『 そして 愛と ― (3)−2 ―  』

 

 

 

 

 

 

§ ほし ( 承前 )

 

 

 

月には移住都市ができ 人々が行き来する時代なのだが

他の天体から何かが落ちてくる  ― とは やはりまだまだめったにない事件だ。

 

「 すご・・・ かなり大きな隕石ですよね? 」

「 ふむ ・・・ 

「 周囲に被害がなくてよかったわ 」

「 だよねえ ・・・ 狙ったみたいに荒地に落ちたもんね  

「 うむ ・・・ 」

 

郊外の屋敷でも ジョーはTVやらネットに張り付きっぱなしだ。

「 ふう〜〜  中になにか入ってますかね? 」

「 ううむ ・・・ 」

「 大気圏を抜けてくるから それは無理じゃない? 

「 ・・・ ううう 」

「 いやあ それはさ〜 地球生物の概念でさ。 ものすごく耐熱性のある

 生物だって存在するかもしれない 

「 そうねえ ・・・ でも 害のあるウィルスだったら・・・ 大丈夫かしら 」

「 それはわかならいよ。 なにせ 地球外のことだからさ〜 

「 やっぱり 怖いわ。 要注意というか ・・・ 」

「 どう思われます? 専門家としては  博士? 」

「 そう! NASA とか JAXA にはお知り合いもいらっしゃるでしょ?

 どんなご意見なのでしょう  」

若い二人は相当意気込んで < 新しい住人 > に ハナシを振った。

 

 しかし。

 

「 あ?  ああ ・・・ うむ ・・・ 」

 

宇宙 ・ 天文学 を専攻している、という老博士は 呻り声としか思えない

呟きを発するだけだった。

「 ?? あんまりご興味はないようね 」

「 ウン・・ 専門家はぼく達みたいなとは 違うんだよ きっと 」

「 そうね  でも 興味あるわあ〜〜〜 」

「 うん!! あ! もうすぐNASAの発表があるらしいよ 見なくちゃ! 」

「 ええ 」

若い二人は 勇んでTVの前に座っている。

 

  ― 数分後。

 

「 へえ〜〜〜〜  中は空洞 なのかあ 」

「 とても厳重に密封してある って ・・・ それは人為的なものなのかしら 」

「 ってことは ! 地球外生命??? 」

「 かも ね!!! 」

 

  ガタンッ !!  突然老博士が立ち上がた。

 

「 いかん!  アレを開けては いかん! 

「 ??  な にか・・・? 」

「 博士・・・ アレって  あのう〜〜 アレですか? 」

フランソワ―ズはTVが画面を指した。

 ・・・ もっとも 賑やかなCMに変わっていたけれど。

 

「 あ ・・・ い  いや ・・・ な なんでも 」

「 ? 」

「 なにか気になることでも? 」

「 ・・ いや なに ・・・ ワシの勘違いで ・・・ 」

「 あ お茶 淹れましょうか? 美味しい苺ジャムがありますの。

 ウチの温室で育てたものなんですよ 」

「 うん あれは絶品だもんね〜〜 イワン君も ちょっとならジャム、

 舐めても平気かも? 」

「 あら 赤ちゃんですもの ・・・ でも う〜んとお湯で薄めれば・・・・

 ねえ 博士? 」

若い二人は 話題を変えようとさかんに話かけるのだが 肝心のご老人は

虚空を見つめたまま ふるふる・・震えている。

「 あの・・・ 博士 ? 」

とん とん。  ついに ジョーは博士の肩を軽く突ついた。

「 !・・・  そうじゃ!  イワン!  イワンを連れてこなくては! 」

「 は?  ああ そうですねえ 一緒にお茶でも 」

「 ・・・ ! 」

 だっ !  博士はスリッパを跳ね飛ばしリビングから駆けだしていった。

「 あらら・・・ 急に思い出したのかしら 」

「 そうかもな〜〜  イワンくんを連れてきてくれるならいいじゃないか 」

「 そうねえ ・・・ ともかくお茶の用意 しておきましょ 」

「 うん。 あ ぼく 温室いって苺がまだあるか見てくるね。

 もちろん 新しい薔薇のつぼみも。  

「 ありがとう〜〜  ほんの少しでも採れたてのがあれば素敵よ

 薔薇のエキスは最高だけど 新鮮な苺も美味しいし 」

「 うん。  じゃ ね 」

「 お願いします〜〜 」

ジョーは 庭に出てゆき フランソワーズは TVを切ってお茶の支度を始めた。

 

 

  ふわ〜〜〜ん ・・・  甘い香りがリビングに漂う。

 

「 ほ〜〜ら ・・・ イワンちゃん、ちょっと舐めてみて? 美味しいわよ〜 」

「 んん〜〜〜〜 」

フランソワーズはスプーンの先のほんの少しの苺ジャムを 赤ん坊の口元にもっていった。

「 美味しいよ?  たちまち甘党になっちゃうよ〜〜〜 」

「 ・・・ んん〜〜〜〜 ♪♪ 」

   に。  ぷくぷくしたほっぺに 靨 ( えくぼ ) が落ちた。

「 あ ほら・・ 美味しいって 」

「 やっぱりね〜〜  博士、 博士も如何ですか〜〜 」

「 ・・・・・・ 」

博士は お茶の席に連なってはいるが カップを手にしたまま ― じっと一点を

見つめたままだ。

「 あの ・・・ 博士 ・・・? 」

「 ・・・ あ  ああ  すまんです・・・

 そうか イワン・・・ ジャムをなめてみたかい 

「 ・・・・・ 」

赤ん坊は に・・・っと笑った。

「 ・・・ イワン。  なあ やはりアレは ・・・? 

「 ・・・・・・ 」

博士は ソファに幾つもクッションやらタオルを積んでもらい座っている

赤ん坊を見つめている。

「 ・・・ それは ・・・ 」

博士の表情が さっと変わった。

「 ・・・ しかし ! 」

「 ・・・ そ  うか ・・・ 」

老人は がっくり肩を落としたが すぐに顔を上げた。

「 諸君。  これは真面目な話なのです、聞いて頂きたい。 」

「 はい?? あの ぼく達が聞いていいのなら ・・・ 」

「 わたし達 ・・・ ただの市民ですけど 」

 

    ≪ イインダ。 君達ノコトハ ワカッテイル。 吸血鬼諸君。 ≫

 

「「 !!!   」」

今度は若い二人が真顔になった。

 

    ≪ 今度ハ 博士ト僕ノコトヲ 教エルヨ  ≫

 

「 ・・・ あなたの声なの? イワンちゃん ・・・ 」

「 どこから話かけているんだい?? 」

「 このコはテレパシーが使えるのですよ。 

 君たちの心に直接 語りかけているのです 」

「 へ ・・・え ・・・ じゃ 超能力者ってことですか?? 」

「 そうです。  君達もある意味 超能力者 ではないですか 」

「 ! ・・・ そ それは ! 」

ジョーは さっと立ち上がると フランソワーズの前に立った。

「 ジョー。 大丈夫よ。  この方に ・・・ 黒い意志は感じられない わ 」

「 ・・・ そうか い 」

「 ほう 貴女も心を読めるですか 

「 いいえ。 わたしは 人々の 気 を、 オーラ を感じることができるだけです 」

「 それが 吸血鬼のチカラ ? 

「 ・・・ それを 誰から?  ああ イワンくんから 」

「 すまんなあ。 ただ ・・・ こんなに若いお二人がこの広い屋敷に

 ずっと住んでいる・・・と伺ったときから なにかあるのか と思っていて 

「 ・・・・・ 」 

「 だから ここに来た というのですか 」

「 いいや。  まずは我々の事を包み隠さず説明しましょう 」

「 ・・・ お願いします。 」

ジョーは 静かにソファに腰を下ろした。

「 あ お茶を淹れかえますね。  美味しいのをもう一杯いただきながら

 伺いますわ 

フランソワーズは 明るく応えるとお茶セットを持ち上げた。

 

 

   かちゃり。  静かに カップがソーサーに置かれた。

 

「 ・・・ そう ですか。  さいぼーぐ  ・・・ 」

「 知っているかね 」

「 えっと ・・・ アンドロイドとは違って重要な部分 ― 脳などは

 ニンゲンのモノが残っている存在、 でしたっけ? 」

ジョーが少しつかえつつ答えた。

「 いろいろな身体の部分を人工のモノを置き替え 強化しているのですよね? 」

フランソワーズも 考え考え口を開く。

「 ですから ・・・ すでに医療用にも 開発されているのではありません? 」

「 うむ。 そうじゃな。 事故などで失ってしまった四肢を再現させたり

 視神経と直結する義眼も まあ 一種のサイボーグと言えんこともない。 」

「 その方面の研究をなさっていたのですか?

 それって ― とても大切でこれからどんどん必要とされる研究だと思いますわ 」

「 そうだよね〜〜 人々がシアワセになれるなら 」

「 ― それが 違うのだ。 ワシが手を染めていたのは 

「「 ちがう ?? 」」

「 ある組織に雇われ ―  兵器となるべき人工人体の開発 をしていたのじゃ。 」

博士は低い声だが はっきりと言い切った。

「 ! ・・・ へ 兵器???  ニンゲンを兵器にするんですか??

 そ そんなことって ・・・ 可能なんですか?? 」

「 それは ― 人道上 許されません。 ニンゲンとしてやってはいけないコト

 と わたしは信じています。 」

「 ― まさに。  おっしゃるとおり なのじゃ。 」

  ふう  −−−−−  ・・・・

老人は深い 深い 溜息を吐いた。

「 ワシは ― 新しい技術の開発のみに目を奪われていて ・・・

 肝心なことに気づいていなかった。 

 正直に言うと 考えてもみなかったのだ 」

「 ・・・・・・ 」

フランソワーズは なにか言おうとしたがそのまま口を噤んでしまった。

「 非難してよいのじゃよ。  人非人 と蔑みたまえ。

 実際その通りなのだから。 」

「 ・・・ 博士。 非難はいつでもできます。

 ぼくは 知りたい。 博士はいつ その ・・・ ご自分の過ちに

 気が付かれたのですか。 」

さすがにジョーの声も固い。

「 うむ。 なにもかも正直に話そう。 それが一番だ。 」

「 ・・・ はい。 」

「 ワシは ― サイボーグ計画に決定的に必要な技術を開発した。

 いわば拒否反応を押さえる技術なのだが ― これを完成させるまで

 本格的な < サイボーグ計画 > は発動できなかった。

 ・・・ その間に 組織は < 候補者 > を 世界中から浚ってきていた 」

「 ! さ 浚う ・・・・? ゆ 誘拐ってことですか 

「 そうじゃ。 手下どもは世界中に飛び < 必要のないヒト > を 

 狙い始めた。 」

「 必要のないひと ですって ・??? 」

フランソワーズが 悲鳴に近い声をあげる。

「 ・・・ まあ 不意に居なくなってもたいして騒がれない人物 というところか 」

「 そ  そんな! 

 

   ソウサ。  必要ナイ人 ナンテコノ世ニハイナイヨ

 

赤ん坊の声が 全員のこころに響いた。

「 そ そうですよね!  たとえ ・・・ その時は必要なくても

 将来 どんな事をするか誰にもわからないですよ! 」

「 ええ ええ  ・・・ それなのに・・・! 」

「 そうじゃ。 ワシはそんな基本的なことすら 見えんようになっておった。 

 新しい技術の発展のため という大義名分に隠れていた 」

「 ・・・・ そ それを いつ 気がつかれたのですか・・・・ ? 」

「 うむ。 今と同じだ。  たった今 諸君らのこころに聞こえただろう? 」

「 え ・・・ あ あの 声・・・ イワンちゃん? 」

「 イワン君からのテレパシー ・・・? 

「 いかにも  ・・・ むむ・・・・ 」

博士は 一瞬俯いたが さっと顔を上げた。

そして ソファでクッションの間に座っている赤ん坊の頬をそっとなでた。

「 あの時も  こんな風じゃった。 」

「 あのとき? 」

「 今みたいに イワンちゃんの声を? 」

「 そうじゃ。  あの時。 ワシは ― あの組織の中で全てのことを忘れ

ただただ自分自身の研究に没頭しておった。 多くの科学者がいたが・・・

その中で イワンに出会った。 」

博士はゆっくりと語り始めた。

「 あの頃 ・・・ ワシは何も見えて・・・いや 見ようとしていなかった・・・ 

 そう ・・・ 長い年月の間 な・・・ 」

 

 

 ― 広く快適、そして最新以上の機器を備えた研究室は

科学にしか関心をもたぬモノ達には 最高の環境だった。

日々 生活雑事には全く煩わされず、 そして研究に対しての禁忌はゼロなのだ。

まさに < やりたい放題 > な 中、 マッド・サイエンティスト達は

とんでもない研究に没頭していた。

 

 I・ギルモア青年も その一人だった。

彼は人生の前半、 ほとんどをそこで研究だけを相手に過ごした。

失敗と成功の繰り返しの後・・・ 彼の髪が白くなりかけた頃

彼は自身の分野で決定的な技術を完成させ、得意の絶頂になった。

あとは実践のみ、 と鼻息も荒く 組織の手下たちを集めた。

「 ふむ。 それでは適当な被検体を集めるのだ。 」

ギルモアは なんの感情も込めずに指示をだそうとした。

「 人種、性別、年齢、国籍 に拘らない。 

 ただひとつ、 周囲には必要とされてない人物を 密かに ― 」

 

その時。

 

   必要ナイ人 ナンテコノ世ニハイナイヨ

 

「 !!? だ だれだ?? 」

「 はあ? 」

周囲のモノは 訝し気に彼をみつめている。

「 誰もなにも言ってませんが。」

「 会話しているものはいません 」

「 ・・・ あ き 気のせい か ・・・ 

 あ〜〜 それで これから世界中に散って 」

 

   ヤメタマエ。  ヤメルンダ。

 

「 ??  な  なに? 」

「 へ?  学者サン、 大丈夫ですか 」

「 ・・・・? 」

手下どもの騒めきは収まらない。

「 ・・・ す すまん。  ここは一旦 ・・・ か 解散。

 後でまた声をかけるから 」

なぜか急に意気消沈した様子で 解散を宣言した。

「 ?? 」

「 なんなんだ? 」

ざわざわしつつも 手下共は散っていった。

 

「 さっきの声は ― この赤ん坊 か? 」

彼は少し離れた場所に置いてあるクーファンを覗きこむ。

≪ ヤア。  僕ダヨ。 ぎるもあ博士 ≫

「 !  い 今のは 君が ・・・? 」

≪ ソウダヨ ≫

「 ・・・ !! 

この赤ん坊は 超能力開発などの貴重な研究対象だ と思っていた。

ただの < 材料 > だと・・・。  ところが。

 

≪ イケナイ。 手ヲ血二染メルノハ 僕ノ父ダケデイイ。 ≫

「 ・・・ ち 父 ?? 

≪ ソウサ。  父ハ 僕デ脳ノ出力あっぷノ実験ヲシタノサ。 ≫

「 な  なんと ・・・ ! 

さすがの 科学オタク、いや マッド・サイエンテイスト も 沈黙してしまった。

「 そ そんなことが ・・・ 許されるの か・・・ 」

≪ 誰ニ対シテダッテ 同ジダヨ ! ≫

「 ううむ ・・・・ 」

≪ 僕ハ コノ手デ父ノ罪ヲツグナウ。 ≫

「  ― わかった。 よし、行こう。 」

ギルモア博士は言葉少なく言い切ると 深く頷いた。

「 わしもわしの罪を償う。 

彼らは 迅速に行動を開始した。

 ― 博士は赤ん坊を抱いて なにも持たず、散歩にでも行く風に < 出ていった >

 

≪ 僕ガ アノ基地ノ自爆ぼたん ヲ 押ス。 ≫

「 !  し しかし   きみの ち 父上 も・・・ 」

≪ イインダ。  サア 行コウ! ≫

「  ・・・ わかった。 」

博士は口を真一文字に結ぶと 腕時計を操作した。

「 超小型隕石型ロケットを発射した。 中には 例の数式が入っている 」

≪ アレハ さいぼーぐ計画二 必須ダロ? ≫

「 そうだ。 あのような計画は二度とだれも手掛けんために な 」

≪ 研究成果ヲ オシクナイ? ≫

「 わしの罪なのだ、惜しくなど ない。 」

≪ 博士。 アリガトウ ≫

「 ・・・・・ 」

 

  そして ― 彼らはコズミ博士を頼り 日本に逃げてきた。

 

 

 

 ―  それなのに ・・・ !

 

「 アレは ・・・ 落ちてきてしまった 」

「 ・・・・・  

「 アレを二度とヒトが用いてはいかん。 いや・・・ ニンゲンはアレを

 正しく使えるほど成熟しておらんのに ・・・ 

博士は がっくりとアタマを垂れた。

「 わかりましたわ。  わたし達が始末します。 」

フランソワーズが 静かに立ち上がった。

「 ・・・ え? 」

「 ぼく達が封印します。 共に眠ってもいい。 」

「 そうね。 一族の仲間たちと一緒に・・・ 」

ジョーとフランソワーズは 穏やかに微笑みを交わす。

「 諸君らは ― 本当に吸血鬼なのか? 」

「 わかりませんわ。  ただ ・・・ 人間とは少しちがった生き物のようです 」

「 ぼくは。 彼女と一緒いて彼女を護るために ― 吸血鬼になりました。

 ええ 勿論後悔など一片もないです。 

 ぼくは < 必要のないニンゲン > でした。 でも 彼女を護る、という

 生き甲斐がちゃんとありました。 」

ジョーは誇らし気に胸を張る。

「 そう か ・・・

 お嬢さん。 貴女の家系はずっと ・・・ その ・・・ ? 」

「 あ いえ ・・・ わたしは普通の娘でした。

 まだ少女の頃 この種族にさせられてしまいました。 」

「 ・・・ そ うか ・・・ 」

「 庭の奥の納骨堂には わたしの養父母が眠っています。 はい 本当に

 < ねむって > いるのです。  いつか住みよい世になる日をまって 」

「 では ・・・ いつか・・・? 

「 ええ。 塵にならない限り、わたし達は眠り続け生きてゆけます。 」

「 あ そうだ。 博士、あなたもご一緒しませんか? 

 ぼく達の一族として ・・・ 」

ワシは 愚かなニンゲンでよいよ。  ただ イワンを頼む。

  そして あんな愚かなたくらみを 二度とさせんよう ニンゲン界をしっかりと

 見張っていておくれ   」

「 ・・・・ そう ですか ・・・ 」

「 ね  星を巡る旅にでましょう   そしてまた いつか この美しい星に帰ってきて  

眠っている一族を目覚めさせ    また 薔薇だらけの世界で暮らしましょう? 」

  ああ そんな世界になっているといいね … 」

「 きっと できるわ。  そうよ、 愛が あれば。 」

「 うん♪ ぼく達に必要なのは  霧と 薔薇と 星と  そして 愛 さ。 」

「 ええ 」

 

 ― 数日後。

 

     薔薇だらけの屋敷から 花火がひとつ  中天 高く打ち上げられた   

 

 

 

**********************************     Fin.    *********************************

Last updated : 08,22,2017.                 back       /      index

 

 

*****************   ひと言  ****************

やっと終わりました・・・

体調不良の日々のため 中途半端になってしまい

申し訳ありません 〜〜〜  <m(__)m>