差出人: OsI [osamu-ichiyoshi@muf.biglobe.ne.jp]

送信日時: 2013714日曜日 0:49

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件名: 国家と国民の関係、人間の生き方

 

転送歓迎

配信無用の方はお手数ですが返信願います。本MLは会員の紹介により加入する会員の自主研究会です。返信または全員へ返信により意見交換をお願いします。二十一世紀社会研究会とは「人が全国どこでも働き、生涯豊かに生きられる社会」を提案し研究する会です。研究しながら理想の二十一世紀社会を実現しましょう。

 

e世論協会

参議院選挙まで一週間になりました。性別、財産、出自を問わない普通選挙権は日本においては当たり前過ぎて、つい半世紀前までその実現に如何なる努力が払われたか知らない人が多すぎるのではないでしょうか。有権者の半分を切る投票率は民主主義の危機です。今回のネット選挙運動を活かして日本の民主主義を強化したいものです。政治に関する多くの情報がe世論協会のHPで得られますのでぜひご覧下さい。http://www.e-yoron.org/

 

自民党の憲法改変案を問う

前回の提案を少し補足して二十一世紀を楽しく生きよう会のHPに入れました。ご興味があればご覧下さい。

http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/Questions%20on%20LDP%20amendments%20of%20the%20Japanese%20Constitution.htm

 

政治は国の骨格を決めるものとして極めて重要

大日本帝国憲法と日本国憲法を読み比べれば国の基本法としての憲法の重要性を痛感します。かって父が言っていましたが赤紙、即ち召集令状を受け取った時、それをどうしても拒否できない現実をひしひしと感じたそうです。父は軍隊で良い思い出は一つも無いと言っていましたが、たいていの人がそうだったと思います。内心は嫌でたまらないのに外見では喜び勇んで近所の人たちの旗の波に送られて出征した人々の多くは戦死というより餓死、病死しました。如何に理不尽であろうとも国家権力の前には個人の力は無に等しいものです。

アラブの春と言われて各地に波及した民主化運動はエジプトでは混迷し、シリアでは内乱がもう何年も続いています。民主国家の建設の困難さを痛感します。

まことに国家のあり方は国民の一人ひとりにとって最も重要な事だと思います。選挙権は大事に行使したいものです。

 

人は孤立させられて弱体化して来た。

今、渡辺尚志著、百姓の力(柏書房)と言う本を読んでいます。江戸時代の年貢は個人でなく村単位でかかって来ました。村は納税ばかりでなく、警察、消防、社会福祉、教育、産業、冠婚葬祭、祭礼など生活の全般において人々が共生する共同体でした。領主の圧制に対しては村が一丸となって百姓一揆を起す事もありました。明治以降納税は個人単位に賦課されるようになり、警察、消防、社会福祉、教育は国家の管理化におかれて村落共同体は崩壊しました。明治初期に起きた秩父事件(ちちぶじけん)は、1884年(明治17年)1031日から119日にかけて、埼玉県秩父郡の農民が政府に対して起こした武装蜂起ですが「革命本部」を設置して「自由元年」を宣言した秩父困民党の革命行動はまだ村落共同体が現存していた時代だからこそ可能だったと思います。中央の自由党は堕落して自滅しましたが我が国の山間僻地で起きた秩父困民党の行動は今も郷土の誇りです。http://www14.plala.or.jp/shibazakura/konmintou.html

明治以降国家は中央集権化したのに対して、国民はばらばらの個人に分散孤立化させられたので国民の力は国家権力に対して極めて脆弱なものになりました。それは軍国主義政治の当然の帰結です。私の父を含めて多くの人々が赤紙を受け取ったときそれを痛感された事でしょう

 

人間を守るのは民主共同体

一世紀以上も前にマルクスは「万国の労働者よ、団結せよ」と呼びかけました。労働組合は日本の民主化と生活水準の向上に大きな役割を果たしました。ところが最近では労働者の団結は返って弱まってきました。現在の労働者の非正規化、賃下げ、労働条件の悪化などの根本原因はそこにあると思います。以前に報告しましたが私が会社で働いていた約三十年前には同僚が労働組合の役をやりたがらないのに驚きました。私は一年間組合の支部委員をやりましたが良い経験になりました。同様の事は学校のPTA役員についても言えます。今国民が労働問題や、教育問題で苦しんでいるとしたらその原因の半は自分の利己主義にあるのではないでしょうか。晩婚化、少子化、毎年三万人近い自殺者の存在の原因も究極的にはそこにあるかも知れません。利己主義は結局自己に不利をもたらすものだと言えるでしょう。

これからの社会で人間を守るのは民主共同体だと思います。昔の共同体は生まれや身分によって加入が制限もしくは強制され個人が自主的に加入、離脱できるものではありませんでした。本来組織とは個人を束縛するものではありますが、民主共同体とは個人が自分の意思で加入あるいは脱退する事ができ、その事業が民主的に運営される団体です。現在のインターネットは民主共同体の結成と運営のための強力な手段です。当MLは共同体と言えるほどのものではありませんが私には極めて貴重な情報交換の場です。その他、私は科学技術者Forum (STF), e世論協会、大学、高校の同窓会、もとの会社の社友会、電子通信情報学会、同郷人会、Facebook, Linked-In等々、自分でも数え切れない程の団体に入っていますが、何れも民主的団体です。その活動の手段はインターネットの主としてeメールですが、インターネットの機能(HP&ML)もっと駆使すれば分散型企業組合などの事業体も可能だと考えています。インターネット上の仕事で生活が成り立つようになればそれは従来の会社にも劣らない共同体であると言えるでしょう。

 

その他Volunteerとして毎週木曜日に行っているアジア人の子供達のための大島教室において私は与える以上の元気を子供達からもらっています。

 

損得

人間は 損得ばかり考えて 迷わば末に 損をするなり

損はするとも なすべきことを なせばすなわち 得をするなり。

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* 市吉 修   Osamu Ichiyoshi

* 二十一世紀を楽しく生きよう会

* Human Network for Better 21 Century

* http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/

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