「リレーおぴにおん ゲームのお作法」

 (朝日新聞 2011年11月30日)

朝日新聞に掲載された記事です。

”barbie”さんから情報をいただきました。ありがとうございました。

こんな爺さんになりたいって
「スペースインベイダー」の頃から、ゲームはずーっとやって

いるよ。オレが好きなのは、でっかいモニターで、次々に出て

くる悪者をやっつけたり、車を思いっきりぶっ飛ばしたりする

ゲーム。自分が主人公になって画面の中で好きにやれるんだか

らさ、エキサイティングだよ。いいゲームはストーリーもしっ

かりしているし、映画よりおもしろいんじゃないか。でも、最

近はやりの携帯ゲームはやらない。画面が小さいのは、性に合

わないんだ。

 健康のことを考えて酒は10年以上前にやめたし、たばこは

22年前にやめた。ゴルフもやらない。その分ゲームにのめり

込んでいるわけだ。一晩中寝ないでクリアした時とか、明け方

に「うわー、やったー」と1人でバンザイしたりしてね。

 「鬼武者2」というゲームでは、57分で全部クリアした記録を持っている。ゲームの開発者に会った

時にその話をしたら「うちのスタッフで1時間切ったのはいません」って驚かれたよ。フハハハ。コンサ

ートツアーにも、ゲームとモニターを持ち運んでいる。ヤバイんだよ、オレは。目が悪くなること?ない

ね。 せがれ2人が子どもの頃から年中一緒にやっていたよ。かみさんに「いい加減にしてよ、勉強させ

なきゃいけないんだから」と言われても、「これだって、反射神経の勉強だ!」って言い返してな。でも

ゲームばかりじゃなくて、せがれに算数教えたりもしていたよ。要はメリハリが大事なんだ。ゲームで親

子の絆はすごく深まった。今でもせがれたちと、同じゲームを協力してやったりしているぐらいだから

な。

 ただ、残念なのは同年代の人間と話が合わないこと。ゲームをやらせようとしても、コントローラーで

キャラクターを歩かせることさえ、できないからなあ。それが一番さびしいね。

 ゲーム好きの人たちがネットの上で「こんな爺さんになりたい」って言っているって?そりゃあそうだ

ろうな。別にゲームでなくてもいいけど、いつまでも好奇心旺盛で時代の先端にマッチした生き方ができ

る、っていう姿勢がすごく大事だよ。

 オレが一番好きな「バイオハザード」はもうシリーズ5作目だけど、1作目に比べて段違いに進化して

いる。オレもゲームの腕を上げてそれをクリアする。ゲームもオレも時代に合わせて成長しているって手

応えがいいね。これ以上のボケ防止はないんじゃないかな。。

11年11月30日新設
11年12月22日更新