※.さて、ここからは四国ツーリングの後半です。
この四日目〜七日目は、まったく雨の降らなかった日がたった一日しかないという、ひどく過酷なもの
でした。けれども、こんな中でもライダーに限らず旅する人はたくさんいて、その人たちとの交流を通し
て知ったこともたくさんありました。
雨の中のツーリングは決して楽しいものではありませんが、普段ならしないようなことをしている分だけ
得るものも多かったです。
では、よろしければご覧下さいm(__)m
四日目です。 |
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キャンプ場のすくそばには、このような沼がありました。天気のいい日ならば釣りに興じる人の姿も見うけられたのでしょうが…。 |
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★.四国ツーリング・エピソード1
この日、私はこのキャンプ場を出て、まっすぐ室戸岬を目指して走っていました。
天気は昨夕と大差ない土砂降りでしたが、今日こそは天候がどうであれ、室戸岬へ到達するつもりでした。
もちろん前日と同じく、室戸岬に近づけば近づくほど雨足はひどくなります。
…だけどね、やっぱり居るんですよ、こんな日でも、走っているツーリングライダーが。
こんな日に走っているのですから、多くは私と同じようにスケジュールに余裕のないライダーなのでしょうが、
同じように過酷なツーリングをしているのだと思うと、とても他人とは思えません。
向こうも私を見て同じように思ったのか、この日、ピースサインの返信率はじつに90パーセントを越えまし
た。旅するライダー同士には一種の仲間意識があるものですが、この日ほどそれを強く感じたことはありま
せんでした。
アホなことをしている者同士って、どこか通じるものがあるんです♪
けれども、私が一番驚いたのは、この無茶苦茶な雨の中、室戸岬にある二十四、二十五番札所まで黙々
と歩いて行くお遍路さんの姿でした。
しかも、一人や二人ではありません。数キロほどの間隔をおいて、何人も見かけました。その多くは年配の
人たちです。
走りながら、私は信じられないものを見る思いでいました。何しろこの雨の中です。
歩きの遍路なら、スケジュールにもある程度の余裕を持っているでしょうし、こんな日は安い宿に泊まって
天候の回復を待つのが、誰もが考える上策だと思います。
…けれども。
にも関わらず、この人たちは歩いているんです。レインウェアに身を固めた私と違って、あっさりした雨具と
傘だけを頼りに、海から吹き付ける雨風にその身をさらして。
…いったい、この人たちは何を思って、こんな天気の中を、何十キロという道のりを歩いていくのか…?
おそらく、それはお遍路さん一人一人にとって個人的な、そして切実な理由からなのでしょう。
私が決して覗い知ることのできない、お遍路さんたち一人一人にとって、とても大切な何かのために。
室戸岬まで行く途中で私が目にしたものは、四国八十八箇所の巡礼を歩いていく、まさしく修行のために
歩いていく人たちでした…。
そしてお昼過ぎ。 |
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R55を挟んで向かい側の駐車場には展望台へと登れる階段がありました。この写真はその展望台から撮ったものです。 |
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★.四国ツーリング・エピソード2
この四日目。
この日、私は高知市の先まで行くつもりでした。
そうでないと、翌日までに足摺岬にたどり着けないからです(その先のコト全然考えてないし…(^_^;))
室戸岬を経ったのが午後1時過ぎでしたから、R55を一直線に行けば明るいうちに高知市を越えることが
できるはずでした。
ところが、R55は幹線道路で、途中の安芸市をはじめとして何ヶ所かで渋滞に巻き込まれ、文字通り水浸
しの状態で高知に着いたのは午後5時過ぎ…。天気のよい日ならばまだ明るい時間帯ですが、こんな日は
すぐにでもキャンプ場を捜す必要があります。
しかし、勝手の分からない場所で地図を頼りにキャンプ場を探すのは容易なことではありません。最初に
行った場所はとてもキャンプ場とは思えない場所で、二つ目に行ったキャンプ場はリゾート施設で、とても
ライダーが泊まれる場所ではなく、私はあえなく土砂降りの暗い中を土佐から高知まで戻る羽目に・・・。
高知に戻ったときには、すでに夜の九時を過ぎていました。しかも、外はいつまでたっても止みそうにない
土砂降り…(うぎゃあぁぁ(^_^;)!!)。
…このときばかりは、さすがに無茶が過ぎたことを悟らざるをえませんでした…。
とりあえず、近くのコンビニですぐに食べられるものを買って栄養を摂って(ちなみに、この時に荷物満載
状態で立ちゴケをしてます。いやあ、あのときは凹んだ凹んだ・・・(^_^;))、さて、どうしよう、と。
幸い、高知市街地からさほど遠くない桂浜にキャンプ場がありました。そして、さらにそこから20キロほど
戻ったところにも一ヶ所。
ここがダメなら適当な所で寝るさ、と、私はなかば開き直った心境で桂浜に向かいました。
ところが、頼みの綱だった桂浜のキャンプ場は、サイトのあちこちに水溜りができ、とてもまともな状態で
テントを張ることなどできませんでした。こうなったら、もう強行手段あるのみです!
ここに至って、私は足摺岬まで行くのを断念せざるを得ませんでした。
明日には帰路につかないと17日までに帰宅できなくなるからです。
であるならば…、と明日はこの近辺をツーリングして、夜にフェリーで四国を離れることにしました。
フェリーの存在を確認した時点ですでに日付が変わり…(もうネタにしかならんな…(^_^;))。
…こうして、私の「一番長い日」は終わりを告げたのでした…(^_^;)
さて、五日目。 |
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資材が乾くまでの間、キャンプ場内を散歩してみました。場内のあちこちに水溜りができ、点在するテントのいくつかは、上にもブルーシートを張っていました。 ちなみに、この時点でも道路はひどく濡れていました。昨日の雨がいかに激しかったかがよく分かります。 |
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桂浜の海岸です。ここも海水浴場になっていましたから、天気のよい日ならば泊まりの海水浴客も数多く見られたのでしょうが…。 写真だとそうは見えませんが、天候は少しずつ回復してきていました。さて、四国に居られるのも今日で最後です。今日はどこへ行きましょうか…(^_^) |
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高知市内では、写真のように路面電車と車が仲良く同居しています。交差点で信号待ちのついでに、一枚撮ってみました。 |
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高知市街地を抜け、 もうすぐ四国カルストだ♪ …と思いきや、標高2000メートルの辺りに何やら怪しげな雲が…(^_^;) |
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…そして雲の中に消えていく道路…。
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四国ツーリング最後の地であったはずの四国カルストは、哀れ雲の中…(T_T)。 嗚呼!! 楽しいはずのツーリングはいずこに(^_^;)!? …というわけで、最後まで”ネタ”には恵まれましたね…(爆) |
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四国カルストからの帰路で、こんな清流を見つけました。四万十川には行けませんでしたが、この川を見て、清流の何たるかを改めて知った思いです。 |
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休憩に寄った道の駅で、妙なものを見つけました。 …こ、これは食べるしかっ(^_^;)!! |
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で、これが焼きナスアイスクリームです。 ちなみに、上段が枝豆(だったかな(^_^;)?…とにかく豆系)で、下段が焼きナスです。 イロモノじみた素材でしたが、味の方はなかなか…!? |
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高知市に向かう途中で撮ったものです。 路面電車の線路をこんなに間近に見たのは初めてのことでした。 |
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高知の夕景を撮りに行く途中で見つけた景色です。何の変哲もない景色なんだけど…。 |
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高知の夕景です。 いろいろあった四国ツーリングでしたが、この風景を見て、ようやく「来てよかった…」と思えました。 一台のバイクに乗って見知らぬ土地へ行って、いろんなものを見て、同じように旅するたくさんの人に出会って…、それもこれで終わりです。 この写真が私が四国で撮った最後の一枚になりました。後は、フェリーに乗って四国を離れるだけです。 |
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ここからは六日目です。 一夜明けると、もう船は淡路島のそばを航行していました。 |
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目覚めて三十分もすると、もう大阪の市街が見えてきました。 |
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大阪よ、私は帰ってきた! …なんて、柄にもなく自己陶酔に浸ってたりして(^_^;) だけど、これまで五日間もバイクに乗っていて、無事にここまで帰れたことが「本当に幸せなことだったな」、としみじみ思ったひと時でした。 もうすぐ南港に接岸です。 |
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南港に着いて、一路名神道を滋賀へ。 大津で高速を降りて、R161を北上、途中で六日ぶり(!)にお風呂に入って、牧キャンプ場へ向かいます。 写真は、その途中で撮った琵琶湖大橋です。考えてみると、橋の写真ばっか撮ってたツーリングだったなぁ(^_^;) …この後牧キャンプ場でオフ会だったんだけど、写真見たら怪しげなものが二枚しかなかった…(^_^;) |
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さて、七日目はほとんど何も考えずに高速走ってたので、撮った写真はこのくらいです。 これは、杉津PAで撮った敦賀湾です。2枚の写真を合成して、湾を一望できるようにしてみました。 この日、雨の中500キロを走って帰宅したのが、午後6時過ぎでした。 七日前に自宅を出て、2500キロ近くを走って、ようやく帰ってきました。 夏休みをフルに使った四国ツーリングも、これで完了、です\(^o^)/ |