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村上春樹論のコーナー

●PHP新書(3月15日発売)
●定価 780円  総ページ312
●タイトル『村上春樹の隣には三島由紀夫がいつもいる。』

(帯コピー・表1)
「日本の小説はほとんど読まなかった」
そんな村上春樹の軽妙な文体 ……ん? でも。。。
もしかして25年間 騙されていたのかもしれない!?
「なんで気づかなかったんだ」の新発見!


(カバー・表2袖コピー)
「作家の発言は多かれ少なかれみんな嘘だと思っています」。そう語る本人が25年間ついてきた〈嘘〉――「日本の小説はほとんど読まなかった」。
作品にちりばめられた周到な仕掛けに気づいたとき、村上春樹の壮大な自己演出が見えてきた。
しかしそれは読者を煙に巻くためだけではない。
暗闘の末に彼が「完璧な文章と完璧な絶望」を叩 き込まれ、ひそかに挑んできた相手はだれか?
夏目漱石、志賀直哉、太宰治、三島由紀夫……。「騙る」ことを宿命づけられた小説家たちの「闘 いの文学史」が、新発見とともに明らかになる!


●内容

   
 〈序となる文章〉「巨大な事物の真実は現われにくい」(村上春樹)

  第T部     闘いと迷宮と――新しい〈村上春樹〉の発見
 〈第一の文章〉 ある闘いの文学史――志賀直哉・太宰治・三島由紀夫
 〈第二の文章〉 太宰と三島という「二」の問題――『風の歌を聴け』
 〈第三の文章〉 「三」という出口へ――『1973年のピンボール』

  第U部     世界分裂体験――村上春樹とその時代
 〈第四の文章〉 「鏡の中」の異界の問題――『羊をめぐる冒険』
 〈第五の文章〉 脳と意識の微妙な関係――『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』
 〈第六の文章〉 「死=生」を描くリアリズム――『ノルウェイの森』を中心に

  第V部     世界を含む世界へ――『豊饒の海』から読む村上春樹
 〈第七の文章〉 「『絶対の不可能』=可能」という主題――『春の雪』と『ノルウェイの森』
 〈第八の文章〉 「幻でないものがほしい」――『ダンス・ダンス・ダンス』と『奔馬』

 〈終わりとなる文章〉「(小説家は)理解したほうが負けなのである」(三島由紀夫)