S.Hawkingの生き方に学ぶ

2020/12/19 14:15

宛先  市吉修   CC  Mitsu Utamura   その他53件の宛先

 

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今年のNobel物理学賞

は銀河系中心の巨大Black holeの観測と写真撮影に成功した実験groupBlack holeの理論を確立した

Roger Penroseに与えられました。Black holeと言えばS. Hawkingが有名ですが、既に一昨年に亡くな

っていました。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0

 

S. Hawkingは今回Nobel賞を受賞したR.Penroseと共同で1965-70に一般相対性理論の研究を行いま

した。そして「もし一般相対性理論が正しいならば、過去に宇宙の密度が無限であった時点があるに違

いない事を、この手法を使って証明したのです。(p.23) 、、、同じ手法がBlack holeにも適用できる事

を発見しました。(p25, ホーキングの最新宇宙論、日本放送出版協会)

 

上の書によるとS.Hawkingは大学卒業前に体の動きにぎこちなさを覚え筋委縮性側索硬化症と診断され

ました。大学まではあまり勉学しなかったそうですが、難しい一般相対性理論の研究を続けていると病

気の進行が遅くなり更にJ.ワイルドという女の人と婚約して生活の必要にも迫られて研究意欲が出てき

たそうです。

 

宇宙論におけるS.Hawkingの業績は偉大で、一般向けの宇宙論に関する著作で世界的にも有名です。私

も彼のLarge Scale of the Universeとか、Roger PenroseShadows of the Mindという本を持ってい

ます。何れも殆ど積読状態ですが、今回のN賞を機に読んでみようかと思っています。

 

更にS.Hawkingは上の特異点定理に量子力学を適用すると宇宙の始まりに特異点が無くてもよいという

理論を立てたようです。但しその時には時間が実数ではなく虚数になるそうです。前回報告したように

私は「虚」というものに関心がありますのでBig bangと異なる宇宙の始まりがどんなものなのか興味が

あります。

 

Hawkingはその学問的業績ばかりでなくその生き方からも学ぶ事が多々あるのではないでしょうか。若

くして難病を発したにも関わらず、一般相対性理論と量子力学を駆使して宇宙論の研究を続け、学者と

しても人としても長命を全うしました。発明王T.A.Edisonは若い時の事故で殆ど全聾になりましたが、

「耳が聞こえない事は自分には短所ばかりでなく長所でもあった。雑音が無くて仕事に集中できた。」と

言っていました。難聴である事から音に対する関心が高かった事が魔法のような蓄音機の発明につなが

ったのだと思います。

私はHawkingの場合も体が不自由な事は短所ばかりでなく長所でもあったのかも知れないと思います。

即ち他の事ができない分研究に没頭できたのでしょう。おそらく難病の進行が遅かったのは活発に脳を

働かせたおかげであろうと推察します。他の人との共同研究が多い事もHawkingの特長です。体が不自

由でも人との意見交換には支障は無かったのでしょう。電動車椅子で移動し目玉の動きだけで電子機器

を使って音声合成により一般向けの講演も数々行いました。

 

S.Hawkingは学校であまり数学を勉学しなかったので最初は一般相対性理論が理解困難でしかも難病を

発してとても学位をとるまで生きられないだろうと研究意欲も一度は喪失しかかったそうです。しかし

婚約を機に生活のためもあり研究を続けていたら新たな境地が開けて来たのでした。

 

私は英国に在住した前世期末にTVで見たHawkingに関する番組を覚えています。彼には息子や娘がい

ますが、皆健康でした。娘は笑いながら「物理学は全く分かりません」と言っていました。言うまでも

無い事ですが人間の能力は遺伝による部分は大差なく、違いは努力にある事を示す好例です。余談です

が、A.Einsteinには妹があり、しぐさに到るまで兄にそっくりなのでそれを見た人が人間は才能よりも

努力だなと感じ入ったと書いたものを読んだ記憶があります。

 

世の人は五体満足なのに努力を怠り、自分は才能が無いとか、生まれ合わせが悪かったとか、周りの理

解が得られない等と悩んでいる場合が多いのではないでしょうか。

 

S. Hawkingの生き方から「人はどんなに困難な状況でも努力すれば何とか道は開ける」事を学ぶ事がで

きるのではないでしょうか。

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+      市吉 修 

+     二十一世紀を楽しく生きよう会

+     HP ;   http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/

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