近況、雑感
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2023/07/16 21:37
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自由民権資料館
先週の日曜日、町田市野津田町にある自由民権資料館に自転車で行きました。相模原の自宅から20km
近くあると思います。往復でマラソンと同じ、自転車だとちょうど良い距離です。
明治10年代は関東地方も自由民権運動がとても盛んでした。明治元年(1868)に出された維新の大方針を
示した五箇条の御誓文の第一は
@ 廣ク會議ヲ興シ萬機公論ニ決スベシ
でした。これは自由民権運動に一つの理論的基礎を与えていたと思います。幕藩体制の下で士農工商の
身分制度に縛られて生きて来た日本人にはとても新鮮に響き、大きな期待を抱かせた大号令であったと
思います。
実際の明治政府の政策はこれとは正反対でした。明治十年の西南の役は士族の武力反乱に終止符を打ち、
それ以後は刀を筆に持ち替えて日本各地で自由民権運動が巻き起こりました。
多摩地方においても各地に学習会や政治結社が多数結成されました。運動の武器は弁論であり、当時の
演説会は警官の妨害をもはねつける激越なものでした。筆を執っては政府に国会開設や憲法制定を求め
る建白書を提出し、新聞に論説を書いて自由民権運動を推進しました。この時期はおそらく日本人が最
も真剣に政治を学んだ時代だったと思います。憲法試案も各地で作られましたが、伊藤博文を中心に作
られた大日本帝国憲法には殆ど反映されていません。自由民権運動も結局は士族の権力争いの域を出ず、
日本の大地に深く根を下ろす事はなかったのではないでしょうか。明治13年(1881)に結成された自由党
も1884年には解党してしまいました。福田英子曰く「男はだめじゃよ、地位や金に弱いから」私も全く
同感です。
出世主義の士族とは異なり、本当に社会を支えている土民には逃げ場はありません。正に自由党の解党
と同じ年に関東に於いては秩父と武相において困民党の反乱が起きました。前者は私が二年間仕事で
よく行った場所であり、後者は現に住んでいる場所なので少なからず因縁を感じます。
資料館では「自由民権」と題する定期研究誌が刊行されており、その最新号は色川大吉追悼集だったの
で思わず買い求めました。色川大吉は五日市の民家から民間の明治憲法草案を発見した明治民衆史の大
家です。中央公論社「日本の歴史」第21巻「近代国家の出発」は正にこの時代を扱う色川の力作であり、
私は今読み返しているところてす。
科学技術者フォーラム(Scientists and Technologists Forum, STF)総会
に昨日出席しました。もう殆ど十年ぶりであり、会員もだいぶ入れ代った事だろうと思っていたらあに
図らんや、殆ど旧知の人ばかりでした。ここでも会員の高齢化が問題だなと感じました。STFは私が定
年後に或る展示会で出会った「生涯現役を目指す科学技術者の会」ですが、別に参加資格に制限はあり
ません。知的好奇心のある人は誰でも科学技術者です。私はこの会の見学会、交流会およびセミナーで
多種多様な知識と経験を得る事ができました。特にセミナーは現在ではInternetを通じて世界中どこか
らでも遠隔参加も可能です。次回のセミナーは
「恐竜は生き延びて鳥となった」
理学博士 玉生 志郎 氏
1.日時:2023年7月22日(土)14:00〜16:45
2.会場:品川区立総合区民会館(きゅりあん)4階第1特別講習室
JR大井町駅東口前 https://www.shinagawa-culture.or.jp/curian/access.html
☆ WEB(ZOOMオンライン)参加も可能です。
詳細はSTFのHPを訪れて下さい。
https://stf.or.jp/top/infodetail.php?SN=739&page=1&cate=cate01
STFに加入して頂くと年間ではセミナー参加費が随分とお得になります。
また交流会や見学会も貴重な経験になると思います。
暑さ対策
晴れた日には二階は40度、一階は35度になります。私達の基本的な暑さ対策は扇風機ですが、私は濡
れタオルを首に巻く事と足を冷やすのが最も効果的だと感じています。古靴下の先を切ってふくろはぎ
を覆うものを作りそれを水に濡らせば足を水につけているのと同様の効果が得られます。濡れた帽子を
頭に被るのも良いかも知れませんね。
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+ 市吉 修
+ 二十一世紀を楽しく生きよう会
+ HP ; http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/
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