ゴンズイ(権萃) ミツバウツギ科(ゴンズイ属)

2002.6月 植物園
春の葉っぱの出はじめは、ハゼノキに似ていますが次第に夏が近づくにつれて違いがわかります。

幹はどちらかというとエゴノキに似る。白い縦筋がある。

2002.9月.植物園
果実がよく目立ちます。アケビのように割れて中の黒い種が見えます。この時期に「クサギ」も実を付けているのですが感じが良く似ています。



特徴

1、落葉樹であるが、葉は厚く、上面に光沢がある。
2、果実は紅く熟し、割れて黒い種を露出する。

葉は、1回奇数羽状複葉、対生する。20〜24cm、小葉は5〜9枚、卵形、
へりにはするどい鋸歯がある。

似ている木ハゼノキ(サイト内)
葉は、1回奇数羽状複葉、互生、全縁、長さ20〜40cm、小葉は5〜11枚、狭卵〜皮針形、
枝先に集まり、互生する。



ゴンズイの名前があまりに面白いので調べてみました。由来に「魚のゴンズイ説」、「意味不明説」、「五衰の花説」、大きくこの3つがあります。魚の「ゴンズイ」には中学時代の林間学校のキャンプでの思い出があります。山育ちでしたから「ゴンズイ」の背びれに毒があることは知りませんでした。網ですくった魚に触ったらいきなり激痛です。苦い経験です。まさかこの「魚のゴンズイ」が由来のひとつとは思いもよりませんでした。

余談ですが、中国の故事に「木に寄りて魚を求む」という表現があります。
転じて「方法が間違っているので得るものも得られない」とか「見当違いな事をする」という意味に使われていますが、現在では全くその通りです。少しでも良い釣り場を確保するのに木に登ったり、木の枝を川に沈めて集まった魚を捕ったり、間伐材で魚礁を開発したり逆に深い関係です。
実際に豊かな川と豊かな森がなければ海では魚が捕れません。「海の魚」と「木」は無関係とは言えないようです。はたして本当の由来はなんでしょうかね
                       参考図書  「植物の名の由来」 中村浩著 東京書籍

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