健康生活;テロメア効果

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2022/12/04 22:20

 

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細胞から若返る! テロメア・エフェクト 健康長寿のための最強プログラム NHK出版

The Telomere Effect, a revolutionary approach to living younger, healthier, longer

by Elizabeth Blackburn and Ellisa Epel 森内薫訳

 

この本を札幌市中央区図書室から借りて来て一週間程で読みました。全450 pages程の本で膨

大な論文リストが着いています。この書物の中で主張されている事の根拠が全部示されている

学術書とも言える書物ですが、実は一般向けに人々の健康と幸福を願って書かれた本です。

著者の一人のLizさんはTelomereを長くする酵素Telomeraseの発見でNobel賞を受賞した

人です。Telomereとは遺伝子を乗せている染色体の端にある部分で二重螺旋がほどけないよ

うに端を固定しているものです。

 

生物の寿命は何で決まるか、有力な仮説は米国の生物学者ヘイフリックが1961年に出した説

です。生物の細胞の核内にある染色体は分裂の度にTelomereが短くなり約50回以上の細胞

分裂は不可能になる事を発見してそれが生物の寿命を究極的に決めるとしました。これは実に

説得力のある仮説で寿命のヘイフリック限界と呼ばれています。

 

しかし細胞レベルでは不死のものもあります。例えば癌細胞は条件さえ良ければ限りなく増殖

します。典型的な例はヒーラ細胞です。これはヒーラさんという婦人の癌細胞由来のもので当

人の死後何十年も増殖を続け今や世界中の研究室の標準実験材料の一つとなっているもので

す。癌細胞が不死なのは分裂により短くなったTelomereを長くする酵素を自ら作り出すから

であり、それこそLizさん達が発見したTelomeraseです。

 

この書が私に衝撃的だったのは心身の煩悶がTelomereを短くし、逆に幸福感が長くするする

と書かれているのを読んだ時でした。人の健康には食事、運動、睡眠、仕事、社交等の面で良

い生活をする事が必要です。その詳細はここでは繰り返しませんが、特筆すべきは心の持ち方

が単に心身の健康だけでなく肉体の基本的な部品である細胞のしかもその中枢の核内にある

染色体に影響を及ぼす事、しかも短くなったTelomereを長くする事もできるという事です。

それは心がけ次第でうんと寿命を伸ばし、しかも健康に生きる可能性がある事を示しています。

人生には様々な困難が生ずるのは避けられませんが、それに煩悶するとTelomereは短くなり、

心身の老化が進み病に陥り易くなるのに対して、問題の解決に取り組むのを楽しめば逆に

Telomereは長くなり、心身は却って若返るのです。何とも心強いではありませんか。

進めよ、さらば道は開けむ。

 

札幌はすっかり冬景色になりました。先週までは足車で札幌市内は我が庭の如く移動できまし

たが、今は路上の雪に足車の小さな車輪がめり込んでとても重く全く役に立ちません。路面が

かちかちに凍結すればまた使えますが、それまでは足そりに変えるのを検討中です。夏も冬も

使えるのは自転車です。凍結した路面も車輪が回転する限り安定に走行できます。但し急ハン

ドルは危険です。ゆったりとペダルを踏みゆったりと曲がれば自転車は雪国においても有用な

移動手段である事が分かりました。しかし吹雪の中でも使える最後の手段はやはり徒歩ですね。

 

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+ 市吉

+ 二十一世紀を楽しく生きよう会

+ HP ;   http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/

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