定年迎える親に「大人の卒業式」

 定年退職する親に、子供が贈るための宿泊プランが、日本全国のホテルなどで商品化されています。
 さきがけとなったのは、帝国ホテルの「メニーサンクス〜大人の卒業式」だ。        

 全室の改修を終えた自慢の本館特別階「インペリアルフロア」のジュニアスイートに夫婦で泊まる。記念写真の撮影、豪華なディナーなどが盛り込まれている。料金は2人で1泊当たり12万2000円(2人1室利用の場合、朝夕食付き、サービス料・消費税込み、宿泊税別)だ。

 定年退職を迎える親に、子供たちが感謝の気持ちを伝えるプランだ。夕食はフランス料理の「レ セゾン」か、懐石料理の「吉兆」から選べる。どちらも同ホテルの顔的存在のレストランだ。写真スタジオで撮った記念写真は後日郵送で受け取れる。子供たちからのメッセージが退職する親への感謝状として贈られる。

 2007年3月31日までの期間限定プランとして終了したようですが、好評な為期間延長も考えられる。

 フロア専任のゲストアテンダントが滞在中にレストランやハイヤーの予約といった身の周りの手伝いをする。心地よい眠りを追求したオリジナルのベッドとデュベ(羽根布団)を採用した。空調機内に空気浄化ユニット、マイナスイオン発生器を日本の主要ホテルで初めて設置している。館内のフィットネスセンター、プール、サウナを無料で利用できる。プリンター付きのファクスを全室に備えている。14階は全室ノンスモーキングルームだ。

 改装を担当した英国人デザイナー、ジュリアン・リード氏は病院をラグジュアリーホテルに変身させた「ザ・レインズボロー」(ロンドン)や、ベルリンきっての最高級ホテル「アドロン」リニューアルの手腕で有名だ。帝国ホテルが外国人デザイナーに依頼したのは、旧本館を手がけた世界的な建築家フランク・ロイド・ライト氏以来。リード氏への期待がうかがえる。

 リード氏が実現した内装は奇をてらわない、上質な落ち着きが感じられるデザインだ。スタイリッシュさや目新しさを前面に押し出すきらいのある外資系ホテルとは一線を画したしつらえと言える。

 エレベーターを降りて客室へ向かう廊下には、カードキーを差し込まないと開かない宿泊客専用出入り口を設けた。セキュリティーの向上を望む顧客からはプライバシー保護や安全確保の面で高い評価を受けているという。

 1890年創業の帝国ホテルは117年目を迎える、日本で最も歴史のあるホテルの一つだ。2005年11月に紀宮さまと黒田慶樹さんの結婚式が執り行われたことも帝国ホテルのプレステージをあらためて証明した。

 そんな、サービスを大人の卒業式を子供達からプレゼントされたら!
嬉しくて眠れないだろう(そんな幸せなご夫婦にお逢いしたい、そしてどう育てれば親孝行の子供が育てられるのか聞いてみたい)