『 赤い靴 』   




< 踊り続けているあいだ どこか少女は幸せだった、 そう思いたい・・・ >
    − 【 幻影の聖夜】 ラストシ−ンのフランソワ−ズの呟きより。


『幻影の聖夜』は 絵柄や細部の事情?には多々目をつぶって全体のスト−リ−としては
好きな一遍でした。 あれだけのお膳立てなのにあんまりらぶらぶにならない二人に
当初はなんなのよ〜〜(-"-)と思っていましたが、今となってはまあ、アレも平ゼロらしくていいか・・・と
だんだんと寛容な気分になってきています。(苦笑)

回想シ−ンでチビ・フランちゃんが夢中になって映画を観ていますね。
あの映画が 『 赤い靴 』 作製・監督・脚本:エメリック・プレスバ−ガ− / マイケル・パウエル 
主演:モイラ・シアラ− 初演は1948年のイギリス映画です。 おそらくチビ・フランは
<英・仏同時上映!>とかでリアル・タイムで観たのでしょう。
アンデルセンの同名の童話と映画全体のスト−リ−をダブらせて華麗な映像のもとに描かれた
切ない作品だと思います。

<< 映画『赤い靴』のあらすじ >>
新作『赤い靴』の主役に抜擢された新人・ビクトリア・ペイジは 芸術至上主義の名プロデュ−サ−
ボリスの期待に応え激しい練習の末、公演は大成功を収める。ヴィッキ−は作曲を担当した
ジュリアンと愛し合っていたが 恋愛・結婚は芸術の妨げになる、とボリスは許さなかった。
ヴィッキ−は一度は舞台を捨てジュリアンの許に去るがやはり忘れる事はできずに 復帰する。
ジュリアンへの愛とバレエへの情熱・・・どちらにも激しく引かれどちらも捨てられなかったヴィッキ−は
モンテカルロ公演の初日、自分を連れ戻しに来たが諦めて去って行くジュリアンの乗る汽車の
線路へ崖の上から身を投げたのだった。 舞台衣装のまま、赤い靴を脱がしてもらったときに、
童話のヒロインのようにヴィッキ−は 息絶えた。


まだまだぽっちゃり・プリマ全盛の時代で 愛か芸術か・・・選択をしなければならなかったころ。
どちらも選べなかった( どちらも愛していた )ヒロイン・ヴィッキ−は崖から身を躍らせるしかなかった
のです。 一昔前のバレエ界の内幕モノとして見ても面白いかもしれません。
( あのスタイルでは現在でしたら入団オ−ディションにも通らないでしょう。(^_^;) )
でも・・・やはり一番こころに残るシ−ンは キャリアを捨てて結婚したヴィッキ−が夜中に
ふと目覚めたところ。 彼女は愛するヒトの腕をそっと外して、ひそかにクロ−ゼットを開けます。 
こっそり取り出したのは・・・ 履きこまれたポアント。
鏡の前に立ち、 彼女はじっとその靴を抱きしめるのです。
今は勿論じゅうぶんに幸せ。
でも。 
ふと、湧き上がる<選ばなかった道>への想い。  ・・・もしも。
それは・・・未練、とはちょっと違うと思います。 でも誰のこころにも・・去来する想い・・・
わたくしは学生のころ、このビデオを先輩に借りて見ましたが、このシ−ンは今でも忘れることが
できません。 同業の友らはみんな同じことを言います。
あんな思いをするのが怖いから・・・続けているのかもしれない、って。
<止める>って勇気がいります、何であろうとも。 

ダンサ−はみんな 赤い靴 を履いている。 脱ぐ、ときは、ダンサ−としての生命を終えるとき。
ヴィッキ−は 童話のヒロイン・カレンと同じに命を失って 赤い靴を脱ぐことが出来た・・・
それを解放とみるか、終焉と思うか・・・ それは 見るヒトのこころのままなのです。
( この作品はDVDになっています。 機会がありましらたら、是非♪ チビ・フランと 感動を
 分け合ってください。 ただし、このバレエ界は半世紀前のものだ、ということをお忘れなく )

 
 原作 『 赤い靴 』 編のなかで フランソワ−ズがネグリジェみたいな奇妙な衣装で
( 御大〜ごめんなさい!)新聞紙と踊っているのは映画の一場面。 この踊り、すてき!
あと 魔性の靴屋サン(レオニ−ド・マシ−ン)がいいキャラ・ダンで
今でも十分に見応えのある踊りです。
『 幻影の聖夜 』 ラスト近くでのフランソワ−ズの夢、マスカレ−ドの男性とのパ・ド・ドゥは
振りは違いますが (あの振りは 眠りの三幕G・P・のラストっぽいですね。
最後のリプカは省略してたけど) 『 赤い靴 』での魔性の靴屋と少女のシ−ンです。 
平ゼロ作製スタッフはちゃんと『 赤い靴 』を観たのですね〜。(>_<)


わくわくしながら映画『 赤い靴 』を見ていた
ちっちゃなフランソワ−ズ。
愛も芸術も。 
選ぶ事すら奪われてしまったフランソワ−ズは
何を想ってドルフィン号の
あの冷たそうなベッドに身を横たえていたのでしょう。
 彼女にとって『 幻影 』は何だったのか。
かつてのライバル、懐かしい兄、・・・ 
そして希望に満ちていた自分自身・・・。
( ジョ−君は全然フォロ−しないし〜〜〜(-"-) )
そんな風に考えてみると 『 幻影の聖夜 』 は
実に切ないエピソ−ドだと思うのです。


わたくしの好きな言葉、
これは歌舞伎の名優の名言なのですが。

  <まだ足らぬ おどり おどりて あの世まで>

日本の芸道は<死ぬまで精進>だと言われます。 そんな風に研鑽を重ねてゆけば
限界など勿論なく向上を続けてゆく・・・ 凄い心意気だなあ、と感服します。
現実の <赤い靴> はこんな風にヤワになってゆくのです〜 (ポアントの先っちょの部分です)
映画では真っ赤なポアントを履いていますが、普通は全てあのピンク色です。

新品

ちょうどいいかな?

くたくた〜

映画 『赤い靴』のプログラム。
日本上映は昭和52年、でも
この時はリバイバルだったそうです。
(母のコレクションより)
**サムネイル画像です**

【009@CODA!! るな様 から
頂きました♪
バレエ学校時代のフランちゃん、
バ−レッスンでロン・デ・ジャンプ・アンレ−ル
でもやっているのかな?

舞台メイクも自分でやれる年齢になりました。
そう!ちゃんと髪を結ってお稽古しましょう!

 おまけの小噺  『 赤い靴 』 へどうぞ♪ 】

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