのご意見を頂きました。イワンのバカの思想は人は各々働いて自分と家族を養うべしという事です。妹の
マラーニャは唖ですがイワンを助けて家で働いています。先に家を出て独立していた兄達が財産分与の権利を
主張した時も快く財産を分けてあげました。おもしろい経緯でイワンはその国の王様になりましたが、イワンの国は
攻めて来た他国の軍も受け入れて兵隊を自国の中に吸収してしまいました。悪魔の親玉が立派な紳士に化けて
イワンの国にやって来て「如何にして働かないで暮らすか」という思想を広めるのを許し更に国民に養ってあげさせ
ました。但し妹のマラーニャは怠け者は人より先には食卓につかせず後で食事をさせました。それが唯一のイワン
の国の法律ですね。

人類の原始時代は正にイワンの国
だったと思います。自然採集経済から農業の始まりまでは人は働かなくては一日たりとも生きる事が困難でした。
文明社会に生きる現代人には返って理解困難ですが、人類数百万年の歴史の大半はイワンの国こそ現実であり、
現在のような文明社会は想像もなし得なかったものでした。

国家の発生以降は悪魔の思想
即ち「如何にしたら働かないで生きるか」という事です。働かないで生きられる筈はないので言葉を変えると「如何に
したら他人を働かせて自分に奉仕させるか」です。これは現代社会のあらゆる部分に浸透して闘争本能などと
まるで人間の本性であるかのように思われているのではないでしょうか。

悪魔の思想は人間の不幸の源泉
だと思います。他人を支配し他人に勝つ事を目的とすれば嫌でも争いが起こります。イワンのバカの物語そのもの
がイワンが兄達に言われるままに財産を分与して争いが起こらなかった事を悪魔が憎んだ事に始まっています。
人が争い不幸になる事が悪魔の幸福なのです。現代社会は数知れず悪魔に奉仕していますね。

イワンのバカの思想は絶対主義、悪魔の思想は相対主義
イワンのバカの思想は「生きているだけで幸せだ、心身を動かしたい、働きたい、人と仲良く楽しみたい」という絶対
主義です。対して悪魔の思想は「生きているのは苦だ。人生は闘争だ。人を支配したい。人に勝ちたい。人より楽を
したい」など絶対的に相対的な思想です。

以下にイワンのバカに習って如何に悪魔の思想を打ち破るか愚考致します。

帝国主義的競争
国際政治は未だに帝国主義思想からまだ抜けきっていないですね。昨日の世界卓球では日本と北朝鮮の試合も
ありましたが、私は北朝鮮の選手にも応援しました。北朝鮮の選手は国際的な試合に出る機会が少ないとの解説
に同情しましたので。日韓関係も冷え切っていると言われますが、私が昨年大田の学会に行った時もそうでしたが
韓国の人の親切、日本語を学んでいる人に必ず出会う事、こちらが片言の韓国語をしゃべると見せる笑顔等に
いつも私は好印象を持って帰ります。国民レベルはイワンのバカの平等思想、国際政治は悪魔の競争思想で動いて
いるのだと思います。私は北朝鮮の核ミサイルには対抗しますが、国民とは交流したいですね。R.ジェンキンズさん
の本(告白)を読んで北朝鮮国民の惨状には深く同情しています。

人が不幸なのは自分の幸福に気づかないからだ。
これはドストエフスキーの言葉ですが私も同感です。自分は不幸だと嘆く人の大半は実は五体満足ではないでしょ
うか。一体それ以上に何が人にいるのでしょうか。障害のある人もパラリンピックをよく見れば自分に残されている能
力の大きさに気がつくのではないでしょうか。

本当の出世は底辺からの向上
世界の偉人伝を読めば彼等は社会の底辺から這い上がった人が大半です。偉大な横綱も始めの番付は序の口
から始まります。豊臣秀吉も最初の仕事は織田信長の草履取りからでした。就職してもすぐにやめたり、家にひき
こもったり、あるいは反対に過労死するまで会社に束縛される現代人にはイワンのバカさが参考になるのではない
でしょうか。

親を看取るの最上の経験
私は両親の死に至る過程を共に暮らして学ぶ事が多々ありました。現代人が生きるのに迷う事が多いのは人の死
に会う経験が少ないからだと思います。死によりて生を知る事多し。親しい人の死を看取った子供にはぐれたりする
事は無いであろうと思います。

孫育ての手伝いは最大の孝行
私達が札幌に住んで行っている双子の孫育ての手伝いは私達には大いなる喜びです。孫達の成長から学ぶ事
も多々あります。児童虐待の報を聞く度に思います。一体祖父母はいないのかと。

人の宝は自分の中にある
事に多くの人は気がついていないと感じます。典型的な例は学校歴指向です。いい会社に入るためにいい学校に
入るという学校歴信仰は今も強いですね。貧しい子が塾に行けないから貧困の連鎖が起きると説く学者や政治屋
の主張に私は呆れます。もしそうなら一体何のために学校があるのでしょうか。以前紹介した乞食の子、頼東進が
学校から帰ると盲目の父親の手を引いて乞食に出るので、勉強する時間も、机もないのに小中学校通じて主席を通
したのは彼が片時も教科書を放さず、乞食をしている間も地面をノート代わりに常に学んだからです。こうして彼に
は絶対的な学力がついたのに対して、経済的に恵まれた彼の同級生は塾やら、家庭教師やら己れ以外のものに頼
ったので相対的、一時的な学力しかつかなかったのです。試験が終わればすぐに忘れる類です。
給付型奨学資金を政治屋が主張し、学生が要求するのも自分の宝を疎かにして他に頼る現れだと思います。二宮
金次郎が薪を背負って書を読み、臼を突きながら一周回るごとに書を一行読んだ姿こそ学問です。働きながら学ぶ
、学んだ事を仕事に生かす、一生学び続ける事こそ真の学問だと思います。研究しだしたら時間はいくらあっても足
りません。利用できるのは常に寸暇のみです。
大学にはPost doctorで低給に甘んじて研究職に固執する人が多くいるようですが、私は自分の専門にこだわらず
一般社会に就職する事を進めます。専門研究で身についた知識は必ず役立ちますし、仕事を通じて研究機関で
は閉ざされていた新たな世界が広がると思います。

イワンのバカで人生を楽しもう
イワンのバカの思想は「親からもらった五体があれば他に何がいるのか。さあ働こう、人と協力しよう、楽しもう」という
絶対主義です。それに対して悪魔の思想は「人生は競争だ、人に負けるな、人を支配せよ、学歴をつけよ、己に
勝て、刻苦勉励せよ」的な相対主義です。思うだけでも疲れます。
私はイワンのバカになりきって人生を楽しみたいものです。
*********************************
* 市吉 修   Osamu Ichiyoshi                    
* 二十一世紀を楽しく生きよう会                    
* Human Network for Better 21 Century      
*  http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/
*************************************