ありがとう中嶋プロ〜全米プロシニア

1番ホール、優勝トロフィーをバックにティーショットを放つ中嶋 |
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今季の米シニアゴルフのメジャー第1戦、全米プロシニア選手権は25日、オクラホマ州エドモンドのオークツリーGC(パー71、7102ヤード)で開幕した。日本からは青木功(63)、尾崎直道(50)ら同大会最多となる8人がエントリー。2年連続出場の中嶋常幸(51)は1番からスタートし、11番まで2バーディー、1ボギーの1アンダーとなっている。
初出場の昨年は4日間でアンダーパーは1日だけ。メジャーの厳しいコース設定に苦しんだが、今年は違った。3番パー5はセミラフから2オンを狙わずに刻み(レイアップも立派な戦略です)、第3打をピン手前1メートルにピタリ。これを簡単に沈め、バーディー先行の上々の滑り出しを切った。
シニア2年目。昨年は日本プロシニアを制した。51歳の“若手”は、この日はティーショットで同組の年上2人を圧倒した。安定したショットで4番までパーオンを続けたが、5番パー5で初めて乱れた。第1打をラフに入れ、フェアウエーに出してからの第3打は左の池すれすれのカラーに止まった。残り7メートルから3メートルオーバー。返しも入らずボギー。イーブンパーで後半に突入した。
18年前の88年8月、同じオークツリーGCで開催された全米プロ選手権で、中嶋は日本人最高成績の3位に入った。(同じ年の私としてはしっかり覚えています)14位で迎えた最終日は16番でイーグルを奪い、18番でバーディー。終盤の猛ラッシュでの大躍進だった。地元のオールドファンは「あのときのナカジマじゃないか」と18年前の活躍を覚えていた。当時よりグリーンが大きくなるなど、コースは大幅に改造されているが、中嶋は「16番と18番は何となく覚えている」といいイメージだけを残している。
日本のレギュラーツアーとシニアツアーが主戦場だけに、米シニアはスポット参戦にとどめている。だが、今回は全米シニアオープンと並ぶチャンピオンズツアーの2大イベント。「やりがいのある試合。勝ってみたいとかじゃなく、自分が戦っているのを味わいたい」と特別な思いがある。思い出のコースで、昨年の27位を上回る成績を目指す。
≪倉本、初メジャーに意欲≫昨年末の予選会トップで今季の出場資格を得た倉本は初のメジャー大会に「特別な思いはないけれど、ここでいい流れをつくりたい」と意欲を見せる。一時は3オーバーまでスコアを下げたが、11番までに1オーバーまで戻すなど奮闘。今大会はレギュラーツアーと同じ予選カットありの4日間大会だが「われわれにとっては戦いやすい」と歓迎していた。