自治体が空き家バンク

 地方で空き家が目立ち始めた。3大都市圏以外では7戸に1戸が空き家。そこで空き家を買いたい人や借りたい人に、市長村が物件を紹介する「空き家バンク」の取り組みが始まっている。

 「玄関に広がる富士山とブドウ畑の光景が一番のお気に入りです」と昨年11月に夫婦で山梨県山梨市に移り住んだ女性(69)は楽しそうに話す。

 夫婦はそれまで茨城県に住んでいたが、独立した子供たちが暮らす東京都八王子市と行き来きしやすい中央線沿線で物件を探していた。山梨県が運営する「空き家バンク」を通じて紹介されたのが、市中心部から1.5キロほど離れた場所にある築50年以上の2階建て民家。

 この家には以前、高齢者が一人で暮らしていたが、3年前から娘の所に身を寄せ、空き家状態だった。そこで夫婦が土地(474平方メートル)と建物を860万円で買い取った。

 「リフォームするのに500万円かかってしまったが、畑を借りて農作物を育てるのが楽しみ」と女性は楽しそうだ!

 同市の空き家バンクが設立されたのは2007年。05年に市町村合併し、市域が拡大した結果、郊外の旧牧丘町などで多数の空き家が確認され、市全体で300戸に達したためだ。所有者からも「固定資産税を取られるだけなので、市に寄付するなどして処分したい」と複数の相談が寄せられた。

 そこで市が不動産業者などと勉強会を重ね、県宅建業協会と協定を結び、空き家と利用者のマッチングを行う空き家バンクを開設した。

 空き家の紹介を受けるには、事前の登録が必要で、山梨市への定住を希望していることが条件。現在の登録者数は約500人で、地域的には首都圏、年代では60代以上が多いという。

 このような取り組みは、全国に広がってきています。住みたい場所の自治体に問い合わせてみてください。

 主な空き家バンク紹介サイト
住み替え・二地域居住支援サイト

交流居住のススメ

豊かな住まい・まちづくり推進会議

山梨市ホームページ


リンク切れの場合は、検索してみてください。