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機械音痴

機械音痴とは、機械類を使いこなすことが苦手な人を指す言葉である
大抵その本人が機械を扱うことが苦手だと意識していることに起因する(Wikipediaより)

というわけでうちの王様は機械音痴だと思ってます
どのくらいかって、電話をかけるのも相棒が見守っていなきゃいけないくらい
(リダイヤル機能なんて使えません、自分で番号押して発信ボタン押すのが、もう必死)
50年前の人がパソコンにきょとんとするんです
3千年前の人にしたら何もかもが未知の領域だと思ってます

相棒の中にいた時は、なんとなーく無意識に必要最低限の一般常識を共有できたのかなー、とは思う
デュエルディスクは昔に使っていた腕の飾り的なもんだろうと無意識に思っていたのかなと思う
というかゲーム関連に関してはどんなのだろうと対処出来るのが王様だと思ってる
でも他が、一切ダメ
というわけで、DMを借りて見ていたのですが、vs御伽とのDDM戦
王様が普通にゲームの説明を手元のディスプレイで調べていましたが

個人的に物凄い違和感

だったから妄想してみたりした

続き
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《そんな感じのDM47~49話のどこか》

『ねぇ、もう1人のボク。いくらなんでも流石に無謀じゃないかな?』
 ゲームディスクの前に立ったもう1人の遊戯に、遊戯は困ったように声をかけた。
「心配するな、絶対に勝つ。」
『………、キミのその自信は凄く好きだけどね…。』
 それにしたって根拠がなさすぎる。
 何せ自分達はこのゲームのルールすら知らないのだ。
 せめて自分だけでも知っていればアドバイスは出来るのだが、売り出されたばかりのこのゲームは残念ながら遊戯もまだ名前しか知らない。
 これで何故絶対勝つなんて言えるのか。
 いつだって自信に満ち溢れた彼の姿は好きだが、今回ばかりは少し頭が痛かった。
『せめてルールを聞くくらいは、プレイヤーとして許される権利だと思うよ。これじゃあフェアとかどうとか、それ以前の問題だよ。』
「………、それもそうだな。」
 今気付きましたと言わんばかり目を丸くするもう1人の遊戯に、思わず思いっきりため息をついた。
 更にこちらが声をかけるより先に御伽はゲームを始めてしまう。
 一応ゲームをしながら説明をする気はあるようだが、でも説明をしている辺りこちらが全く知識がないと分かっていての勝負なのだろう。
 嵌められたと言うか何と言うか。
 聞かないもう1人の自分もあれだが、分かっていて勝負をする御伽もどうかと思う。
 何だか酷く白けた気分だ。
 でもこのゲームには城之内のプライドと自分達のデュエルモンスターズでの未来がかかっている。
 遊戯は何とか気を取り直して自分の周りの設備を見た。
『もう1人のボク、とりあえずこれが説明書になるみたいだから確認だけしようよ。』
「それはなんだ?」
 完全に勘だけでダイスを選び機械の中に入れながら、遊戯が指したディスプレイを不思議そうに見た。
 ゲーム関連の機械類は特に困る事なく使っているというのに、どうして他の物となると一切ダメになるのか。
 本当に不思議だよな、と思いながら遊戯はキーボードを叩く。
 意識だけの自分では触れられないが、叩く場所を教えるには困らない。
『とりあえずこのエンター押して。』
「えんたー?」
『この少し大きいボタン。』
「これか?」
 ルール説明、という場所が選択されているので、ボタンを押せばずらりと説明がディスプレイに並んだ。
 もう1人の遊戯はそれを驚いたように見る。
 テレビを酷く不思議そうに見ていた時を思い出した。
『文字は読めるよね?』
「ああ…。凄いな、ボタンを押しただけで説明が出るなんて。」
『そうだね…。』
「でも、これ途中で途切れて読めないぞ?」
『あー…、この下を向いている矢印を押せば見えない部分が見えるようになるから。』
「本当だ、凄いな!」
『これで驚くキミも凄いよ…。』
 この様子ではキーボードを打ってモンスターの名前を検索するなんて無理だろう。
 エンターと方向キーとバックスペース、最低限これだけ理解出来れば何とかなる筈。
 もう1人の遊戯の勝負強さは信じている。
 だから問題は、このディスプレイから彼がどれだけ知識を得られるか、それだけだ。
『出来るだけ簡単に説明するから、よく聞いてね。』
「分かった。」
「おい、遊戯。何を1人でぶつぶつ言って突っ立っているんだ!お前やる気が…。」
「黙っていろ、御伽!相棒の声が聞こえないじゃないか!!」
『急かす声なんて聞いていたらきりないから放っておくの。』
「ああ、分かった。それでこの大きいボタンを押せばいいんだな?」
『それも確かに他より大きいけど、それスペースボタン!押すのはエンターキーだってば!』
「すぺーす?」
『それは覚えなくていいの!とにかくこの3つだけでいいんだってば!』
 今の遊戯の声が聞こえるのはもう1人の遊戯だけ。
 他の仲間達に気付かれる事なく、もう1人の遊戯にもいまいち理解されないまま、遊戯も必死に戦う事となった。


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この時に誰より相棒が1番必死だったら面白いと思った
そしてルール説明もないままの相手に得意気な顔の御伽をどうかと思った
この時はまだ隣に並んで話せなかった気がするけど、まぁ気にしない方向でお願いします