モズライトについて
 
「週刊 新潮(9月23日号)」「中京スポーツ 2010.9.17」
 「サンデー毎日(10月3日号)」

「モズライト」から詐欺と訴えられた”(週刊新潮)、そして”加山雄三 刑事告訴された”
(東京スポーツ)というショッキングな見出しで、皆さん驚かれたと思います。
ご心配されておられる方も多いのではと思い、二つの記事を下に掲載しました。
「サンデー毎日」(10月3日号)にも記事がありましたので、下に追加しました。

じっくり読んで、何が真実なのかを見極めていきたいと思っています。皆さんも考えてみてください。

17日現在、分かっていることは、

8月31日、「Xフィルモア」と加山さんが、ロレッタ・モズレーさんから告訴された。

ということです。

本件についての、”でんでん”の見解はここからどうぞ!

 週刊 新潮(9月23日号)
ギターの
”ロールスロイス”
「モズライト」から   
     週刊新潮
特集 詐欺と訴えられた

 映画”若大将シリーズ”で大スターに上り詰めた加山雄三(73)も、今年がデビュー50周年。そんな”エレキの若大将”が、、自らの代名詞とも言えるギターの”ロールスロイス”的ブランド「モズライト」から刑事告訴されていた!

 エレキの
   若大将
「加山雄三」
ベンチャーズにもどう弁明するのか?
 さる8月31日、京都府警亀岡署に、<詐欺および不正競争防止法第二条一項(不正競争防止法違反)に該当

という告訴状が出された。

 告訴人はアメリカ在住の「ロレッタ・バリア・モズレー」なる女性で、告訴されたのは、東京都武蔵野市の楽

器店「Xフィルモア」と「X加山プロモーション」の加山雄三である。「詐欺罪は10年以下の懲役、不正競争

防止法違反も10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金もしくはその両方。併合されると最長で15年

の重罪です」(日大の板倉宏名誉教授)

 経緯は少々複雑で、話は若大将がデビューした頃まで遡る。

 1965年、あの「ザ・ベンチャーズ」2回目の来日公演を機に、日本に一大エレキギターブームが巻き起こ

る。その際に彼らが使用していたギター「モズライト」を加山雄三や人気ギタリストの寺内タケシも愛用したこ

とで、モズライトそのものも爆発的な人気となる。さらに、93年にはモズライトの加山モデルも発売され、若

大将にとってモズライトは代名詞的存在になった。

 そのモズライト・ギターの創始者はセミー・モズレー(92年没)だが、告訴人のロレッタはその未亡人であ

り、正式な遺言によって権利を継承した人物なのである。

 その未亡人が何故、若大将を刑事告訴するに至ったのか。

「93年の加山モデルは、作り始めた時はまだセミーも存命中で、正式に許可を得てセミーの工場で作ったもの

でした。しかし、その後デビュー40周年と今年の50周年でも同じように記念モデルを販売していますが、そ

のうちモズライトと冠した50周年モデルはロレッタが許可したものではなく、我々からすればニセモノとしか

言いようのないものなのです」

 そう憤慨するのは、今回の刑事告訴でロレッタの代理人となっている「Xスウィングサイエンス」の担当者、

永二忠博氏である。同社はロレッタと契約し、セミーの生前に弟子としてモズライト・ギターを製作してきた職

人を自社工房に招聘し、セミーと同様、1本ずつ手作りで”真正品”を作り続けている。「その2種類を加山さ

んと組んで実際に製作、販売したのが一緒に告訴したフィルモア社です。しかも、椎名林檎がボーカルの、人気

ンド「東京事変」のギタリスト浮雲くんにうちが提供したモデルも、勝手にコピーして販売している。それも

”東京事変浮雲モデル風”とか”正規品”などと、あたかもロレッタと契約した真正品のごとく装っている。加

山さんがご自分の50周年モデルが真正品でないことを承知しているかは分かりません。しかし、少なくともそ

の2種類が真正品と音もまったく違う粗悪品だということは、弾いてみればすぐに分かるほどなんですがね」

(同)

 加えて、40周年モデルを作る際、企画段階から関わっていたという楽器販売会社元役員の伊藤幸雄氏もこう

言う。

「あの時、私もフィルモア社の権利がどうも怪しく、いわくつきの会社であることを耳にしてましたから、加山

さんの取り巻きの人たちにはそう言いましたよ」

「顔向けできるのか」

さらに伊藤氏が続ける。

「日本で「ベンチャーズ」の権利を持っているのはうちなのに、その後、フィルモアが勝手に「ベンチャーズ・

モズライト」という名称を使っていたので訴えたことがある。もちろん、うちが勝訴しました」

 ところが、当のフィルモア社の遊佐典之社長は、

「ええ、加山さんの50周年モデルは、1本55万円で50本完売しました。加山さんにもロイヤリティで10

%程度払ってます」

 と、悪びれず反論する。

「うちは「Mosrite」やMマークなど、モズライトに関わる商標権をいくつも持っている。だから、何をもって

コピーと言われるのか分かりませんが、問題ないはず。”東京事変浮雲風”なんて宣伝うちがしたことはないが

、もしあるとしたら楽器点がやってること。誤解を招くなら取り消すよう言いますよ」

 実際、一部の商標権を持っているのは確かで、その点がこの問題をより複雑にしているのだが、「現在、日本

には3種類のモズライト・ギターがある。正当な継承者であるロレッタ未亡人の製品、それにフィルモア社製、

そして同じく「黒雲製作所」という会社製です」

 と、前出の永二氏がこう解説する。

「しかし、今年の2月と7月、最高裁で2つの判決が確定し、それによってロレッタこそがモズライト・ギター

の真正な権利者であると認定されたのです」

 まず2月の判決とは、そもそもフィルモア社と黒雲社がそれぞれ保有する一部の商標権はお互いに無効だと

ったものだが、結果的にはどちらの権利も認められなかったという判決。しかも、一部の商標権ばかりか、類

の商標についても制限する内容である。

 さらに7月の判決は、フィルモア社がロレッタ未亡人と争ったもので、未亡人側の勝訴。これで、未亡人がセ

ミーの権利の正式な継承者と認められた。しかし、「日本の商標登録制度では、権利者の妥当性より、先に登録

した方に権利がある。フィルモア社もそれでいくつかの商標登録をした。しかし、最高裁判決があっても、司法

上は1件ごとに訴訟で勝訴しなければ権利を消せない。そのためには膨大な時間と費用がかかってしまうのです

」(ロレッタ側代理人弁理士の山口遡生氏)

 肝心の若大将は、事務所の担当者が、

「本人は海外で連絡がつきませんが、最高裁判決も知りませんでした。弁護士に相談して対応を考えます」 と

言うのみ。が、先に触れた93年版の”真正”モデルを販売した輸入商の高谷京位一氏は、

「あのモデルは、1本300万円の値段がつくほど今でもモズライトの熱狂的マニアは全国に多い。加山さんに

とっても、父親のスキャンダルで低迷していたのがこのモズライトのお陰でオールドファンの間で人気が盛り返

し、ステージのギャラも上がって復活できた。それがセミーさんの死後、変な会社と一緒に怪しいモデルを売り

出した。恩人であるセミーさんに顔向けできるのかと言いたいですね」

 と激怒するし、

「数十本集めたが、中には1ヶ月でネックが反り返ったものもあって、酷い商品だと思ってた。高額のニセモノ

を掴ませたのか」(京都市の50代男性会社代表)

 と憤慨するマニアを中心に、目下、100人以上の被害者の会も結成中なのだ。

「遺言による正当な権利継承者がいるのに、それに反して類似商品を登録し、商売をしていた場合、少なくとも

不正競争防止法違反に問われる可能性はありますね」(前出の板倉名誉教授) 

 大御所ギタリストの寺内タケシ氏も、

「ロレッタさんこそモズライトであり、スウィング社のギターは最高だ」

 と断言したが、若大将、やはり、知らなかったでは済まされないのでは。」

 中京スポーツ(東京スポーツ) 2010.9.17

今年、デビュー50周年を迎えた歌手の加山雄三(73)が、なんと自らの代名詞であるエレキギターに関する詐欺などで刑事告訴された。

告訴人は「モズライト・ギター」の正当な権利者で、「(加山側は)許可なくモズライトの記念モデルを発売した」と主張している。これに付随して「偽者をつかまされた」と怒る人たちが「被害者の会」を結成、損害賠償請求訴訟を起こす意向だというから穏やかではない。

「エレキの若大将」を突如襲った詐欺騒動を追ったー。

複雑な権利関係・・・長期化も
 モズライトについてゃ、これまでにも複雑な権利関係を巡る法廷闘争があった。
 92年に創始者の米国人セミー・モズレー氏の死後、権利は妻のロレッタさんが継承したが、日本には現在、米国製、日本製モズライトの2種がある。
 その日本製の製造会社2社の1つが「フ社」で、2社は3年前に商標権を巡って訴訟になったが、今年2月に最高裁は2社とも商標権を無効と判断。さらに「フ社」がロレッタさんと争った権利訴訟でも今年7月にロレッタさんが勝訴した。
 もっとも、生前の60年からモズライト代理店となっていた「フ社」の主張通り、モズライトに関する商標登録が存在するのも事実。
 板倉宏日大名誉教授(刑法)は「関連の商標など権利がいくつもあり、それぞれを民事訴訟で訴えるとなると、非常に判断が難しい。すべてやるとなれば、権利関係が複雑なので証拠調べに3〜4年かかるのでは」とみている。
 詐欺、不正競争防止法違反の刑事告訴については「警察側は、こうした複雑な権利関係、判決内容などを慎重に調べたうえで立件するかどうか判断することになる」(板倉教授)
「50周年モデルとして販売」
フィルモア社は猛反論

 加山の詐欺騒動を報じているのは、16日発売の週間新潮。加山の代名詞ともいえる、あの有名なギター「モズライト」を巡って、ゴタゴタ劇が繰り広げられていた。
 モズライトは日本にエレキギターブームを巻き起こした「ザ・ベンチャーズ」が使用していたことで一躍有名になり、1960年代の若者たちの”あこがれの名器”となった。現在、その権利は創始者の故セミー・モズレー氏(92年没)の妻であるロレッタさんが正式に継承している。

 
 かつて、加山はセミー氏から許可を受けて「93年加山モデル」のギターを販売したことがあるが、問題になっているのは、今年販売したモズライトの「50周年記念加山モデル」だ。「フィルモア社」(以下フ社)が製作したもので、ロレッタさん側によれば、無許可での販売だとか。ちなみに50周年モデルは1本55万円で50本販売され、加山には約10%のロイヤルティーが支払われたという。
 ロレッタさんは日本での代理人「スウィングサイエンス社」(以下ス社)を通じて先月31日、京都府警亀岡署にフ社と加山を「詐欺及び不正競争防止法違反に該当する」として、告訴状を提出した。
 告訴されたフ社は15日、本紙の取材に応じ「(告訴状の内容は)全然違います。ウチは商標権などの権利がきちんとありますから」として、次のように反論した。
「ウチとしては”モズライト”や”モズライト・クラシック””ビブラミユート”などの商標権を取っている。特許庁で調べてもらえば分かります。場合によっては逆に訴えることも考えています。この件に関して加山さんと連絡?取ってません」
偽者つかまされた!! 被害者の会が損害賠償請求も
 一方、ス社は「担当のものが不在ですので、後から電話させます」とのことだったが、16日朝の時点で電話はなく、加山の所属事務所からも連絡はなかった。
 騒動は権利関係者間のトラブルで終わらず、さらに拡大しそうだ。
「フ社のギターがモズライトの正規品だと信じて買ったが、違っていたのだとしたら許せない」とする被害者たちが「被害者の会」を結成し、9月中にも刑事、民事の両方で訴える動きがあるからだ。
 本紙は「ギターを(合計で)1000万円(分)ほど購入したのに・・・。だまされました」と訴える、会社社長のAさんと接触することに成功した。
「20年ほど前からギター店などを巡って、気に入ったモズライトがあったら買っていました。1年に1本くらい。ただ、鑑定に出したところ、これが偽者だと分かった。悔しいですよ」
 また、別の被害者は加山本人の関与まで口にした。「加山さんはフ社の作ったギターは偽者だと知ってるはずです。私が持っているモズライトは韓国で作られていたものだった。許せませんよ」
 まさか、芸能生活50周年の象徴となったエレキギターが、こんな騒動に発展するとは加山もビックリだろうが、購入したファンのためにも説明責任はあるはずだ。
小倉智昭にも飛び火
 ”今回の一件で、加山のほかに窮地に立たされそうな人物が、フジテレビ「とくダネ!」のキャスター小倉智昭(63)だ。
「小倉は、加山と一緒に告訴されたフ社の実質的な広告塔になっているんです。被害者が加山とフ社を詐欺で刑事、民事の両方で訴える準備を進めてますからね。小倉も責任を追及されますよ」(小倉の知人の音楽プロデューサー)
 小倉はフ社の社長と懇意で、関連のブログには2ショットの写真も公開されている。「とくダネ!」の番組内でも加山の「50周年モデル」ギターについて触れたこともあったという。
「小倉は社長とかなり前からオヤジバンドみたいなのを作って活動していた。音楽通といわれる小倉が懇意にしていることで信用して(ギターなどを)買った被害者もいますからね。モズライトのコレクターの中には2000万円くらい使った人もいる。被害者の会が結成されれば、少なくとも50人は下らないですよ」(前出のプロデューサー)。被害者は有名芸能人も含め、かなりの人数に上るという。
 一連の騒動について小倉の所属事務所にコメントを求めたものの、「担当者不在」で、その後の連絡もなかった。
実質的な広告塔の役割
 サンデー毎日(10月3日号)
 News Navi
 ”告訴騒動”が起きた加山雄三と

  小倉智昭の間に「ギターの接点」

 エレキの若大将ーデビュー50周年を迎えた加山雄三(73)と楽器店「フィルモア社」(東京都)が、「ギターのブランド”モズライト”のニセモノを作り売った」とモズライト創始者(故人)の夫人(米国人)から詐欺などで刑事告発されていたことがわかった。告訴人がニセモノと訴えるギターを番組で宣伝していたキャスター、小倉智昭(63)にも影響が及びそうだ。
「小倉は「とくダネ!」(フジテレビ)で、モズライトの冠をつけた加山の”50周年記念モデル”のギターを宣伝していた。”ニセモノを買わされた”という被害者の会が結成され加山とフィルモア社に損害賠償請求をする動きもある。広告塔を務めた格好になった小倉にも波及するかもしれません」(音楽ライター)
 モズライトといえば、1965年に「ザ・ベンチャーズ」が来日した際、メンバーが使用したモズライトのギターを加山や寺内タケシが愛用したことでギターの名器といわれるようになった。
「創始者はセミー・モズレーさんという米国人。加山はモズレーさんの工場で”加山モデル”といわれるギターを作ったのです」(音楽関係者)
 ところが、訴えによれば、モズレーさんの没後、加山はフィルモア社と組んで、権利を継承した夫人の許可を得ずに、モズライトの冠をつけてデビュー40周年記念モデル、50周年記念モデルを発売した。
「小倉は「フィルモア社」の社長と学生時代から親しく、親父バンド仲間。その関係もあって”とくダネ!”で加山の50周年モデルを紹介したのです」と言うのは番組関係者。
 一部報道でフィルモア社は告訴について「問題はない」としているが、「告訴通りニセモノということになったら、小倉が宣伝した罪は重い」(同)
 刑事告訴騒動で、はからずも”ギターが接点”ができた加山と小倉。その行方が注目だ。

10年09月17日新設
10年12月24日更新