その時、作者は神 -一般的な日本人同様どこの神であるか、本人すら判っていない- にお伺いを立てていた。 作者 「神よ、私はどうすれば良いのでしょうか。 お答え下さい……。 おぉ、神よ」 既に最後の辺りでは、かなり妖しくなっている気がしないでもない。 その作者の方をポンッと叩く人物が居た。 ? 「こんにちは〜!」 その声を聞いたとたん、稲妻に打たれた様に座ったまま飛び跳ねる作者。 恐る恐る後ろを振り向くが、視界の隅に紅毛が映ったとたん、混乱しつつ恥も外聞も 投げ捨てて作者は逃げ出した。 作者は全力で逃げつつも、背後から全く振り切れない1人の追跡者あることに、焦っ ていた。 作者 《むっ、背後からは一人か。 もう一人は、どこだ! 迂回して、先回りしているのか!? ならばっ!!》 作者は、いずれ追いつめられてしまうと思い、全力で逃げつつ辺りを伺う。 都合の良い場所を見つけ、そこへ作者が飛び込むとほぼ同時に閃光、そして壮絶な爆 音を伴って爆炎が舞い上がる。 : : : : 少し離れた場所で、作者は辺りの様子を伺っていた。 作者 「あれで誤魔化せたとは、思えんが……」 ? 「とぉーぜんっ!!」 作者の呟きへ、即座に突っ込む追跡者。 作者は、最早これまでと観念して、その人物へ向き直る。 作者 「へっ!? たっ、助かったぁ〜」 頭から空気の抜けるような音を立てつつ、ヘタり込む作者。 作者の向き直ったところに居たのは、紅毛碧眼セミショートの某国防少女だった。 国防少女「プンプンッ!! なんでっ私が声かけたとたん、逃げたりしたんですかっ!?」 作者 「いっいやっ、君だと解っていたら逃げ出すような失礼なマネはしなかったよ 。 ほら、ちょっと2人ほど抗議しに来そうな人がいたんでね……」 国防少女「それが、私から逃げるのに何の関係があるってんですかぁ!?」 作者 「声をかけられた時、その2人の内片方と聞き違えたんだよ。 みょーに声が似ていたんでね。 オマケに振り返るともう一人の方に似た見覚えのある髪が見えたような気が して…… 抗議に来るとしても、1人ずつだと思っていたから慌てちゃって…… ホントーにごめん!!」 国防少女「もぅ、いいですけどっ!! ところで、その2人って何で抗議しに来ると思ったんですか?」 作者 「……うーん、なんと言えばいいか。 1人は、おそらくサービスが余りに少なかったせいで…… ……しょうが無いじゃないか。 原作世界では、7話もかけて関係を深めているのに、ここからちょっと外れ た辺りの世界じゃ、もう一人の方が先に実戦参加しているんだから」 国防少女「なら、いっそサービスしなきゃよかったのに」 作者 「それも考えたよ。 でも、そうしたらあの瞳が発する絶対零度の炎で焼かれるような気がして、 出来なかったんだ。そもそも、当初のプロットではインド洋到着以前の冒頭 の部分なんか2〜3行程度でサラッと流す予定だったんだ。 けど、そうした場合その子との関係は、顔も知らない只の同職者。 そうしたらもう一人の方が、もうそっちを向かす訳無いだろう? 現時点では、君も含めてどうするか決めていないんだから、そんなこと出来 なかったんだよ」 国防少女「何かものすごぉーく気に入らない事言われたような気がしたんですけど、苦 労しているんですね……。 あと、もう一人の方はどうしたんですか?」 作者 「……ちょっと、サービスしすぎた。 灼熱のわだつみに滅ぼされるのもヤなのと、話が原作世界と余りに相違ない のも芸が無いと思って、ちょっと味付けしたら分量、間違えたらしくて…… なんせ、その娘は放っといたら減殺されそうだし、望みを叶えると照れ隠し に暴れまくっちゃう娘だから、こっちとしても大変なんだ」 国防少女「自業自得のような気がしますけどぉ。 最後に、私はどうなるんですか?」 作者 「……全く決まっていない」 国防少女「えっ!?」 作者 「このSS本編に登場するか、どうかすら決まっていない。 ただ、基本的な事(バックボーン)は考えているけどね」 国防少女「なんで、何でなんですかぁ!? 私は、あの人に逢えすらしないんですかぁ!? そんなのぉイヤぁー!!」 作者 「そう、言われても…… もし、登場するとなったら君の古馴染みは登場後即座に退場して貰うことに なるよ。少なくとも出身世界の出来事を活かすつもりだから、1人は重体で 病院行き、もう一人は君を庇って最低でも病院送り、ヘタするとそいつの血 を浴びた君の腕の中で戦死って事になると思う。 【ロンド・ベル】に参加することになるんだから、原隊も基地ごと全滅って ことになるかな、そうしないと参加する理由が今イチ薄いからね。 少なくとも、僕は表層的には善人だからそんな事書くの気が咎めちゃって、 困ってるんだ。 本当のトコ」 国防少女「私はどぅすればいいのぉ……」 作者 「やっぱり、みんなの中の君に聞くのが良いかなと思っている。 それで、決まらなかったら運命の女神に聞いてみる」 目に溜めた涙を指で拭いながら少女は訪ねる。 国防少女「(グスッ)……それって、どうするんです?」 作者 「このSSの公開後の感想・意見に運命が委ねられる。 それがこなかったら、運命の六面体に世話になるかな。 いや、エヴァSSだし、久しぶりに八面体の世話になるか..」 国防少女「……意気地無し..」 作者 「……なんか耳障りなことが聞こえたような気がする……」 国防少女「意気地無し、っていったのよ!! 何よ、深刻ぶっちゃって! 私を登場させて、誰もいなくさせずに2人を出し抜いて、私があの人と一緒 になるのを書き切れば、良いだけじゃない!! 自分の構成力の無さのツケを、こっちに廻しているだけじゃない!! もう、バカバカバカバカバカっ〜!! あっち、行っちゃぇ〜」 作者 「あたたたた。 『あっち、行っちゃぇ〜』とか言って、自分でどっか行っちゃったよ。 まあ、あの娘の言うことも一理あるかな。 登場可能な限界話数まで、少し間があることだ。 もう少し考えてみるか……」 黄昏て、どこか遠い目をする作者。 次の話の構成でも考えているのだろうか。 どことも無く、歩み始める作者だった。 ふと、思い出した様に振り返る作者 作者 「やっと、この台詞が言える。 : : : : この次もサービス、サービスぅ!」