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自由にもほどがある

ただ単に「遊戯王小話」という分類を作りたかっただけな気もしなくはないけど

また妙な事を言い出しますが
このサイトでは遊戯王の主人公を何も考えずに超融合しましたが
実際に会わせられないもんかと、ちょっと考えてみた

映画でジャックが、遊戯と戦ってみたいけどタイムスリップでもしないと無理、と言っていた

だから5D'sから見たらDMは本当に物凄い過去なんじゃないかと思うんですが
それでも無理矢理なんとかならないかとか思ってみる
本当に無理矢理
結局何も考えずに超融合したのと変わんない程度だけどさ

DM→GXは7年から10年くらい時間が経っているとか聞いた事がある
最短で行こうと思うので7年にしてみる
というわけでGXスタートの年に誕生日を迎えていれば、遊戯が24歳で十代が16歳
GX終わるまで童実野町は無事みたいだけど、でも最短で行きたいので、十代が卒業した年にゼロリバース(えぇ!?)
そうしたらその年に遊戯が27歳で十代が19歳
そんでもって17年が経って、遊戯が44歳で十代が36歳で遊星が18歳

………、やってやれない事はないんじゃない?

そんな事を思っちゃった結果だよ!!

続き
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《過去から帰って来てから、きっと1ヶ月くらい後》

「おい、遊星!」
 風を切る音と主に聞こえてきたクロウの声に、遊星は驚いたように隣を見た。
 D・ホイールはカーブを安定して曲がっていく。
 操作に不安な点はないが、けれど今の遊星の反応を見たクロウは、やっぱりボーっとしていたのか、とため息をついた。
「何をぼんやりしてんだよ。」
「………、すまない。」
 遊星も意識が別の方に向いていた自覚があるので素直に謝る。
「考え事なら後にしろよな、危ないから。」
 運転は体に染みついているので多少なら無意識でも何とかなる部分がある。
 けれど高速で駆け抜けていく今の状況では気の緩みなど危険でしかない。
 この速度で転倒などしたら大惨事だ、大会どころの騒ぎではない。
 先行するジャックとそれを追ったクロウの後ろ姿を眺め、遊星も真っ直ぐに前を向きハンドルをしっかり握る。
 それでも走っているうちに意識は別の方へ向いてしまう。
 今遊星のデッキにはエースモンスターのスターダストドラゴンが存在する。
 このカードは少し前に未来から来たという男に奪われた。
 更にそれをきっかけに世界の崩壊まで始まり、スターダストを追って遊星は赤き龍の力で過去へ飛んだ。
 その過去で出会った2人のデュエリストがいる。
 遊星は何人ものデュエリストと出会ってきた。
 けれど2人は今まで出会った誰よりも強かった。
 向き合って戦ったわけではなく、共に1人の敵を倒すために戦ったのだが、隣にいる彼らの強さは痛いくらいに伝わってきた。
 最後の一瞬まで揺るがなかった意志。
 その強さを実際のものに出来る実力。
 自分よりもずっと先を歩いている人達だった。
 戦ってみたかったな、とそう思うのは、多分デュエリストの性だろう。
 敵を倒しスターダストを取り戻した後は、彼らの事を知りたくて、彼らに自分を知ってもらいたくて、珍しくも語り合う事に夢中になってしまった。
 勿体ない事をした。
 でもデュエルをしても、話せなかった事を勿体なく思っただろう。
 とにかく時間が足りなかった。
 もっと話をして、もっとデュエルをして。
 もっともっと彼らと過ごす時間が欲しかった。
「………。」
 小さな声で2人の名前を呟けば、あっけなく風にかき消され、ろくに聞こえもしない。
 込み上げてきたのは寂しさだろうか。
 たった1度ほんの短い時間を過ごしただけなのに、彼らの存在はあまりにも強く鮮明で、短い記憶を何度も思い出した。
 不思議な感覚だった。
 焦がれるようなこの気持を何と言うのか。
 簡単に会える人ではなく、むしろ2度と会えない可能性の方が高いというのに。
「………、ん?」
 何気なく目を向けたバックミラーにD・ホイールの姿が映っていた。
 深い紺色のD・ホイールは見た事がない。
 遊星がその姿に気付けば、紺色のD・ホイールは物凄いスピードで遊星を追い越して行った。
 それに遊星は驚く。
 最高速度を出しているわけではないが、それでも遊星を簡単に追い抜くなんてデタラメのような速さだ。
 それで何故危なげもなくカーブを曲がれるのかただ驚いていれば、再び遊星の後方からD・ホイールが向かってきた。
 今度は白で、けれどジャックとは違って赤い色も見えたのが特徴的だった。
 あっという間に距離を詰めて、けれど後ろについて追い抜こうとはしない。
 何のつもりだろうと思っていれば、カードを1枚取り出しセットした。
 そうして現われたモンスターに遊星は目を見開く。
 E・HEROネオス。
「まさか…!?」
 相手は目元のガラスの色が濃くて顔が見えない。
 けれど口元で笑っているのは分かった。
 先行した紺色のD・ホイールも一定の距離を保っていたが、遊星の隣まで下がる。
 やはりうまく顔は見えないが、笑っていて。
「久し振りだね、遊星君。」
 そう、言った。
 白いD・ホイールも遊星の隣に並ぶ。
「探したぜ、遊星。有名になってくれて助かったよ。」
「まさか…、本当に…!?」
「積もる話は全部後。とにかくまずはデュエルだ、行くぞ、遊星!!」
 2機のD・ホイールがスピードを上げて一気に先へと進んだ。
 その様子を遊星は呆然と見送る。
 突然の事に頭が付いて行かなくて混乱しているが、でもハンドルを握る手には自然と力がこもった。
 じわじわと心の中を占めていく気持ち。
 それは間違いなく喜びだ。
 覚えている声よりも少し低いが、でも間違いない、間違うはずがない。
 また、会えた。
「………、はいっ!!」
 耐え切れなくなって考える事は放棄した。
 ただ気持ちのままに2人を追いかける。
 今の遊星の頭の中には、もうそれしかなかった。
「行きます、遊戯さん、十代さん!!」



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やってやれない事は…、やっぱり無理あるか、すみません
遊戯と十代のD・ホイールってどんなんだろうねー、とか話してたからさ!