歌のあとさき 出会い〜愛〜海〜夢 (NHKBSプレミアム 1月10、17、24、31日) |
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1月に4回に渡って放送された「歌のあとさき」をリポートしました。 |
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1人のミュージシャンの人生を唄とともに辿っていく「歌のあとさき」。 永遠の若大将こと加山雄三。 加山雄三の故郷、神奈川県茅ヶ崎市。 父は俳優の上原 謙、母は女優の小桜葉子。家にはいつも父の好きなクラシック音楽が流れていました。目の前に広がる海を遊び場としながらも加山はクラシックと海が大好きな少年として育って行ったのです。 小学校5年でピアノを弾き始めた加山は高校生の時、新たな楽器と出会います。それは1本のギターでした。 |
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毎年のように友達と合宿のようにスキーに行ってたんですが。16歳の時に、そこへ初めて500円のギターを持ってきた奴が居るんですよ。カントリーウエスタンを弾き語りで歌ったんです。なんとも言えない哀愁に富んだ声と響きに魅せられちゃって。おい、教えてくれよって。その場で教えてもらって。いっぺんに魅せられましたね。 | ![]() |
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ギターの虜になった加山は大学に進学すると仲間とバンドを組み、音楽活動に熱中していきます。コンサートやダンスパーティに出演し人気を集めました。 卒業を控え普通に就職しようと考えていた加山でしたがバンド仲間の一言が人生を変えることとなります。 |
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就職活動をするということで、ある会社の書類を集めていたんですよ。たまたまバンドのリーダーが夏休みにうちに遊びに来てそれを見て、「お前なサラリーマンていう柄じゃねえよ。だいたい学校の成績は良くなかったじゃないか。 | |||||
お前ができるのはスポーツと音楽だけだからそれを活かしたほうが良いよ。お前のところには資産がない代わりに暖簾があるだろ。 それを活かせよ」って。 |
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父と同じ俳優の道を選んだ加山は1960年映画デビューをします。 この作品はシリーズ化され加山は俳優として一躍時代の寵児となりました。映画の中で加山が歌うシーンが人気となりその歌声が注目を集めます。(BGM「恋は紅いバラ」) その中で初のヒット曲となったのが自ら作曲した「恋は紅いバラ」です。この曲のヒットをきっかけにさらに次の映画の曲も作ってほしいと音楽プロデューサーから頼まれます。 |
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「あれと同じコード進行で良いからあれより良い曲作ってよ」って言われて。そんなこと言われたって。頼まれて作ったことがないし。同じコードって言ったって、そんな!って思いながらピアノに向かってなんとなく同じコード進行で、メロディも似たようなメロディ作って、1時間半ぐらいで作っちゃったんですよ。 | |||
こうして誕生したのが「君といつまでも」でした。
レコードは300万枚を超える大ヒットとなり紅白歌合戦にも出場。 |
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この曲を作詞したのは岩谷時子。岩谷はザ・ピーナッツの「恋のバカンス」を始め数々のヒット曲を手がけていました。 加山は自分の曲にたちどころに詩をつけてしまう岩谷に驚きました。 |
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なんか大人しい方だと思って、すごい静か〜にお話しされる方で。「こういう感じでよろしいかしら?」っていうような感じの方だったんですけど。出来てきた詩見て「ああなるほど、へえすげえ!」って。歌ってみてビックリしたですね。ほんとに。 | |||||
岩谷時子は生前、加山について次のように語っています。 | ||||||
さわやかな昔の中学生と女学生みたいな感覚で作ってました。
やっぱり今までの青年で仕事した人の中では一番加山さんが好きですね、はっきり言って。 さっぱりしてるんです、私もそうですけど。 |
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「君といつまでも」の大ヒットで加山は、俳優、歌手に加えて作曲家としても知られるようになります。
その後も加山と岩谷は、若大将シリーズの中で次々とヒット曲を世に送り出していきました。 |
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僕は全然詩のことはわからないからメロディだけを作ってるから。こんなような曲でどうでしょうか?って出してるだけですから。 あとあと岩谷さんがおっしゃるには「加山さんのメロディを聴くと自然に詩が出てくるのよね」って言ってくださったんですよね。それって嬉しいと思いましたよね。 |
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岩谷も著書の中で当時のことをこう振り返っています。 何の打ち合わせもなくテープから流れるメロディをきいて作曲者の心情を言葉にする危い綱渡りも、加山さんとならばこそ、出来たことであった。 |
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出会いというのは、その出会いが人生を根底から変えることがある。良き出会いを。
結局ね、岩谷さんとお会いしてなかったら今の僕はないです。ハッキリ申し上げられます。 |
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2014年02月13日新設
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