梅雨。

マジマジワールドでは、ただいま梅雨の真っ只中。

ミルクは自分の部屋の窓ガラス越しに外をぼんやりと眺めていた。

「はぁ〜あ、これで6日連続の雨か・・・。

 明日の日曜日はラムネスと出かける約束をしてるのに・・・、

 だいじょうぶかなぁ、明日・・・。」

ハラハラワールドでは梅雨というものが無いためか、

この連日の雨にさすがのミルクもまいっているようで、表情が曇りがちだった。


 ザーーーッ。


 外は大雨。

ミルクはまだ、降りしきる雨を窓ガラス越しにぼ〜っと見つめていた。

「・・・なんか、こうやって雨を見てると、色々と思い出しちゃうな。」



  雨が大好きだった、小さい頃。

  新品の長靴と傘で雨の中を、ばっしゃばっしゃと大ハシャギしていた。

  どこか心地よい雨の匂いを楽しんでいた。

  木々や草花が雨に洗われて、何とも言えずいい気持ちになった。



  悲しいことがあったとき。

  雨の中だと自然に泣くことができた。

  ラムネスと大ゲンカしたとき、わざと傘もささずに雨の中を歩いたこともあった。

  悲しさも涙も全部、雨に流してほしくって。

  そして、思いっきり泣いたあとは、なぜかとてもスッキリしていた。



  あの時も、この時も、全て雨が私を癒してくれたんだなって。



 (やっぱり、雨って好きだな、私・・・)

 そんなことを考えていると、コンコンとドアをノックする音が。

「は〜い、どうぞ〜。」

「あ、ミルク、いたか。」

部屋に入ってきたのは、ラムネス。

「ラムネス、どしたの?」

「あ、ああ。明日、一緒に出かけるじゃんか。

 明日こそは晴れるように、おまじない。ほら、てるてる坊主。

 窓にでも吊るしといてよ。」

「へぇ〜! これ、ラムネスが作ったの?」

「なんだよ〜、悪いか?」

照れてちょっと赤くなる、ラムネス。

「ううん、すんごく嬉しいの!

 ありがと、ラムネス。明日、晴れるといいね!」

「そうだな。明日、寝坊すんなよ!」

「その言葉、そっくり返すわよ!」


 ラムネスが部屋を出たあと、ラムネスからもらったてるてる坊主を吊るし、

それをじっと見つめていた。

「ふふっ。やっぱり私、雨って大好き! 今日みたいにいいこと、あったし♪」


 次の日、てるてる坊主の効き目があったのかどうかはわからないが、

1週間ぶりに早朝から青空が広がっていた。









 いかがでしたでしょうか、今回の小説。
あまりもの短さに、開いた口が塞がらなかったことと思います(^_^;)
なにとぞ、お許しを。
タイトルの意味がわかりにくいかと思いますが、「雨セラピー」を平仮名にしただけのものです。

今回は、「雨」をお題に持ってきたのですが、
管理人も雨は好きでした、昔は。
それは、私の嫌いな体育の授業がつぶれたからです(体育の好きな方、すみません)。
今は逆で、休日はウオーキングができませんし、平日も通勤に難儀するので、あまり好きではないですねぇ。
皆様は「雨」、好きですか、嫌いですか?

いつもこんな小説を読んで頂いて、ありがとうございます。
次はいつになるかわかりませんが、
これからもよろしくお願い致します。











「小説部屋」 TOPへ   ↑

NGラムネ館 TOPへ   ↑

雨せらぴ