差出人: Osamu Ichiyoshi <osamu-ichiyoshi@muf.biglobe.ne.jp>
送信日時: 2020年4月25日土曜日 13:27
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件名: RE: 新型コロナ対策について; 感染拡散解析と対策提案
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感染拡散モデル
ある地域について
M; 地域の総人口
X; 感染者の累積数
として次の感染モデルを考えます。
dX/dt = α・X・(1 – X/M)
(感染増加速度) (感染係数)
[人/日]
上のモデルは感染増加速度は累積感染者数と未感染者数に共に比例するという考えを表していま
す。上の微分方程式を変形すると
dX / { X・(1- X/M)} =α・dt
その解は
X = M.C.e^(α.t) / (1+C. e^(α.t) ) ( Cは積分定数)
吟味
(1) t=0に於いて X = M.C / (1+C )
最初から感染者がいる、即ち外から持ち込まれて感染が始まる。
(2) 初期
α.t <<1故
X (=) M.C.e^(α.t) (C << 1)
即ち累積患者数は指数関数的に増大する。
(3) 後期
α.t à∞に対して X à M
即ち住民全員全員に感染が行き渡ります。
感染増加速度
dX/dt = α・X・(1 - X/M )
= α.M.C. e^(α.t) / { 1+ C. e^(α.t) }^2
(1)初期
α.t << 1に対して
dX/dt (=) α.M.C. e^(α.t) ; 指数関数的増加
(2) 終期
α.M.t >> 1に対して
dX/dt (=) α.M/C. e^(-α.t) ; 指数関数的減少
(3) 途中
飽和点は X= M/2即ち総人口の半分が感染した時でありその時の感染増加速度は
dX/dt (=)(α.M).M/4
数値検討
モデル地域
総人口 M = 一億(人)
感染開始から100日後の累積感染者数 X = 5万(人)
現在の感染増加速度 dX/dt = 1,000 (人/日)
とすると
α = 0.02
C = 3.7 x 10^-3
感染のピーク
X = M/2となるのは C.e^(αt) =1
t = ln(1/C)/ (α) = 280(日)
感染増加速度
dX/dt =αM. M/4 = 50万(人/日)
考察
上のモデルは一旦感染したらずっと他の人に感染させるものとしているが、実際には治ってしまえ
ば体内に病原体は無いと思われるので他人に感染させる事はない。従ってより正確な方程式は
dX/dt = α・{X(t) – X(t-T) }・(1 – X/M)
但しTは平均治癒時間である。
時刻tにおける感染者数は
X(t) – X(t-T) = M.(1- e^(-αT) }/{1+C.e^(αt)} / {1+C.e^(α(t-T)) }・e^(αt)
感染ピーク時の感染速度の補正
感染から治癒にかかる平均時間を
T=20(日)とすると
感染者数が総人口の半分M/2に達する時には
X(t) – X(t-T) (=) M.{1- e^(-αT) }/4 = 0.082M
従って感染増加速度は
dX/dt = αx 0.082M . 1/2 = 8.2万(人/日)
大半の人は無症状もしくは軽症なので実際に病人として表面化するのはその一割程度であろう。
正確な解析は困難であるが上のモデルの重要な結論は一旦感染が始まると全員に免疫ができる
までは極めて長い時間がかかるという事である。
対策提案
日本国政府が呼びかけるStay homeあるいは諸外国が取った強権的な地域封鎖は上述の感染係数を
小さくする事を目的とするがそれをゼロにする事は出来ないと私は考える。極端な事業自粛による
多くの人の経済的困窮は人災だと私は考えている。むしろ既に常在化した病原体と共生し、その感染
爆発を押さえつつ日常生活を送る政策を提案する。
具体的には
(1) 三密(密閉、密集、密接)を避け、手洗いを励行し、Teleworkを推進して感染係数αをできる限り小
さくしつつ常在化した病原体に対して長期にわたり住民が自然免疫を作る。これは特に将来を担う
子供には有効。
(2) 医療機関は重症者対策に全力を上げる。
マスクは感染防止には効果が小さいと専門家が教えていたのにも関わらず通行人の大半はマスク
をしている。そのため医療機関でマスクが不足し院内感染が生じているのは本末転倒であろう。
全体的な視野
コロナ問題は重要な脅威ではあるが日本国内で毎年3400人が死亡するインフルエンザや10万人が死
亡する肺炎をコロナ問題のように報道したらこの世の終わりという印象を与える事であろう。コロナ
に劣らず重要な問題も多い。
食糧問題
この春の植えつけ時期に日本各地の農村では重要な労働力の一端を担っていた海外からの技能実習生が
来なくなり、労働力不足に見舞われている。片や経済自縮小により仕事を失って経済的に困窮してい
る多くの人々、学生、外国人留学生がいる。両者をうまく結んで食糧の自給に努めるべきであろう。
札幌のスーパーで思うのは国産の果物が少ない事である。後継者不足のため日本の農業が衰退して
いるのを実感する。今回のコロナ問題が教えるのは国内産業を強くする事の重要性ではなかろうか。
自然災害対策
今年も台風、洪水、あるいは大地震、津波の自然災害が起こる事であろう。10兆円も財政赤字を悪
化させて国民にばらまく金はむしろ上述の自然対策にあてるべきであろう。
今回のコロナによる経済の自縮小による経済的困窮者には失業保険、生活保護等の社会福祉制度の
活用が先ず行うべき事だと思う。
産業改革
安倍政権の「4000万人In-bound」等の観光政策、年金運用の株式投資、世界一事業のし易い国を目指
す等の政策の空疎さが今回明らかになったと思う。もっと国内の人と資源を活用して自立できる産業国
家を目指すべきであろう。そのために「人が全国どこでも働き、生涯豊かに生きられる社会」をHuman
Network for Better 21 Centuryとして提案しています。よろしければHPにある拙著「ガクモンのスス
メ」をご覧下さい。
免疫力を強めよう
体には栄養、運動、休養を、心には充足を与えましょう。
室内では時々体操、バランスよく何でも食べ、キノコ、海藻、果物も十分摂る。
時には徒歩で、あるいは自転車で野山に出かけて心身を伸ばし、体を鍛えて夜は安眠。
笑にまさる薬はあらじ。人生を楽しみましょう。楽しんだだけ得だから。
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* 市吉 修 Osamu Ichiyoshi
* 二十一世紀を楽しく生きよう会
* Human Network for Better 21 Century
* http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/
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