孤独問題

 

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2024/05/19 22:51

 

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世界の平和と繁栄のために

意を発し、想いを語りて世に現しませう。

 

孤独問題

数日前のTV朝日羽鳥morning showは孤独問題でした。現在日本では一人暮らし世帯が非

常に多い。生涯未婚の人が増えているばかりでなく結婚した人も配偶者に先立たれ、子供

は独立して遠方に暮らし、自分は一人暮らしの老人が非常に多い。これは時に深刻な問題

になります。現に私の義兄は最近自宅のふろで溺死しました。偶々連休で娘が帰省したの

で発見されましたがそれでも死後数日経っていました。孤独死は孤独問題の最たるものだ

と言えるでしょう。

 

心理的な孤独

日本では悲しい事に若者の自殺が多いのですが、その背景には心理的な孤独があると思い

ます。首都圏では時々電車を止める「人身事故」も背景には孤独問題があるのではないで

しょうか。昔は「列車飛び込み」と言っていましたがそこに到る過程には深い苦悩がある

筈です。その背景をも含めた調査が必要だと思います。

 

いじめ問題の底にも孤独問題あり

学校でのいじめの被害者は親や学校に被害を訴えても適切に対応してくれないため孤独に

陥るばかりでなく、いじめる方もいじめに加担しないと自分が除け者にされる事を恐れて、

いじめに加担する場合があります。

それは孤独を恐れて悪に加担するのであり、根は孤独問題であると言えるでしょう。

 

悲惨な幼児虐待を行う家庭は例外なく地域社会から孤立しています。深刻な幼児虐待問題

も根は孤独問題だと言えるでしょう。

 

昔の自殺の原因は孤独の反対

我国の自殺は伝統的に世のしがらみにがんじがらめにされて逃げ場を失って死ぬものでし

た。若い男女の心中の原因は親が二人の仲を認めてくれないとか、武士の切腹は権力者の

命令による、あるいは義理ある人への迷惑をかけないためとか、まさにその原因は孤独の

反対でした。大日本帝国軍隊の永遠の恥である特攻や肉弾攻撃はこのような強制死の最た

るものと言えるでしょう。

 

過労死問題

今や英語にも取り込まれたKaroushi(過労死)はどうでしょうか。過労死は職場の上司によ

る、ひいては組織による間接的な強制死であり、極めて日本的な現象であるから日本語が

そのまま英語に取り入れられたのでしょう。転職が多い外国では過労死は全く理解困難で

しょう。この意味では伝統的なしがらみによる強制死とも言えますが、他方過労死に到る

人には他に相談する人もいない場合が多いので孤独問題でもあると言えるでしょう。

 

おれおれ詐欺問題

これは明らかに孤独問題です。あれだけ世の中で警告が出されておりながら、詐欺師に騙

されて大金を詐取されるのは決まって一人暮らしの老人です。

 

投資詐欺問題

有名経済評論家を騙る詐欺師に騙されて大金を巻き上げらるる被害者は年齢とは関係あり

ません。原因は本人の知識不足に加えて相談する相手のいない場合が多いのでこれも孤独

問題だと言えるでしょう。

 

詐欺問題は一般に孤独問題

その他結婚詐欺、偽物の売り付け、品物の不当表示など詐欺問題は後からみればバカとし

か言い様が有りませんが、その時相談する相手がいれば防げた筈なのでこれも一つの孤独

問題だと言えるでしょう。

 

孤独問題は文明病

原始時代には孤独問題はありませんでした。そもそも孤独では生存が不可能でしたから。

野生ではライオンと言えども単独では生存が不可能であり、必ず群れで生活しています。

ましてや人間においてをや。助け合いこそ人間の根源です。即ち言葉の獲得により意思疎

通を発達させ、効果的に助け合った事が人の生存と発展の基礎であったと思います。民主

主義と社会保障は最も先進的な国の制度ですが、実はそれは原始時代の再現であると思い

ます。日本語の「ひと」とは人、一つ、等しいに通じます。ちち()、はは()はぢぢ、

ババ、おじ、おばに通じます。今日でも他所の人にも「おじさん、おばさん、おじいさん、

おばあさん」と子供は呼びかけます。それは原始時代の密かつ平等な人間社会の名残では

ないでしょうか。

 

農業と牧畜によって私有財産が生じ、自然及び人為財産を巡る争いの結果、勝者が敗者を

支配する不平等な階級社会の段階に人類史は進化しました。しかし長い歴史過程を通じて

人間社会は不断に民主主義を回復してきました。自由と平等は原始社会では極く自然な事

であり、そういう言葉も無かったと思います。我々が自由、平等を唱えるのは文明社会に

おいてはそれがややもすると失われる危険があるからです。昔米国で公民権運動が激しか

った頃、白人至上主義者が人種差別の自由を主張するのを聞いた事があります。経済の自

由競争もややもすると勝者が市場を支配して自由が失われる事があります。独占禁止法が

制定されたのはそのためです。

 

私が子供の頃実家で読んだ農村向け雑誌「家の光」では農村の慣習による個人の束縛、嫁

姑問題、家督問題、親類付き合い、世間体など煩わしい人間関係が主たる問題でした。

そして封建的思想の打破が合言葉でした。

 

1960-70代の高度成長は農村から都会への人口移動と核家族化を推進しました。それにより

人はより自由になりましたが、同時に孤独になりました。失業や病気、高齢化により自由

が損なわれれば孤独が深刻な問題になります。自由には自立する力と心が必要です。

 

孤独問題の解決

 

(1) 生涯学問

昔から「芸は身を助く」と言い、職人、芸人、学者等は何処にでも行って生活ができまし

た。今は交通通信網の発達により、高速Internetでつながる所なら多くの職種において人

は何処でも仕事ができる筈です。ただし実力があるなら。その実力をつけるには不断の学

問努力が必要です。

 

過労死問題を聞く度に学校で習った日本国憲法を思い出せと叫びたくなります。昔はよく

会社の不当な仕打ちに対して上司に叩き付けるために辞表を懐にしのばせて出勤したなど

という話を聞きました。また学校では私も時に意地悪される事はありましたが、放ってお

くとしばらくして止みました。孤立を恐れなければ人は自由になり、孤立を恐れると人は

不自由になります。

 

(2) 世代を越えた助け合い

幼児虐待の防止には「地域親になろう」

http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/Community%20Parents.htm

 

私は毎木曜日の夜近くの団地でアジア人の子供達の勉強を手伝っています。中にはまだ日

本語がよく身についていない子もいます。その子は英語がNative speaker並みなので私と

は英語で話しています。数学も基礎ができていないのですが、問題を解きつつ日本語と英

語で教えると、理解できた時のその子の驚き、その子がyou are a good teacherと言ったの

に私は内心にやりと笑いました。最近はその子が日本語で教えてくれというので更に手応

えを感じています。

 

子供達と私の間には半世紀以上の年代差があります。彼等には想像もつかない世界を私は

沢山知っています。高令者は若い世代に多くの手伝いができると思います。

 

しかしながらその高齢者の大半は自宅にひきこもり世と隔絶しているため前述の各種の詐

欺に引っかかって大金を失っています。人間は誰でも無為に過ごせばバカになります。決

して年のせいではありません。

 

孔子は言いました。 小人閑居して不善を為す。

クラーク先生曰く  少年ょ、大志を抱け、

私は言いたい    老年よ、当世に戻れ

 

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+ 市吉

+ 二十一世紀を楽しく生きよう会

+ HP ;   http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/

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