農機で見る秋の作業 2004


○稲作の締めくくり、刈り取り・調整作業の主役は農機です。
  このページでは、
農業機械という視点から見た収穫作業を説明します。


○作業のフロー

    刈り取り
 稲刈り作業にはコンバインを使用します。 コンバインの語源は機能の結合・・・一台で色々な仕事をします。

@自走 A刈り取り B稲の搬送 C脱穀 D籾の処理


    乾燥・調整
  田んぼから籾を運び、米にするまでには様々な機械類が必要です。

@籾運搬 A張り込み B乾燥 C籾摺り D選別・計量

出荷・精米 廃棄物


○詳細

  刈り取り

   コンバイン

 @刈り取り部 C脱穀部・穀物タンク D排出用オーガ
  (揚穀筒)の機能をひとつにまとめ、自走機能を
  持たせた機械です。

 Aコントロール部(操縦席)です。

 Bエンジンルーム 1500CC縦型水冷ディーゼル
   エンジンと動力装置が入っています。

 Cタンクは容量約700リットル、5百kgの穀物が
   入ります。

 E湿田用クローラ(キャタピラ)です。


 刈り取り作業の様子です。


 下部に見える刃渡り1.2mのバリカン刃で株を
 刈り取り、歯車型のローラと搬送チェーンにより
 稲を脱穀部に送ります。


 カバーを開けた脱穀部です。

 稲は搬送チェーンで移動しながら、回転する扱ぎ
 胴で籾をむしりとられます。

 脱穀部床の網を通って落下した籾から、風選により
 藁屑・不稔籾を分離しタンクに貯留します。

 残った藁は後部のカッターで細断し田んぼに散布
 します。

 
 コンバインによって5アール分以上の籾を搬出
 できます。

 籾は、自由に動くオーガからコンテナに排出します。
 


    乾燥・調整

 
 軽トラ用のグレインコンテナです。

 籾の排出は、コンテナのスクリューコンベアで
 行います。

   搬送コンベア

 コンテナから作業場の乾燥機までは、この
 スクリューコンベアを使います。

 

   乾燥機

 籾を灯油バーナで乾燥する機械です。
 我が家は1日1サイクル、30アール分の作業
 (籾重量3トン程度)を行います。
 
 @サイドカバーを開け、張り込み口から籾を
   入れます。

 Aバケットコンベアにより最上部に運ばれ
 B乾燥機本体内を循環します。

 CバーナーはDコントローラにより自動運転
   されます。

 E乾燥終了後、籾は排出パイプからもみすり機に
   送られます。
 

   籾摺り機

 @乾燥機から排出ダクトで籾を自動供給しています。

 A回転数の異なる2個のゴムロールの隙間に籾を
   通してモミガラを剥きます。

 B風力により重い玄米だけを分け、揺動式選別部で
   剥け切らなかった籾を分離、ロールに戻します。

 C軽いモミガラはそのままダクトから屋外に排出
   されます。
 

   ライスグレーダ・計量器

 未熟米を選別し、正確に計量する機械です。

 @籾摺り機で摺りあがった玄米が、
 Aのパイプからグレーダに送られます。

 B内部の回転ふるい部で未熟米が分離され、
 Cのタンクに一時貯留されたあと、規定量が
   紙袋に送られます。

 D未熟米(こごめ)は排出口から排出されます。

    出荷・他


 基本的に玄米を30kg紙袋で出荷しますが、
 一部は左の精米機で白米にします。


 作業場外部の様子です。
 乾燥・籾摺り作業時には米以外の副産物ができる
 ので、屋外で処理します。

 @籾摺り機で米と分離されたモミガラのダクトです。
 Aのコンテナに集め、刈り取った田んぼに散布・
   還元します。

 B乾燥機から排出される藁屑等のダクトです。
  キーウィフルーツの棚に排出し、敷き草代わりに
  します。

 C乾燥機の排気ダクトです。


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