「エースをねらえ!」レビュー第4話・前編

 

今回から、前編・(中編)・後編に分けてレビューしていきます。

 

ひろみとお蝶夫人がダブルスを組む事になったのだが…

 

「お断りします、息の合わない二人でダブルスはできません」

ひろみとのダブルスを拒否するお蝶夫人。

 

(お蝶夫人……)

お蝶夫人の言葉にショックを受けるひろみ。

どうやら、お蝶夫人に嫌われてしまっているようです。

 

そんなお蝶夫人に対して、宗方コーチは…

 

「お前なら岡が理解できる、岡ならお前に応えられる」

 

訳のわからない理屈で、押し通す宗方コーチ。

結局、2人がダブルスを組む事になった。

 

しかし、ひろみは不安でいっぱいです。

(どうしよう、私がお蝶夫人とダブルスなんて…)

 

翌日から、ダブルスの特訓が始まった。

 

お蝶夫人、何ですかその衣装は?

どこのバドガールですか?

ひろみとお蝶夫人の息が合わない。

 

結局、お蝶夫人は「頭痛がする」と言って、練習をやめて帰ってしまった。

そんな衣装でテニスするから風邪でも引いたんでしょう。

 

練習後の女子テニス部室では…

 

「いい気味だわ、所詮、あの子にお蝶夫人のパートナーなんて無理だったのよ」

「でもどうする?あのコーチが一度決定した事を取り下げるとは思えない」

 

他の女子部員達が、ひろみの陰口を叩いています。

 

まあ、陰口を叩くぐらいならカワイイものですが、

 

「だったら…」

 

「私たちの手でそう仕向けるしかないわね」

このように、実力行使を計ろうとする人がいるのです。

こんな人がいるから、世界中で戦争が絶えることはないんですね。

 

「またかよ…」呆れる部員一同。

 

翌日、星野・島組と竜崎・岡組の練習試合が行われた。

 

……審判が音羽さんで。

 

公平な審判をよろしく……

 

「あの、よろしくお願いします…」

試合前のひろみの挨拶にも、お蝶夫人は完全に無視。

 

一方、音羽さんは何かたくらんでる模様。

その音羽さんの指令を受け、ひろみの前に立ち塞がるのが、

島真里子

 

今までは音羽さんの陰に隠れていましたが、

彼女もなかなかの素質の持ち主(ヒールの)。

 

島の仕掛ける策略とは…

 

徹底的にひろみ狙い。

「ラケットはやめな、ボディにしな」

ひろみの肉体にダメージを与え続けます。

 

見て、この顔!

もう、楽しくて楽しくて仕方がないといった表情。

 

音羽さんもご満悦。

(まだまだ、こんなもんじゃないわよ、岡さん)

 

なおも続く、ひろみへの攻撃。

このままでは、ひろみの命が危ない!(テニスなのに)

 

「コーチあんまりです、注意してください!」

マキちゃんが宗方コーチに助けを求める。

 

しかし、宗方コーチは、

 

「これがテニスだ。ダブルスにおいて、一人に集中して攻撃して、チームワークを乱すのは、

テニスの基本的な戦術だ。それに耐えられん選手は必要ない」

 

と非情に徹する。

 

マキちゃん、むかっ!

(岡、精一杯苦しんでおけ。より高く飛ぶためには、より低く身をかがめなければならない。

だから、今は、骨の髄まで苦しんでおけ

 

 

 

―――練習後

 

骨の髄まで苦しんだひろみ

 

そこに突然、蘭子がやって来た。

 

「この世の終わりって顔をしているけど、

 その様子じゃ、だいぶ周囲からの風当たりが厳しいようね」

 

(何で、蘭子さんがここに?)

 

そんなひろみの疑問に答える様子もなく、

蘭子の一方的なマシンガントークは続きます。

 

「悪いけど、だからと言って同情する気にはなれないわね。

 あなたにはテニスがあるじゃない、熱心なコーチだっている。

 例えどんな思いをしようと、それはテニスをするための苦しみでしょ。

 世の中にはテニスができない苦しみだってあるのよ!」

 

遠山桜よろしく、襟を捲り上げ、

肩の怪我をひろみに見せ付ける蘭子。

 

「全治2ヶ月よ、2ヶ月間もテニスができない。

あなたにその苦しみがわかる?甘ったれないで!

 

そう言って去っていく蘭子。

 

怪我をしたのは、蘭子が勝手にこけたもので、

ひろみが説教される覚えはないのですが……

 

(何であたしが説教されなきゃならない?)

 

蘭子の一方的な言い掛かりには、納得がいきませんが、

世の中には、テニスをやりたくてもやれない人がいる事を知ったひろみ。

 

翌日も特訓が続きます。

 

またも、ひろみに集中攻撃。

(何なのよ、この子…こんなに責めてるのに辛くないの苦しくないの?)

ひろみは弱音を吐きません、

 

(苦しくなんてない、いいんだ、テニスができるだけ…)

 

テニスが出来る事の喜びを知ったひろみ。

もう、音羽さんのイジメは通用しません。

 

(私も入りたかった、あの中に……)

 

集合する選手達を、悲しげな瞳で見つめる音羽さん。

 

そう、音羽さんもひろみと同じように選手を目指して、

これまで、一生懸命努力を続けてきたのです(イジメの)。

 

「あの鬼コーチ、これでも嫁入り前の娘だぞ!」

 

テニスができれば苦しくなんてないが、

しっかり、宗方コーチへの愚痴は言うひろみ。

 

「あきらめるな!」

 

その時、室内練習場から、藤堂の声が聞こえてきた。

 

そこには、ダブルスの練習をする藤堂と尾崎が。

2人のダブルスはまさにゴールデンコンビ。

 

翼君と岬君も真っ青になるぐらいの息の合ったプレイを見せます。

 

「息がピッタリ合って、全く隙がない…」

理想的なダブルスの姿に感激するひろみ。

 

帰り道、藤堂にダブルスの秘訣を聞くひろみ。

 

「そりゃあ、最初から息の合うコンビなんていないよ。

 どんな名プレーヤーだって、コンビを組んだ最初の方はギクシャクするもんさ」

 

「一体、どうやったら、藤堂さん達みたいになれるんですか?」

 

「上手くなるだけの努力をするかしないか、それだけだよ?」 

「上手くなるだけの努力?」

「相手に認めてもらいたかったら、相手に負けないぐらい努力しなくちゃ。だろ」

 

努力と言われても、そんなにすぐには無理…

 

さっそく帰りに実行。

ひろみ、素直すぎます。

 

(お蝶夫人の足を引っ張らないために…)

 

 

―――大会当日

 

初めてのダブルスの試合を前に不安なひろみ。

そんなひろみに、藤堂がアドバイスをします。

 

「あんまり心配するなよ、君は一人じゃない、 

 パートナーを信じるんだ!

 

パートナーを信じる。

わかりました、藤堂さん!

 

パートナーを信じる!

パートナーを信じる!!

パートナーを信じる!!!

パートナーしか打ってねえ!

結局、ストレート勝ち。

だが、お蝶夫人が一人で勝ったような試合だった。

 

続く準決勝。

またも、お蝶夫人の一人舞台。

「ひろみの出番がないね…」

心配するマキちゃんと千葉っち。

 

そこに試合を終えた藤堂と尾崎がやって来た。

「次のセットで勝てるな。アヒャヒャヒャヒャ…」

すでに尾崎は、ひろみとお蝶夫人の勝利を確信しています。

 

だが……

 

(竜崎、岡、第2セットは簡単には勝たせてくれんぞ)

 

宗方コーチだけは、冷静に試合を見つめていた。

ていうか、それなら、黙ってないでアドバイスしろよ。

 

宗方コーチの予想通り、第2セットは苦戦。

 

それもそのはず、

 

相手も下手な方(ひろみ)狙いに切り替えてきた。

 

相手の狙い通り、ひろみは次々とミスを重ねていく。

 

「このセット、ヤバイかもな〜」

さっきまでの余裕から、いきなり弱気になる尾崎。

 

それより、千葉の肩に顔をくっ付けているのは何故?

まあ、深くは追求しないでおきましょう。

 

その後もミスを繰り返すひろみにお蝶夫人は……

 

ジロリ…

(ひぃ…スミマセン!)

結局、このセットを落としてしまう。

(ごめんなさい、お蝶夫人…)

 

このまま、負けてしまうのか?

 

中編に続く。

 

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