在宅自立支援型介護のノウハウ集

4.本人の自叙伝や写真集を作ってあげ、いつでも読んだり、ながめたり出来るようにしてあげる。
本ホームページのコラム欄 「母の自叙伝ーアルツハイマー病の母に対する自叙伝の効用ー」 でも述べましたが、本人の自叙伝には下記効用があります。
  • 自叙伝を読むことにより、脳の中の過去の記憶を頻繁に刺激することになり、過去の記憶の減少を遅らせることができるように思う。
  • アルツハイマー病は否応なく進んでいくので、その場合のコミュニケーション促進の手段として予め自叙伝を作っておくことは非常に役に立つ。
  • 自叙伝は、家族やヘルパーさんとの会話のネタになる。ヘルパーさんはこの本を読むことにより母のいろいろな質問に答えられることになり、母の信頼を得ることができる。
  • 本人の暇つぶしになる。
  • 自分は物覚えが異常に悪くなったことを自覚して不安を訴えることが時々ある。そのようなときに自叙伝を示し、ここに書いてあるよ、と言ってあげれば本人は安心する。  
  • 二人で自叙伝を見ながら質問することにより、痴呆の進行度合いを測ることができる。
最近の母は痴呆が進んだせいか、以前にはよく理解できていたこの自叙伝も理解が難しくなりました。 それでも本人はしょっちゅう読んでいますし、調子が良い時には書いてあることを思い出します。 写真に関しては、説明なしの写真のみでは写っているのは誰かなどを殆ど理解できなくなりました。 母の場合、2作目の自叙伝に多数の写真を入れ、説明も豊富にしてあります。例えば、写真毎に 名前や年齢を入れてありますので、母の理解の助けになります。
その他、母が昔描いた絵を集めた「愛子画集」や「家計図」「愛子年表」も作って母のそばに置いてあります。
(2004.1.15)

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