碁会所編・7
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発見
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本日も囲碁をしている人は少ない。おまけにいつも教えてくれるB先生が、ネコちゃんのお葬式で来れないということで、子供もどんどん帰っていく。 そんな中、私とTさんで何局も打っていた。 何度やっても全然勝てない。でも今日の私は先週とは違うぜ! 落ち込みは無し! うん、落ち込んでいても仕方がないからね。 ただ、不用意にハネて相手に切られ、逃げ場をなくすパターンが続いている。伸びてこられるのを怖がっているのだが、逆に相手に攻められて身動きがとれなくなるのでは思いっきり損な気がする。(ついでに石もどんどん取られる) ところで、気付くとYさんが来ていた。私とTさんが終わると、私とYさんの対局に。Tさんが「ちょっと休んで見てますよ」と言うので、 「じゃあ、解説しながらというのはどうですか?」 「いいですねえ、大盤のかわりに隣の碁盤を使って」 「『この手はちょっと疑問ですねえ』とか言うの」 「あー! それだあ」 女3人できゃーきゃー騒ぎながらの対局というのも初めてだなあ。先生がいなかったからでしょうか。でも負けた。1目差でした。 そういえば、Tさんがパソコンで碁を毎日やっていると言うので、「ネットですか?」と聞いてみる。それは違って、パソコンのゲームだというのだが、逆に 「ネット碁やってるの? どんな感じ?」と聞かれた。 「いや1回だけしかやってなくて、しかもオタオタしてたんですけど・・・」 一生懸命話したが、何を必死に説明しているのやら。よく考えたら彼女達とは毎週打っているじゃん。 それにしてもYさんも加わって興味津々な様子。「どういう風に打つのか」「どんなところがあるのか」色々聞かれましたが、私は全部は分かりません。そのうち、首尾よく一人でネット碁ができるようになったら、誘ってみようかなと思う。 今は無理。 初心者同士おたおたしあっていそうだし。 そのあと、TさんとYさんの対局になる。見ていると、隅の方で戦いが始まった。 黒が難しそうなのだが、「黒の生きはあるかなあ」と思って、空いている碁盤をつかって形を作ってみた。 いくつかパターンを作ってみたが、なんとなく黒が生きることは無さそうに思う。 「これは他に行った方がよさそうだなあ」横を見るとやはりそう思っているようで、盤のほかのところを見ているようだ。「だよなぁ」心の中で呟く。 Yさん、Tさんの対局は長くなることが多い。 ふと本棚に目をやると、林海峰(で、あってる?)の定石の本が置いてあった。ちょっと手に取り、碁盤に並べながら読んでいく。 うっ! 分かりやすい。 いや、書いてあることは理解度が足りないのでわからないのだが、(全部読んでも分からないかもと思うし)「こう打てばこうなる」という形はなんとなく覚えていけそうな気がする。 ・・・やっぱ、碁盤に石を並べながら勉強するのが、一番分かりやすいのかも。 本をただ読んで、棋譜を目で追っていくだけではつらいのか。 碁盤はまだいらないと思っていたのだが。うーん。・・・買う〜? 家に帰ると、夫が自転車を組み立てていた。 「碁盤、ほしいなー」と小声で言ってみると、「いいよー。今度買いに行く?」との答えが。(自転車って高いので)夫の罪悪感に付け込むようだが、 ラッキー! 顔がゆるむ。 「一番安いヤツでいいよ」 値段にだけこだわるところは、やはり主婦なのだった。 |