基礎の重要性
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2024/06/09 23:31
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世界の平和と繁栄のために
意を発し、想いを語りて世に現しませう。
基礎の重要性
建物を建てる時には先ず基礎を確り固める事が必要です。能登地震でも大きな鉄筋の建物が真横に倒れ
ている例がありました。見かけは堂々としても基礎が成っていなかったためです。
万葉集では宮殿を建てるための地固め作業を謳ったものがあります。私の田舎でも家を建てる時には村
中総出で大きな木材を立てて大勢で綱を弾きながらどしんどしんと地固めをしました。
国の基礎は大丈夫か。
先週金曜日東京押上に行き、「東京大空襲訴訟元原告と支援者の会総会」に参加しました。国が起こした
戦争の為孤児となった戦災孤児を日本国は放置しました。片や旧軍人には現在までに60兆円以上の補償
をしてきました。戦災孤児の多くは親類に厄介者扱いされ、学校にもろくに行かせてもらえず、浮浪児
となって野たれ死んだ人もあります。全く国によって殺されたようなものです。これが大日本帝国が戦
争推進のため宣伝した「天皇の赤子」に対する日本国の所業です。
世紀の変わり目に既に後期高齢者に入った戦争孤児達が国に対して謝罪と補償を求めて起こした裁判に
対する最高裁の判決は「国は軍人とは雇用関係があったから補償したが、戦争孤児とは雇用関係が無か
ったから補償する必要は無い」というものでした。
皆様はこの判決についてどう思われますか。国と国民の関係は雇用関係に及ばず。これは国民の平等と
福祉を受ける権利を国民に保障する日本国憲法にも違反するのではないでしょうか。日本国の基礎に危
うさを覚えるのは私だけでしょうか。
健康の基礎
今NHK specialで紅麹健康食品による健康被害特集を聞きながら本文を書いています。日本では薬害や
健康食品による健康被害が異常に多いようです。薬や健康食品の宣伝はまるでポパイの漫画の如し。
私の倉庫のどこかにある本の題名"Food is best
medicine"に 私は全く同感です。
百寿者を調査したある報告によると百歳で元気な人に共通するのは
(1) 多種多様な食べ物を少な目に食べる。
(2) 昼間は心身を動かして十分活動する。
(3) 幾つになっても社会と関わりを持つ。
逆境に弱し
学校でいじめを受けて不登校、ひいては閉じこもりになる。会社で働き過ぎて過労に陥り、最悪は死に
到る事もある。公務員が組織の不正に引き込まれ、それが発覚すると責任を取らされて自殺する。
世の常識に流される
医者の家に生まれた子が医者になるよう期待され、それに応えられずに悩む、進学のために子供が学校
から帰ってからまた学習塾に通う。独特な教育法を宣伝する学校にバカ高い費用をかけて子供を通わせ
る。
以上のような風潮は日本国そして日本人の基礎が危ういものであると思わずにいられません。
私の生い立ち
私は九州は高千穂の峰の麓に生まれました。私の家は貧しい農家でした。四人の子供に食べさせるため
両親は必死に働きました。私は小学校に上がるまでは集合教育は一切受けた事がありません。幼い時は
両親が畑仕事をする傍らで妹達と野原の花を摘んだり、小川で遊んだりしました。少し大きくなると年
上の従兄や近所の子供と色々な遊びをしました。小刀ひとつで竹を切り、色々なものを作りました。カ
ブトムシやクワガタは最も親しい遊び友達でした。少し大きくなると両親の農作業の手伝いをしました。
自然に親しみ、家族が一つにまとまって暮らした子供時代は私の基礎を作ったと思います。即ち私は自
分達が食べるものは田畑を耕して作物を作って手に入れる事、住む家は村人の手を借りて自ら立てる事、
遊びと学びの場はまわりの自然と村の仲間の中に無尽蔵にある事などが自然に身についたと思います。
学校にあがった当初はとても引っ込みじあんで、女の子に手をつねられた記憶がありますが、それも直
に慣れました。学習塾などは存在もしないし、学校から帰ると日が暮れるまで遊びました。農繁期には
父の手紙を持って学校に行き、先生に休みをもらって農作業の手伝いをしました。牛の世話も私の仕事
でした。
文明病
都会育ちの子は以上のような経験がなく大自然の法則が身につかないのも無理ないと思います。文明の
最大の発明はお金でしょう。文明社会に於いて、食べるもの、着るもの、住む家、その他あらゆる富と
は即ちお金なり。お金の効用が大きいだけにそれに捉われるのが文明病の病原です。毎日聞かぬ日のな
い詐欺や、強盗その他の犯罪の殆どは金がからんでいます。
前述の国の基礎、人の心身の健康と精神の危うさも文明病だと言えるでしょう。
文明病の克服
文明病の克服のためにはJ.J.ルソーに習って「自然に帰れ」と叫びたいです。
現実にそれは不可能なので私が人に進めたいのは
(1) 良書を読む事
いじめに弱い人の話を聞くといじめる方もいじめられる方も読書が少ないのではないかと思います。精
神の幼稚さがいじめを産み、またその被害を大きくしているのではないでしょうか。
(2) 日記をつける事
汝自身を知れ、汝の無知を知れ、これはソクラテスの言葉です。日記をつける事はそのために効果が
あると思います。
(3) 人と文通する事
これほど良い学習法はありません。昔の偉人の文通は書簡集などとして重要な文献になっています。私
達は孫達が小学校にあがったので自宅に戻ってきましたが、今でも年に何回か、絵手紙を孫達に出して
います。
私は昔に比べて少なくはなりましたが、暑中見舞いや年賀状を出しています。また頂いたものは取って
おいて、稀に取り出して見ますが、それは時を越えた世界の一部を感じさせます。
人も社会もその基礎は自然にあり。
おのが基礎を固める努力をすべし。
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+ 市吉 修
+ 二十一世紀を楽しく生きよう会
+ HP ; http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/
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