「SPECIAL INTERVIEW」

 (TVガイド 創刊50周年超特大号 8月3日号)

雑誌「TVガイド 創刊50周年超特大号」に掲載された加山さんのインタビュー記事です。

好奇心さえ持ち続けていれば

心はいつも10代のままだよ

加 山 雄 三
芝居に歌にコントもやった
 今どきの俳優の走りかな?
 永遠の若大将、加山雄三。慶應大学を卒業後、’60年に映画「男対男」でデビュー。TVガイドが誕生した’62年には「日本一の若大将」など2本の「若大将シリーズ」が公開され、空前のブームに沸いていた。
「あの頃は映画が次々と当たってとにかく忙しかった。主題歌の「君といつまでも」で「NHK紅白歌合戦」(’66年)に出場したり。「加山雄三アワー」(’66年・フジテレビ系)って歌謡番組にも出てた。今どきの若い俳優は芝居も歌もバラエティーもやるけど、その走りだったんじゃないかな(笑)?でも船を買いたくて俳優になったもんだから、資金が貯まれば俳優を辞める気でいたんだ」。

「「椿三十郎」(’62年)に「赤ひげ」、「姿三四郎」(ともに’65年)と呼んでもらったことで映画のリアリズム、演じる

 喜びを学んだよね。「お前は白紙でいいんだ」と言われたことで視界が開けたし、俳優でいく覚悟もできた。’72年には「包丁」(NHK)でドラマに初出演したわけだけど、板前から手ほどきを受けて実際に料理を作るとか。当時のドラマにしては珍しくリアリズムにこだわったことを覚えてるね。その後はコントに挑戦した「みごろ!たべごろ!笑いごろ!」(’76〜’78年・テレビ朝日系)だとか、あらゆるジャンルを経験したな」。

 中でも「江戸の旋風」(’75年・フジテレビ系)は「思い出に残る」一作。

「ここで地井武男君と出会って。彼との友情が縁で「若大将のゆうゆう散歩」(テレビ朝日ほか)が始まったんだ。街をゆっくり歩く機会なんてないまま75歳まできたから、好奇心にまかせつつ、地井君のぶんも楽しんでるよ」。

絵画にゲームに曲作り・・・
 寝る暇なんてないよ(笑)・・・
 一世を風靡した「若大将」から50年。俳優、シンガー・ソングライターとして活躍する傍ら、絵画、陶芸も嗜む。10代から趣味にしているヨットやギターに加え、最近は”ゲーマー”と呼ばれる若い層からも大人気だ。
 新作が出たらウキウキしちゃって、徹夜でプレーしてる。コンサートで地方に行っても、宿でゲームを繋いでさ。合間に衛星放送で海外のサスペンスを見たり、絵画展用に絵を描いたり、アルバムの曲も作んなきゃいけないから寝る暇もないんだ(笑)。

 そんな多彩な趣味を生かした冠番組「アトリエDE加山」(BSフジ)も始まるなど、若大将は健在。

 若さの秘訣を聞かれるけど、要するに好奇心だね。それさえ持ち続けていれば、心は10代のままですよ。

’66年5/6号
’65年12月に発売された「君といつまでも」が大ヒットして表紙に登場。爽やかさは今も変わらない!
神奈川県茅ケ崎市の自宅におじゃまして取材を敢行。倉庫には楽器や船大工の道具がビッシリ。
’66年8/5号

創刊4周年記念号の表紙に登場。活躍ぶりを追う「加山雄三」のすべて」特集が組まれた。

’76年5/21号

若大将ブーム再燃。絶好調で多忙を極めていた加山のある1日を、記者が24時間密着した。すべて」特集が組まれた。

’87年1/9号

’86年の「NHK紅白歌合戦」でキャプテンを務めた斉藤由貴と共に。以降3年連続で担当。

2012年08月16日新設