リフォームで終のすみかをつくる

 老人ホームには住みたくない。死ぬまで住みなれた自宅で過ごしたいと思う人も多いようだ。そんな人には、自宅をバリアフリー化して「シニア住宅」に改修する事が必要だ。

 皆さん!家庭内での死亡事故が交通事故死よりも多いことをご存知だろうか?厚生労働省の07年の統計によると、交通事故による死亡者8268人に対し、家庭内での転倒や浴室での溺死など不慮の事故による死亡者は1万2415人で78%の9683人が65歳以上の高齢者だ。

 基本的なバリアフリーの目的としては、転倒事故の防止と移動や作業の補助です。段差を解消すること、手すりの設置と充分な明るさを確保する事。高齢者になると、夜中にトイレに行く方も多くなるようだが、足元が暗いと転倒の危険が増します。

 床については、滑りにくい素材を選んでください。そして、引き戸が安全面と機能面でお勧めです。レバーも服をヒッカケにくく、手を挟まない方式のものを選んで欲しいです。

 予算の都合もあるでしょうが、家庭内の事故の多い浴室・トイレ・階段などを改修するようにしてください。加齢とともに温度差に対する注意が必要です。特に浴室は、脱衣室との急激な温度差(ヒートショック)での脳梗塞や心筋梗塞の事故が多い。そして、浴槽が大きいと溺死事故に繋がりますので、出来るだけ小さなユニットバスにするか、浴槽内に設置して深さを浅くするなどの器具を設置してください。

 トイレでの事故は、洋式トイレに変更したいものです。尚、キッチンでのやけど事故は大変多いですので、IHクッキングヒーターに改修したいものです。

 リフォームは、家の状態や材料によって大きく異なるので、少なくても複数の業者から見積もりを取って比較することが望ましい。