差出人:	Osamu Ichiyoshi <osamu-ichiyoshi@muf.biglobe.ne.jp>
送信日時:	2019年7月7日日曜日 0:01
宛先:	
件名:	子等に学ぶ学習理論一考

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孫達は言葉が随分発達しました。
まだ二歳半なのにもう大抵の事は言ったり、聞いたりする事ができるようになりました。今は寝かしつけも歌よりお話
が多くなりました。兎と亀、浦島太郎、こぶとり爺さん等。人の話を聞いていると如何に快く眠れるかは学校の授業や
講演会等でよく経験する所です。

幼児は何故あんなに急速に言葉を覚えるのか
それは生活の中で使いながら覚えるからだと思います。間違いもよくやります。例えば自分が出かける時「行ってら
っしゃい」と言ったり、帰って来た時「お帰り」などという事もありましたが二、三度正してやると直ぐに正しく覚えます。

頭と体の使い方
幼児は生活の中で体全体を使って考えるので何でも良く覚えるのだと思います。それに対して大人は体を使わず
頭で考えようとするから覚えが悪いのではないでしょうか。
以前学習教室で英語を教えた子には「辞書を引く事」を指導しました。文中の語の意味が分からずに文意が分かる
筈がありませんから。
今毎週二回教えているある不登校児には頭より手を使えと教えています。数学の問題を読んで考え込んでも問題
が解けるわけがありません。先ず手を動かして例えば「鉛筆一本の値段をx,ノートの値段をyとする」というように未
知数の定義をします。すると問題の内容からx,yについての連立方程式が立ちます。後はそれを解くだけです。最
後にx,yではなく問題で求められた言葉で答えを書きます。その子も最近はだいぶ分かってきたように感じます。

学習によって身についた事とは考えなくても出てくる事だと思います。日常の会話においては言葉は特に考えなく
ても出て来るのかその一例です。この便利な言葉は時に誤解を生じたり、人間関係を損なったり、甚だしくは戦争
の原因になる事もあります。生兵法は怪我の元という諺もあります。自分が知っていると思っていても実は知らない
事が無数にあり得る事は思考の限界から明らかです。

思考の限界
知らざる事は考えられず
一事を思えば余事は考えられず
考えるとは考えざる事なり
思考の限界を知りて考えるべし

学ぶとは
外より内に入るなれば
頭より先に体を動かせ
語るとは
内より外に出るれば
体より先に頭を動かせ

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* 市吉 修   Osamu Ichiyoshi                    
* 二十一世紀を楽しく生きよう会                    
* Human Network for Better 21 Century      
*  http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/
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