「レジャーの出発・帰宅時間は外食しなくて済むように設定。昼はお弁当持参、夜は前日からカレーやシチューを作り、帰ってすぐ食べられるようにしておく」(30代女性)、「パンやお菓子など自分で作れるものは手作りする」(同)、「ペットボトル飲料をやめ、お茶を水筒で持参するのに切り替えた」(50代男性)といった声が上がった。
実質的な値引きとなる「ポイントの付く店で食材を買う」が2位に。「ポイントが付与される店でしか絶対に買わない」(20代女性)という徹底派も少なくない。
3位は「食品を買いに行く回数を減らす」。「スーパーに行くのは週1回だけ。特売につられて余計な物を買ったり、子どもにお菓子をせがまれたりで出費がかさむということがなくなる」(30代女性)というわけだ。なかには「冷蔵庫が空になるまで買い物に行かない」(40代女性)という人も。回数を減らすからといって、必ずしも1回に買う量を増やすわけでもなさそうで、その証拠に「買いだめをし、生鮮品は冷凍保存」というのは14位と高くなかった。
調査では、効果を実感しているかどうかは別として単に「実践していること」も聞いた。それだと右の表で3位の「食品を買いに行く回数を減らす」は8位にとどまる。つまり、実践者数の割には効果を実感する人が多かったといえる。15位の「買い物で持ち歩く現金を減らす」や16位の「空腹では買い物に行かない」も同様だ。
対して、同16位の「内容量なども吟味し、実質価格で判断する」などは、実践者数で見るより順位を大幅に下げた。計算が必要になるような面倒な節約術より、シンプルな方が実効性が高いのかもしれない。
9位の「もらい物を活用する」も、節約術としては初歩的な方法だ。「実家や親類からもらう食料品はもちろん、豆腐店からもただでおからをもらって料理する」(20代女性)といった例だ。実家で採れる野菜などをフル活用する、といった声も多かった。
節約アドバイザーの和田由貴さんは7位の「食材を余すことなく使い切る」を基本姿勢に挙げる。「それにはまず不必要な物は買わないこと」と話す和田さんの食品の買い方は、週1回のまとめ買い。5000円だけ財布に入れて「これで1週間分すべてをまかなう」と決めて出かける。「家計簿が苦手でも、この方法なら丼勘定なのに節約できる」
頭にあるのは魚で3日、肉で3日、卵で1日というようにメーン料理の大まかな割り振りだけ。あとはそのとき安いものを見極めて買いながら、献立を組み立てていく。頭の中には「この値段以下なら買い」といったボーダーラインが出来上がっているという。
「節約はその人に合ったやり方でいい。意識すべきは、ゴミを減らそうとすること」と和田さんは指摘する。ゴミも最初は買ったりもらったりしたものだからだ。
「献立力」と冷蔵庫活用がカギ
「献立を考えるとき、先入観に縛られないように」と和田さんは言う。例えば酢豚。豚バラ肉でこそだが、白身魚や鶏肉だって"代用"できる。鍋料理で使い切れなかった白菜や春菊にいためたベーコンをのせたサラダは、和風ドレッシングにぴったり。食費の節約には「献立力」が重要というわけだ。「調味料やドレッシング、出来合いの総菜を手作りにすると、食費はぐっと下がる」とも。
まとめ買いと冷蔵庫の賢い使い方は車の両輪だ。「冷凍室は冷蔵室とは反対に、いっぱい収納した方が電気代の節約になる」と和田さん。その際にはバスケットなどを活用して、冷凍室をうまくエリア分けすること。出し入れしやすくなるし、中身が分かりやすければ余計な買い物も減る。
1 | 自炊を増やす 290 |
---|---|
2 | ポイントの付く店で食材を買う 256 |
3 | 食品を買いに行く回数を減らす 214 |
4 | 特売品や特売日、高ポイントの付く品や日を中心に買う 211 |
4 | 早朝や閉店間際に値引き食品を買う 211 |
6 | 安い食材で作れる献立を工夫する 207 |
7 | 食材を余すことなく使い切る 195 |
8 | 酒の量を控える/質を下げる 138 |
9 | もらい物を活用する 136 |
10 | ラップの使用減や買い物へのエコバッグの持参 122 |
11 | 家計簿をつけて出金を管理 117 |
12 | 安い店を徹底的に調べて買う 115 |
13 | 飲料や菓子など細かい買い物を控える 99 |
14 | 買いだめをし、生鮮品は冷凍保存 96 |
15 | 買い物で持ち歩く現金を減らす 91 |
16 | 空腹では買い物に行かない 88 |
16 | 内容量なども吟味し、実質価格で判断する 88 |
18 | 牛肉より豚・鶏肉、あるいは外国産の肉に切り替える 85 |
19 | 主食をコメ中心にする 82 |
20 | 数日分の献立を決めてから、計画的に買い物をする 71 |