命
命。これは、どこか鉛筆に似ている。
真っ白なノートの上に日々書かれる出来事。
そのたびに、磨り減る鉛筆は、ときに神経を尖らせ、キリッとした字で緊張感を伝える。
ときに、丸い穏やかな気持ちで、時間が流れていく。
真っ白だったノートが埋まっていき、歩んだ事実を記していく。
命を燃やし生きていき、休みの時に気分を入れ換え、次のページに移る。
そして、次の勝負に向けて、鉛筆を削り、挑んで結果を記してく。
ノートに未来は記されてない。過去にも戻れない。
だから、ここからがほんとの勝負。たまには、横に逸れ落書きするかもしれないが。
それでも、使い減っていく。激しく生きるもいいし、のほほんとゆっくり生きるもいい。
濃く短くか、薄く長くか。事故で芯が折れても気にするな。
削れば新しく書けるのだから。そして最後にこう書こう。
幸せでした。
書けなくても、それがあなたの人生です。