『  にちようび  ― オマケ編 ―  』

 

 

 

 

 

 

 

 ゆら  ゆらゆら ゆら ・・・。

 

ほっこり心地好い温かさに包まれて フランソワーズはぼんやり目を開けた。

見慣れた天井、そして壁紙 ― 部屋全体に柔らかな光がひろがっている。

やさしい温かさが じ〜んわり・・・皮膚にしみてくる・・・

   ―  あ ・・・ あ ・・ 朝なのねえ ・・・ 

ちろり、と枕元の時計に目をやったけれど、彼女のはそのままぱふん、と寝返りを打った。

今日はあわてて飛び起きなくてもよい日 ― つまりは日曜日〜〜♪

いや、日曜日だとて一家の主婦はそうそう寝坊はできないものだ。

彼女も普段から朝寝とは無縁の日々を送っている。

そう・・・主婦に休日はない ― のかもしれない。

 

   けど。 今日は。  ふふふふ〜〜ん・・・♪

 

寝返りついでに隣に手を伸ばせばさらり、と冷たい感触。 

今朝は休日だから〜〜 いいだろ・・・? と朝っぱらから手を伸ばしてくる不埒モノは いない

さらさらしたリネンの感覚を楽しみつつ 彼女はぼわ〜〜・・・と欠伸をした。

「 今 何時ィ〜・・・?  あ ・・・ まだ いいか ・・・ふぁ〜〜〜 う 」

ことん、とフランソワーズは時計を手にとったままたちまちことん、と眠ってしまった。

 

  ― カタ ・・・

寝室のドアが ちょっとだけ開いた。

「 ・・・ おかあさん?  もう10じだよ〜〜・・・・ 」

「 おかあさん・・・・ おねつ でちゃったの? 」

寝室のドアがちょっとだけ開いて こそこそ・ひそひそ・・・子供たちが囁いている。

二人はもうとっくに起きてちゃんとお顔を洗った。 

おじいちゃまに頼まれた <植木鉢にお水をあげる > 仕事もおわった。

朝刊も取ってきたし、ものすご〜くいいお天気なので自分たちのお蒲団を二人で担いで

裏庭のお蒲団干し場に引っ掛けた。 いつもはお父さんと一緒にやる。

二人だけでするのはやっぱりちょっと大変だった。

すこしだけ曲がってしまったけれど、ともかくお蒲団はもうお日さまをいっぱいに浴びている。

  でも まだ  「 ごはんよ〜 」 の声が聞こえない。

二人は そ〜〜〜っと・・・ 両親の寝室を覗きにきたのだ。

「 ・・・ ・・・・ ・・・ ・・・ 」

「 おかあさん ・・・ まだねてる・・・ね 」

「 ウン ・・・ おかあさん、おねぼうさんなのかな〜〜

 ね〜ね〜 すぴか。 僕ぅ〜 朝ごはん、つくってもいい? 」

「 ・・・ おかあさんにきいてから。 」

「 う〜ん!  おかあさ〜〜ん おきてよぉ〜〜 」

すばるはついに両親のベッドに伸び上がりお母さんの背中にぴた・・・っと張り付いた。

「 あ〜〜 すばる 〜〜 ずるい〜 」

すぴかも負けじとお母さんのお胸にかじりついた。

「「 ねえねえ おかあさ〜〜ん お腹空いたァ〜〜〜 」」

 

     う〜〜ん ・・・・  なんか急に熱くなったんだけど・・・・?

     暖房のスイッチ・・・押した??

 

「 ・・・ え  えええ・・・??  なに・・?? 」

目覚めれば背中と胸にぴ・・・っと生暖かいものが張り付いている。

「 おか〜さ〜〜ん ・・・! 」

「 ごはんは〜〜  おかあさん 」

「 す すぴか  すばる・・・? 」

「 えへへへ〜〜 おはよ〜〜 おかあさん。 」

「 おはよ〜〜 おかあさん! 」

「 ・・・ おはよう ・・・ え いま何時 ・・・  うわ ・・! 」

時計を見て フランソワーズはあわてて起き上がろうとして ―

「 あなたたち〜〜〜 どいてちょうだい!  

 もう〜〜 急に赤ちゃんになったの? 二人とも! 」

「 ・・・ あ ごめん ・・・ 」

「 ・・・ おかあさん ・・・ 」

二人はお母さんから離れて ちょっとしょぼん・・・としていたがすぐに合唱した。

「「  おかあさん おはよ〜〜 ごはん〜〜 」」

「 おはよう すぴか すばる はいはい、ほらちょっと退いてちょうだい。

 今すぐに御飯 つくるから。

 あ〜あ ・・・ もう折角のお休みなのに〜〜 御飯 ごはん ごはん・コール ばっかりね ・・・ 」

お母さんはぶつぶつ言いつつもさっさと着替えて髪を梳いている。

すぴかとすばるは大人しく側に立っていた。

「 ほらほら 二人とも。  <お仕事> は済んだの? 

 そうだわ、二人のお蒲団、干しておいてちょうだい。  あ〜あ ・・・ もう ・・・ 」

きゅ・・・っとエプロンの紐を結ぶとお母さんはぱたぱた寝室を出て行った。

  ― あんまし楽しそう・・・じゃなかった。

「 ・・・・ おかあさん さ。 きげん わるいね。 」

「 ウン ・・・ おとうさん、おるすでさみしいのかなあ ・・・ 」

「 う〜ん??? 」

 

「 すぴか! すばる〜〜! お手伝いしてちょうだい! 」

 

キッチンからお母さんの声が飛んできた。

「「 はあ〜〜い 」」

双子はあわてて階段を降りていった。

「 お水、あげたよね〜 」

「 おふとん、ほしたよね〜 」

二人はこそこそ言いつつだだだだ・・・・っと駆けていった。

 

 

 

  ― ある日曜日。   崖の上の洋館には若奥さんと双子の子供たちだけが いた。

 

「 え?  ジョーだけ ・・・ ?   だってミッションなのでしょう? 

フランソワーズは思わず声を上げてしまった。

「 まあまあ ・・・ 今回は索敵が目的だから。 マドモアゼル 」

「 そうや。  ワイらが後方支援するよって安心せえ。 

 フランソワーズはんは お子たちとまっとってや。 」

グレートも大人も口を揃えて フランソワーズに残留を勧める。

「 でも・・・! 」

ミーティングの席上、フランソワーズはひとり、膨れっ面をしていた。

 

ごく小規模なミッションで索敵 ― 現状と今後の動向の見極め、が主眼となった。

在日組だけの <仕事> で 短時間に極秘に行う。

そう決定したあとで ジョーはごく普通な口調で言った。

「 フランソワーズ。 きみは待機していろ。 」

「 ―   は ? 

「 ふむ・・・ ドルフィンのレーダー、レベルアップしてのう。 丁度よいテストになるな。 」

「 博士〜〜 そりゃええわな。 ワテが安生、操作しまっせぇ 」

「 そりゃいいな。 博士、我輩の索敵機能のバージョンアップも頼みますぞ。 」

「 うん うん ・・・ 諸君らの希望はなるだけ考慮するぞ。 」

「 博士、それじゃ今回はぼくも試運転ということで・・・ 」

「 おお 頼む。 データもしっかり録ってくれ。 」

「 了解。  それじゃ 出発は 」

「 ちょ ちょっとまってよ、ジョー。 わたしも行きます。

 というか 今回のミッションはわたしの仕事 でしょう? 」

「 いや。  今、皆が言ったとおりこちらで分担する。 

 きみは、 フランソワーズ、ここで待機していていくれ。 」

「 ― ここ で?  ここ・・・って ・・・ この家で? 」

フランソワーズは思わず部屋中をぐるりと見回した。

「 そうだ。 きみは家で子供たちと待機だ。  ― 頼む。 」

「 ・・・・・・・・・・ 」

ジョーはくるり、と彼女の背を向けると今回のミッション関連とおもわれる資料を

スクリーンに展開しはじめた。

グレートと大人があれこれ意見を述べたりジョーが応えたり、博士もアドバイスをする。

 

    ・・・ ちょっとぉ?  わたし は? 003の出番はないっていうわけ?

 

フランソワーズはむっつりと不機嫌なまま、黙って仲間達を眺めていた。

「 ・・・ それではこれで決定、だな。 出発は〇〇:△△  」

「 おう。 了解。 」

「 はいな。 ほな ・・・ のちほど・・・ 」

グレートと大人はちょっと頷くと さっさとギルモア邸を辞去した。

「 ではワシは 少し休んでおくぞ。 ジョー、データは全て共有ドライブに落としてあるからな

 勝手にダウン・ロード しておけ。 」

「 はい、ありがとうございます。  今日はゆっくり休んでください。」

「 おう、 ありがとうよ・・・ 」

博士もすこし疲れた顔で寝室に引き上げていった。

「 ―さて と ・・・  うん? 」

「 ・・・・・・・・ 」

ぽつん・・・とソファの隅で フランソワーズはずっと同じ姿勢を崩していない。

ジョーは苦笑しつつ彼女の隣に座った。

「 どうしたんだ、フランソワーズ。 えらく不機嫌じゃないか。 」

「 ・・・ 当たり前でしょう? どうしてわたし ・・・仲間ハズレなの。 」

「 仲間ハズレなんかじゃないよ。  きみには重要な任務がある。 」

「 まあ! そうなの?  それで わたしの任務は? 」

「 うん。 きみは。 子供達を頼む。 」

「 ― え ・・・ 」

「 二人っきりで置いてゆくことなんかできっこないだろう? 」

「 それは ・・・ そうだけど ・・・ 」

「 だからきみの任務は この家での子供達の護衛 だ。 」

「 でも! ミッションなのでしょう? 索敵が主な仕事なのでしょう? 

 だったら ―  」

「 ああ。 今回は戦闘になる可能性はゼロに近い。

 索敵はドルフィン号のレーダー、ソナー。 そしてグレートの現地調査だ。

 博士にその分析を現地で速攻お願いする。 」

「 ・・・ ドルフィン号よりわたしの  眼と耳 の方が性能は上よ! 」

「 そうだね。  だけど ぼくもきみも行ってしまったら

 誰が子供たちの面倒をみるんだ?  」

「 ・・・そ それは ・・・ どなたかに頼んで ・・・あ、コズミ先生とか・・ 」

「 いずれはお願いすることがあるかもしれない。

 しかし 今回は ― きみが残れ。 」

ジョーはきっぱりと 009の声で言った。

「 ―  ・・・ 了解 」

003の声で低く応えた。

彼が 009 である限り、003はその指示・命令に従うのだ。

「 心配はいらない。 なんなら ・・・ スーパーガンを置いていってもいいんだ。 」

ジョーは真面目な顔で 銃を彼女に押し付けようとした。

「 や やめて。  100%の安全、なんて有り得ないでしょう? 」

「 ・・・ そうだね。  だからきみに子供たちを 頼む 」

 

    ふ ふ〜〜ん・・・!  

 

理詰めで攻められ不承不承に <了解> した。

子供たちのことを考えればジョーの決断は当然だ。 それは よくわかっている。

アタマではわかっていても 感情がどうしても肯わない。

 

    わかりました。  どうぞ頑張ってきてださい。

    ― 心配もしないで待ってますから。

 

フランソワーズはすっかり拗ねてしまい 子供みたいにそっぽを向いていた

そんな彼女をジョーは苦笑して眺め ― 定刻に出発していった。

 

 

 

 

  ジュワ ・・・ キュキュキュ ・・・!

―  コトン。 お母さんは二人の前にお皿を置いた。

「 はい、できましたよ。 どうぞ。 」

「「 うわ〜〜い♪ いっただっきまァ〜す! 」

すぴかとすばるはにこにこ顔で朝御飯を前にお箸と持ち上げ ―

  

     あ  ・・・・ れ?

 

二人の前には ― 

ほかほか湯気の昇るお皿、そしてその上には もちゃ、とスクランブル・エッグが乗っていた。

「 ・・・・・・・・・? 」

双子はお顔をみあわせた。  だって ・・・

いつも日曜日の朝ごはんはと特製のチーズ・オムレツ♪ 

お母さん、お得意のチーズ・オムレツなのに。 お父さんが大好きなポテト・サラダつき、なのに。

今朝は スクランブルエッグの横にキュウリのトマトがざっと切って積んであった。

 

「 ? どうしたの 二人とも。 朝御飯ですよ。  はい、ドレッシング 」

  どん、とお母さんはドレッシングの瓶をテーブルに置いた。

日曜日は お手製のハーブ入り・ドレッシング が普通なんだけど・・・

「 ・・・あ あの〜〜 チーズ おむれつ・・・は。 」

「 じゃがいもさらだ ・・・ 」

「 え?  ・・・ ああ そうねえ。 お父さん、いらっしゃらないから これでいいでしょ。

 はい、召し上がれ。   お母さんもイタダキマス。 」

お母さんは テーブルの前にすわるとさっさと食べはじめた。

「「 あ・・・ い いただきマス  」」

双子は自分のお箸を取ると一生懸命、食べ始めた。

 

コチコチ ・・・  すぴかはそ〜っとお漬物を齧った。

こっくん! すばるは一口でミルクの残りを飲んだ。

いつもは ぱりぱりぱりッといい音たてて齧り ミルクは最後にゆ〜っくり飲む。

みんなでわいわいおしゃべりして笑っているから 全然目立たない。

でも ・・ 今朝は。 

誰もおしゃべり しない。 すぴかもすばるもお母さんも ― だまって御飯、食べた。

どんな味だったのか 全然わからなかった。

 

静かな日曜日の朝御飯 だった。

 

「「 ・・・ ごちそうさま・・・ 」」

「 はい。  食器はちゃんとシンクに下げてね。 」

「 は〜い   あ お母さん、お洗濯にねえ、れおた〜どなんだけど  」

「 ああ ・・・ 今日はお洗濯、しないわ。 」

「 え。  日曜日だよ? 」

「 ええ でもねえ、そんなに溜まってないでしょう? 

 お父さん、いらっしゃらないから ・・・ いいわ。  」

お母さんはゆ〜っくり朝御飯をすませた。

そしてカフェ・オ・レをもう一杯作り、リビングに出て行った。

ソファにゆったりと腰を降ろしのんびり雑誌を捲りはじめている。

 

     あれ ・・・?

 

     おかいもの、とか行かないのかな?

 

すばるは そそそ・・・っとお母さんの側にいった。

「 お母さん  あのねえ・・・ 僕 ・・・ むしぱん、たべたい〜〜 むしぱん〜 」

「 蒸しパン? ・・・ オヤツじゃだめ?  」

「 今〜〜〜 」

「 だって朝御飯 食べたばっかりでしょう? 」

「 むしぱんの分、 おなか、あけてあるの、僕。 」

「 ・・・・・・・ 」

そういえば。  息子はトーストを食べていなかったっけ・・・と母は思い出した。

「 しょうがないわねえ。 それじゃ・・・あ、アレがあるわ、<レンジでむしぱん♪> が。

 この前 スーパーで試供品を貰ったのよね〜〜 えっと・・・ほら これ!

 今、 チン! してあげるから。  あら いちごみるく味 ですって、すばる 好きでしょ? 」

「 え・・・ あの 僕。 むしぱん・・・おかあさんのむしぱん が・・・たべたい・・・ 」

「 だから蒸しパンよ、これ。 え〜っと?  ・・・このままレンジでチンよ。 

 ちょっと待っていてね。 」

お母さんは なにやら袋を開けてさかさか混ぜてレンジに放り込んだ。

「 ・・・あ ・・・・ 」

「 むしぱんよ、すばるのリクエスト。  さ チン!っていったら出してね〜 」

「 ・・・ う  うん ・・・・ 」

お母さんはレンジをセットすると さっさとリビングに行ってしまった。

「 ・・・ 僕、 お母さんのむしぱん がたべたい。 ほこほこのむしぱん・・・ 」

「 すばる〜〜 なにやってんのよ〜う? おさら、シンクにもってこ〜 」

「 むしぱん、みてるんだ 」

「 むしぱん? だって今 ごはんたべたばっかじゃん。 」

「 ウン ・・・ おかあさんがね レンジでちん・・って。 」

「 え。 レンジでチン?  ・・・ それっておかあさんのむしぱん とちがうよ。 」

「 うん ・・・ 僕 おかあさんのむしぱん がたべたい・・・ 」

すばるはちょこっと涙ぐんで レンジの前でうろうろしている。

「 すばる。 あんた、 それ、たべなくちゃだめだよ 」

「 でも でも・・・ 僕 お母さんのむしぱんが食べたい〜〜  」

「 これもむしぱんだよ。  ・・・多分 。 」

 

   ―  ・・・チン・・・!

 

レンジが姉弟の会話をさえぎり、二人はそ〜〜〜っと ソレをとりだした。

お家ではあんまり嗅がない甘ったる〜い香りがうわ・・・っと溢れ出てきた。

「 うわ ・・・ 甘そう ・・・ 」

辛党のすぴかは かな〜り引いていた。

「 ・・・ あまい ・・・けど ・・・ 」

すばるはちょこっと端っこを齧って ―  やめてしまった。

「 ? すばる、あんた、食べないの? 」

「 ・・・ う〜ん ・・ このにおい、なんだろ? 」

「 え?  ・・・ ( くんくんくん ) あ いちご だよ。

 ほら  いちごみるく味  って書いてあるよ。 」

すぴかは袋をみつけてすばるにみせた。

「 おかあさんのむしぱん、こんな匂いしないよ。 」

「 だってこれはおかあさんのむしぱん じゃないもん。 」

「 なら 僕、いらない。  ごちそうさま〜〜 」

「 あ〜〜 すばるってばあ〜〜 おのこししたア〜〜

 ・・・ これ どうしよう?? 」

すぴかはきょろきょろキッチンを見回した。

他のモノなら 彼女のお腹に収まってしまっただろうが さすがに手がでない。

ラップ類の置いてある場所にはまだ手がどとかない。

「 あ! このかご、かぶせとけばいっか。 」

冷蔵庫の横に転がっていた籠をそ〜っと  レンジでチン!・むしぱん の上にかぶせた。

「 ・・・・ お母さんってば こういうの、はじめて使ったよね? 」

「 すぴか〜〜 ずるい〜〜ぼくが二人分おさらとかはこんだ〜〜 」

「 あ ごめん! あたし、洗うね。 」

「 うん。 じゃぼくふくね。 」

「 うん〜〜♪  あ〜 ねえねえ〜〜おかあさん〜〜 えぷろんする〜〜 

 えぷろんして お皿を洗うね。 」

「 ・・・・・・・・・・・ 」

「 ? ・・・  おかあさん・・・ ?  あれぇ ・・・ 」

すぴかのお母さんは 雑誌を広げたまま・・・す〜す〜眠っていた。

「 すぴかってば〜〜〜 」

「 し〜〜〜! すばる。  お母さん、眠ってるよ 」

「 え? だってさっき起きたばっかじゃん。 」

「 でも 寝てるんだもん。 し〜〜〜・・・だよ。 」

「 んん ・・・ それじゃおさら 洗おうよ〜 」

「 うん。 アタシ、洗うからすばるがふいてね。 」

「 わかったよ〜〜 」

双子はそ〜っとシンクまでお皿やらカップを運んだ。 

朝御飯の食器類だから数は少ない。 

  ― けど ・・・

「 えい! ・・・うわお〜〜 」

「 すぴか。  せんざい、つけすぎ〜〜 」

「 いいの! ぴかぴかにするんだから〜〜! 」

「 お父さんさ、 もっときゅきゅきゅ・・・ってあらうよ。 」

「 ・・・ふ〜〜んだ。  お母さんはさささ・・ってふくもん。 」

「 はやくあらって。 」

「 わかってるもん!   ・・・うわ・・・!

「 わ! ・・・あ〜あ〜 びしょびしょ〜〜 」

ばっしゃん・・・!  派手にお水をはねかせて双子のトレーナーはぐっしょり濡れてしまった。

でもとにかくお皿は ・・・洗った! なんとか割らずにすんだ。

「 ・・・ どうしよう・・・ 」

「 う〜ん ・・・ あ! お日さまでかわかす! おふとんのとこ、いこ。 」

「 あ〜 そうだね〜〜 」

二人は裏庭の布団干し場まで駆けていった。

 

 

 

  ― ゆら ゆら ・・・ かっくん ・・!

 

「 !! ・・・ あ ・・・れ・・・?  ここ・・・? 」

ソファの上でフランソワーズは しばし呆然としていた。

なんだってこんなトコにいるのだろう? だいたい・・・ 今 何時・・・?

「 え。 うっそ・・・  朝御飯終ってからず〜っと居眠りしてた・・わけ?? いやだ・・・!」

フランソワーズはさっと立ち上がり、くしゃくしゃになっているブラウスやらスカートをひっぱる。

「 我ながらイヤになるわ・・・ もう〜〜 後片付けもしないで・・・

 あら? あのコたちは何してるの?   すぴか〜〜 すばる? 」

ぐるりとリビングをみまわし、耳を澄ませてみたけれど家の中はし〜んとしている。

「 やだ・・・あのコたち、どこかへ遊びに行っちゃったのかしら。 」

ふうう・・・ 自己嫌悪と一緒くたになり、フランソワーズはぷりぷりしつつキッチンへ戻った。

「 え〜と ・・・ あら、ちゃんと食器は運んでくれたのね。  」

シンクの前で ちょっとびっくり。

近くの床はかなりびしゃくたになっていたが ― 朝御飯の食器は水切り籠の中で

ぴかぴかに輝いていた。

「 ・・・へえ ・・・ あのコたち、洗えたのねえ・・・ ふうん  あらら・・・これは派手に濡らしたわね 」

ちょっとばかり感心しつつ 彼女はシンク前の床を拭いた。

「 でも ・・・どこにいるの? 

 ・・・あ〜あ  勝手に遊びに行っちゃったのね きっと。 」

島村さんち では遊びに行くときには報告すること、<おでかけぼーど> に書くこと、というルールがある。

<おでかけ・ぼーど> はキッチンの冷蔵庫横に張ってあるホワイト・ボードで

家族それぞれの欄に   かいしゃ  おけいこ  そろばんじゅく  おけいこ  などなど・・・

各自が毎朝書き込んでいる。

 

   出かける時には必ず書いてゆくこと!

 

双子が字を書けるようになった時、両親は一番にこれを教えた。

「「 は〜〜い 」」

いいお返事で約束して以来、 おでかけ・ぼーど には可愛い文字が並ぶようになった。

今ではしっかり二人の習慣になったようだ。 それどころか ・・・

「 おとうさ〜ん! おでかけ・ぼーど、書いてないよ〜 」

「 お父さん〜〜 どこへおでかけですかァ〜 」

「 あ ・・・っと。  すまん、昨日と同じって書いておいてくれ。 」

「 <きのうとおなじ> ってどこですか 」

「 じぶんでかかないと いけないんだよ〜 」

色違いの瞳が真剣そのものにジョーを見つめている。

 

    あちゃ・・・ 参った まいった〜〜 

    チビ達って 最強 だよなあ・・・

 

「 は〜い。 それじゃ 二人とも見ていてくれるかい。 」

「「 うん!  」」

ジョーは双子を左右に、おでかけぼーどの前に屈みこみ、ゆっくりと  かいしゃ はやくかえります と書いた。

「 か〜い〜し〜や〜 ? 」

「 は〜や〜く〜か〜  え〜り〜  ま〜す  ? 」

「 あはは・・・ 意味がわかるかなあ。 」

「 ・・・・・・・ 」

双子はもじもじ・・・父親を見上げている。

「 あのね、 もしかしたら今晩はお父さんに <おやすみなさい> が言えるかもしれません、って。 」 

母が助け船をだしてくれた。

「「 うわ〜〜〜〜い♪♪ 」」

 

 ふ・・・っとそんな光景を思い出し 頬に笑みが浮かんだけれど。 

「 ・・・ ! ともかく今日はすっかり忘れて 遊びに行った、ってことね。 」

 

    がっくん ・・・ 

 

彼女は冷蔵庫の前に座り込んだ。  なんだか急に力が抜けてしまった。

「 ・・・ ふん ・・・ もう二人とも友達を遊ぶほうが楽しいのよね。 

 親なんて ・・・ あっという間にお役御免 なのね。 」

せっかくの日曜日なのに。  子供たちが遊びに出れば一人のんびりできる、と思っていたのに。

 

   「 おか〜さ〜〜ん!! むぎちゃ〜〜〜 」

   「 僕  じゅ〜すぅ〜〜 」

 

   「 フラン〜〜 ちょっとなにか摘まみたいんだけどなあ〜 」

   「 悪いが コーヒーのストックはどこにあるかね? 」

   「 あれ?? カップ麺ってどこにいれた? な〜〜フラン〜〜 」

 

   「 おかあさん おかあさん、ころんじゃったらくつした、やぶけた〜 」

   「 くれよん〜〜 僕のくれよん どこ〜 」

 

朝から晩まで ― 特に日曜日や祝日、 おあかさん はひっぱりだこ・・・

双子がもうちょっと小さな頃には ホントに御手洗にゆく時間もなかったものだ。

さすがに最近は 少しは手が空いてきたかな、と思っていた。

それでも日曜日はやっぱりいつでも・誰かが <おかあさ〜ん> コールを発していた。

「 ・・・そうよねえ ・・・ 一日中、キッチンにいて、食べるモノを作っている気分だもの・・・ 」

それが  いま、ぽっかりと空白の時間と向き合っているのだ。

「 変な 気分・・・ 雑誌か本でも読んでのんびりお茶しましょう、とか思っていたのに。

 なんだか ・・・気が抜けてしまったわ。 」

フランソワーズは キッチンを見回した。

「 ? ・・・ この匂い なあに。  ウチでこんなエッセンス、使ったかしら。 」

くんくん・・・と匂いのモトを捜すと ―

「 これ?  あ・・・ やだわ、シメジの入ってた籠、捨てるつもりだったのに・・・ 」

籠の下からは 紅色のカタマリが甘ったるい香りを撒き散らしている。

「 なに これ。  こんなモノ、作った覚えないわよ? 

 あのコたちが・・・ まさかねえ・・・ これ ひょっとして 」

フランソワーズは端っこをちょこっとだけ千切り 口に入れてみる。

 

    これ 蒸しパン?  あ! あのレンジで作ったやつ?

    ・・・ うわ ・・・ なに、この味 ・・・!

 

冷えた蒸しパンは ― ざらっとした舌触りで甘さだけが口に残る。

もちろん、この味を好むひともいるだろう。 お手軽・簡単オヤツで重宝する。

  ― でも 

 

     これは ・・・ わたしがわたしの子供たちに食べさせたい味 じゃないわ!

 

いつもオヤツはできるだけ手作りをしてきた。

子供たちは流行りの駄菓子が大好きだけど、同じくらいに おかあさんのおやつ も好きなのだ。

「 わたしったら・・・ こういうものはなるべく使わないつもりだったのに。

 いったい何を考えていたの? 」

さすがの子供たちも 母の手作りとはまったく違う味に手がでなかったらしい。

「 ・・・ いったい何 やってるのよ、フランソワーズ! 

 アンタってば子供たちよりも お子ちゃま ねえ。 

 <置いてきぼり> にされたからって拗ねて・・・ 」

ジョーがいないから  を言い訳にして、面倒なことを放っておいた。

子供たちが大好きな日曜日 なのに。

「 ごめん・・・すぴか すばる。  お父さんがいなくて淋しいのはあなた達なのに・・・ 」

 

     うふ ・・・  一番淋しいのは アンタ自身でしょ、フランソワーズ!

 

どこからか意地悪な声が彼女の心に響き、赤面してしまった。

「 ・・・ そうよ。  わたしは ・・・ 淋しいんだわ。 

 淋しいの・・・淋しいのよ、 ジョー ・・・! 」

しらない間に涙が足下に落ちていた。

ふ〜〜〜っと溜息をついたら、 なんだか気持ちが楽になった。

ぽろっとこぼれた涙が もやもやした気分 を流してくれたのかもしれない。

フランソワーズは きっちりとエプロンを着けなおした。

   −  よおし・・・!

「 さて。 お掃除でもしようかしら。  でも それもつまらないわねえ・・・

 あ。 そうだわ〜〜 あれ、 アレを作りましょう♪ う〜〜んと美味しいのを ね♪ 」

えいや、と立ち上がり、フランソワーズはエプロンの紐をきりりと結んだ。

「 ふんふんふん♪  ふふふ・・・ 結局キッチンに篭ることになっちゃった・・・

 でもいいわ。  あのコたちのお友達がくるかもしれないし。 

 ジョー達だって予定通りなら明日には戻ってくるはずだもの。 」

粉と砂糖と卵。  ベーキング・パウダーとちょっぴりレモンの皮、それと ・・・

キッチンはたちまち美味しそうな匂いでいっぱいになった。

 

  ―   ・・・ チン ・・・!

 

キッチン・タイマーが鳴ったときには ほっかほかのいい香りの湯気が加わっていた。

「 ふんふんふ〜〜ん・・・・ うふふふ・・ いい感じにできたわ♪

 ・・・あら? 子供たちは ・・・ どこにいるの? 」  

黙って外に遊びに行く ― はずはない。 禁止してあるのでウチのどこかにいるだろう。

耳を澄ませても 家の中からは子供達の声はしない。

「 ? 庭かしら・・・  すぴか〜〜  すばる〜〜 」

エプロンで手を拭いつつ フランソワーズはキッチンから裏庭に出た。

 

 

「 けん けん ぱ! ・・・・っと。  はい、とりました〜 次 すばる〜 」

「 う うん ・・・  け けん けん  ・・・ ぱ! 

「 ぶ〜〜〜 ぶっぶっぶ〜〜  線、ふんでまァす〜 」

「 ・・・ あ 〜 」

「 はい、アタシの番〜  けん けん ぱ!! けん ぱ けん ぱ! 

 はい さいごの石もとりましたァ〜 あ〜がりっと♪ 」

「 ・・・ すぴか はやすぎ〜 」

「 ふん あんたがへたくそすぎ〜  もいっかいやろ。 」

「 ・・・・・・・・ 」

「 な〜によ〜 まだとれ〜な〜 かわいてないじゃん 」

「 ・・・ うん ・・・まだぬれてる・・・ 」

「 じゃ かわくまで けん・ぱ! やろうよ。 

 それとも ・・・ 公園まで遊びにゆく? 」

「 だめ。  おとうさんとやくそくしたもん。

 おとうさんのいない間は おかあさんとすぴかをたのむ って。 」

「 アタシも?? 」

すばるはこっくん、と頷く。

「 だ〜からァ〜 すぴかもおうちにいなくちゃだめ。 」

「 ヘンなの〜〜  じゃ もいっかい けん ぱ! やろうよ〜 」

「 ・・・・・・・ 」

すぴかとすばるはお蒲団干し場で なにやら地面に図形を描いて遊んでいた。

 

「 すぴか すばる?  なにをしてるの? 」

「「 あ おかあさん〜〜〜!! 」」

双子は母親の側に飛んできた。

「 ここで遊んでいたの? 」

「 ウン ・・・ あの ね。 とれ〜な〜、ぬれたの。 

 おちゃわん、あらってて・・・ ここでかわかしてたの。 」

「 うん。 けん・ぱ! やってればかわくかな〜・・・って 」

「 ぬれた? ・・・ あら あら・・・ 本当ねえ。 お着換え、する? 」

「 ・・・ もうちょっとでかわくよ、お母さん。 」

「 うん。 もうちょっと・・・ 」

「 そう?  ねえ、お母さん、蒸しパンつくったの。 いっぱいつくったのよ。

 今日、二人のお友達は遊びにくる?  約束、した? 」

「 ・・・ ううん ・・・ やくそく、してない。 」

「 僕も。  わたなべ君、とやくそくしてないよ。 」

「 そっか〜 それじゃ・・・ お友達のところに届けましょうよ! 

 お母さん、車をだすから。  わたなべ君のお家と ・・・すぴか、この前遊びにきた、

 あのお嬢さん。 えっと・・・金髪の・・・ 」

「 サアちゃん? わ〜〜〜い♪♪ アタシ、お家知ってる〜 行こうよ〜〜 ね! すばる! 」

「 うん!! 僕ぅ〜〜 でんしゃのもけい、みせたい〜〜 」

「 よし。 それじゃ決まりね。 

 お母さん、準備するから。 あなた達はお着換えしていらっしゃい。

 

      ―  ごめんね。 」

 

フランソワーズはすぴかとすばるを両手できゅ〜〜〜っと抱き締めた。

双子はびっくりしたのと嬉しいので お目々がまんまるになっている。

「 うわ?  お母さァ〜〜ん♪ 」

「 ・・・うへへへ・・・ おか〜さ〜ん♪ 」

「 お蒲団も ちゃんと干してくれて・・・ありがとう! お母さん、すご〜く嬉しいわ。

 それじゃ・・・お出掛けじゅんび〜〜〜 ♪ 」

「「 はあ〜〜〜い♪ 」」

すぴかとすばるは 元気よくお返事すると、ぱっと駆け出した。

 

    ジョー ・・・!  ミッション、気をつけて・・・!

    わたしはわたしの <ミッション> を 頑張るわね。

 

    そうよ、今のわたしのミッションは 子供たちを愛すること。

    ・・・ そうでしょ、009?

 

フランソワーズは何物にも代え難いタカラモノ ― 双子の子供たち の後姿をみつめていた。

 

 

 

 

 ― 結局 

 

「 すぴか、すばる。  ほら助手席に移って。 」

「 うん♪ きゃあ〜〜 ぎっちぎち♪ 」

「 おしくらまんじゅう〜〜♪ 」

「 こら、静かにして。  すみません〜〜 窮屈で・・それじゃ 行きますね〜 」

「「 はあい。 」」

「「 は〜〜い♪ 」」

フランソワーズは慎重に車を出した。

助手席にはすぴかとすばるが一緒くたにシート・ベルトでぎゅ☆  

そして後部座席には ― 

わたなべ君とお母さん そして サアちゃんとお母さん がぎゅ〜詰めになっていた♪

 

 

蒸しパンを 配達 にお友達のお家まで行ったら ・・・

わたなべ君ちはお父さんが講習会にお出掛け。

サアちゃんちのお父様は休日出勤でお留守だったのだ。

わたなべ君もサアちゃんも なんとなくつまらなそうな顔をしていた。

 

「 ・・・ あの〜〜〜 もし よかったら・・・ 」

「 はい ・・・? 」

 

   あら。 それじゃ・・・ウチへどうぞ? 一緒にお茶、しましょうよ

   ・・・ あの〜〜お掃除、してなくて恥ずかしいんですけど・・・

   今日はジョー・・・いえ、 主人が留守なもので・・・

 

 ― つまり 島村さんち でおしゃべりしましょ、ということになった。

 

フランソワーズもお母さんたちとおしゃべりがしたかったのだ。

お母さん達も同じ気持ちだったらしい。

「 あら 本当にお邪魔してもいいんですか?  嬉しいわ〜〜 」

「 ・・・ ご迷惑ではありませんの? 

「 どうぞどうぞ。  子供達は遊んでいますからわたし達は ― 」

「「  はぁい♪ 」」

・・・で ぎゅう詰めで移動することになった。 

 

わたなべ君のお母さんは おいしいコーヒーを サアちゃんのお母様は 白い綺麗な花束 を

お土産にもってきてくれた。

「 わあ ・・・ いい香り〜〜♪ 」

「 ふふふ・・・主人が凝ってましてね。 試作品がいっぱい・・・

 大丈夫、これは最近の傑作です。  え? ええ お砂糖とミルクをいっぱい入れても

 美味しく飲めますよ〜〜 」

「 まあ 素敵なお花ですね、きれい・・・ 」

「 ウチのプランターで育てていますの。  ・・・ 実家に咲いていた花ですわ。

 実になったら種を採って蒔いてくださいな。  春には花がたくさん咲きますわ。 」

子供達が大騒ぎで遊んでいる間、 お母さんたちもお喋りに盛り上がり〜〜

フランソワーズをサアちゃんのお母様は わたなべ君のお母さんからパッチ・ワークの基礎を教わった。

美味しいコーヒーに綺麗なお花 ・・・ うきうきおしゃべり〜〜

皆 楽しい午後を過した。

もちろん、フランソワーズの蒸しパン は大好評だった。

 

 

 

「 おかあさん〜〜 ばんごはん、なに〜〜 」

夕方、皆を送っていった帰り道、双子はそ〜〜〜っとお母さんに聞いた。

「 うん? すぴかはなにがいい?  すばるは? 」

「 え ・・・・ アタシ? ・・・う〜〜んとぉ〜〜〜 」

「 僕! 僕はねえ〜〜〜 ・・・?? 」

二人はちろ・・・っと顔を見合わせている。

 

    も もしかしたら ・・・ レンジでチン! ・・・かな?

 

    かも・・・★

 

「 ふふふふ ・・・ 今晩はねえ。  お父さんが大好きな・かれーです♪ 」

「「 え・・・ だって お父さん、おるすだよう? 」」

「 そうなんだけど。  多分ねえ、今晩遅く帰っていらっしゃる気がするのよ、お母さんは。 」

「 ほんとう??  

「 ええ ほんとう。 だからねえ、お帰りになったらお夜食にもいいように ・・・ 」

「 うわ〜〜〜い うわ〜〜い♪ かれ〜〜 かれ〜〜 だああ〜〜い♪♪ 」

 

 

   にちようび ―  それは。 皆がにこにこ楽しみにしている日

              皆が あったか〜〜くなる・とくべつな日 

 

 

 ( え ・・・ ? ジョー君ですか?  

   ええ 明け方に戻ってきて。残ったカレーをぜ〜〜んぶ平らげてしまいましたとさ ・・・ )

 

 

 

****************************       Fin.       ***************************

 

Last updated : 11,15,2011.                         back     /     index

 

 

 

***********   ひと言  *********

フランちゃん・・・ソレ、違反 ・・・ み 見逃してくださいまし、

交通量ほとんどない田舎道を走りましたので・・・ <(_ _)>

やっと終りました、最後までお付き合いくださった方、

いらっしゃいましたらありがとうございました。

頂戴したご感想から引用させて頂きました、ありがとうございました。