東京魔人学園外法帖短編集

雪花



壱:それは、風のような
風のように現れ、瞬く間に鬼道衆懐刀となった人物、速野瀧流。
されど、その正体は杳として知れず。
始まりの回想。

弐:特別では、なく
時は過ぎ、流れ、そして《刻》は何時か来る。
己の変化に怯うるを救うは、遥けき刻を生きた言葉。

参:それは儚い絆。かつてあった日常
それは、なくなるのかもしれない。刻の流れの中から。
だけれども、私は、忘れない。それがあなたたちとの絆だから。
時逆の前に――忘れないために、こころに、刻む。

四:時を越えても
そして運命の時は来る。灯火だけを、こころに残し…運命は時を越える。
そしてもう一度決意の時。




魔人研究室入り口へ