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[一日目のルート]
出発〜北陸自動車道(三条燕IC〜糸魚川IC)〜R148〜R147〜県道67〜扇沢駅〜黒部ダム
〜扇沢駅〜県道67〜R147〜木崎キャンプ場

もともと、このツーリングはGW前半に行った立山ツーリングが発端でした。
立山ツーリングの旅程をチェックしているときに、ふと目に止まった黒部ダム。

「あ、意外と近いじゃん…」

そう、今まで立山に何度も行っていながらまったく気がつかなかったのですが、黒部ダムは(立山ツーリングのメインだった)称名滝からほんの十キロあまりしか離れていないのです。
しかも、富山から入ろうとすると見るだけでほぼ一日かかりますが、長野から入るなら一泊二日ほどで済みます。
もともとGW後半は信州に行こうと決めていましたので、GW後半のスケジュールはこれで決定しました。
ルートは、黒部ダムをまわり、松本を抜けてビーナスラインへ。
旅程は一泊二日、ないし二泊三日。今年初めてのキャンプツーリングです。


5/3の朝。6時に起きた私は、朝食を摂ってツーリングの準備を済ますと、9時半に出発しました。
余談ですが、私は出発当日の朝にパッキングをすべて行う癖があります。
長期となると事前準備をすべて当日の朝に済ますわけにもいかないのでしょうが、一泊二泊ならばそれでも十分です。
もちろん、事前に買い込む必要のあるものは全て用意したうえで…(^_^;)。


普段ならはここでR116〜R8を走るところですが、今日は出発が遅くなってしまったので、柏崎と上越市街地の渋滞を避けるべく(もちろん時間の節約の意味もあり)三条燕ICより北陸道に入り、まっすぐ糸魚川を目指します。
さすがにGW後半初日のこの時間ともなると、高速は観光地へ向かうクルマがひっきりなしに通っています。
長岡JCTに差し掛かると、なぜかみんな北陸道へ…(^_^;)

「うわっ、これみんな長野に行くんかいっ(汗)」

なんてことがふと、頭の中をよぎったりします。
名立谷浜SAです。ここを過ぎれば、次は糸魚川ICです




そして午前11時、名立谷浜SAへ到着。ここまで走り詰めだったので、ここでいったんルート確認を兼ねて休憩を取ります。
30分ほど休憩した後、糸魚川ICで北陸道を降りました。











休憩のため立ち寄った「道の駅・小谷」です。





さて、ここからは一般道です。糸魚川よりR148を通って、一路長野まで。この道は、姫川沿いを通るとても景色のいい道です。
だけと、冬はかなりの積雪があるためか、谷間を抜ける新潟県側の道の大部分を、スノーシェッドが被っていました。




白馬連峰です。

長野県に入ると、白馬岳を一望できる場所にあるコンビニで休憩を取ります。
ここ白馬は、長野五輪でジャンプ競技が行われた場所でもあるのでご存知の方も多いかと思います。
以前ここへ来たときは霞がかかっていましたが、今日は雪を頂いた白馬岳がくっきりと見えます。
空をふり仰ぐと、遠くにパラグライダーでゆったりと空中散歩している姿も見てとれました。






白馬を抜けてしばらく走ると、道の右手に青木湖という湖が見えてきます。
この辺りはキャンプ場がたくさんあるので、泊まる場所には事欠かないかな、と思いつつ、青木湖を抜けてさらに木崎湖へ。

北アルプスです。この時は、山の名前に精通していたらな、と痛切に思いました(^_^;)


木崎湖を抜けた後でR147より黒部へ向かう県道45に入るのですが、ここで初めて、私は視界に北アルプスを捉えました。
 …今日、初めて目にする北アルプスの山並み。
五月の済みきった青空をバックに、頂上から見える限り裾野まで、すっぽりと雪で覆われた北アルプスの山々は、とても神々しく見えました。
あれほど美しい早春の山々を見たのは初めてのことです…。






駐車場から見た扇沢駅です。周囲の山々には沢山の残雪が…。


県道45に入って一時間ほど走ると、長野側が黒部ダムに行く起点となる扇沢駅に到着します。
この黒部ダムは実際には富山県にあり、ダムへ行くには、富山県側からは立山アルペンルートと黒部峡谷から、長野県側から扇沢からトロリーバスで行く三つの方法があります。
アルペンルートから入ると、見物時間込みでまる一日かかるそうですが、扇沢駅からトロリーバスだと二時間ほどで済みます。






現地に着いて、30分ほど休憩した後、トロリーバスに乗って黒部ダムへと向かいます。
所要時間は20分ほど。バスを降りてさらに2、3分歩いてトンネルを抜けると、そこには立山連峰と、急峻な谷を遮る黒部ダムが広がっていました。

 

黒部ダムです。縦位置では広角いっぱいでも全景を収めきれず…実をいうと、最初このダムを見たとき、さほど大きな印象を受けませんでした。
黒部ダムには及びませんが、私の地元の新潟県には、奥只見ダムや田子倉ダムといった大きなダムがあり、それに見慣れた目には、この黒部ダムがそれらのダムと大差ないダムにしか見えなかったのです。

横位置でもダメでした…(^_^;)














しかし、近寄ってみると、まさしくそれは思い込みでしかありませんでした。ダムの横に展望台へと続く階段があるのですが、そこらダムを眺めてみて、ダムと高さと幅の広さ、そして、この黒部峡谷がとてつもなく険しい谷であることをはっきりと実感しました。
何しろ、その階段から下を覗くのにもかなりの勇気が必要なのですから。

立山連峰です。青空をバックに真っ白な姿が印象的でした。

 この日はかなり気温が高かったのですが、それでもここ黒部峡谷には、たくさんの残雪が残っていました。
谷間はもちろんのこと、ダムを取り囲む山々、とりわけ向こう側にそびえる立山連峰は真っ白な雪で覆われていました。
正直、あまりの美しさに出るのはため息ばかりです。
もちろんそれは、同時にここの冬がいかに厳しいかを物語ってもいます。今でこそこうして手軽に行けるようにはなりましたが、その裏には、沢山の人々の努力と犠牲があったことを忘れてはならないでしょう。黒部峡谷です。とても急峻な峡谷でした。



ダム湖にはまだ周囲の山々から流れこんだ雪が残っています。



2枚の写真を合成してみました。ダムの広さがわかるでしょうか…。


トロリーバスです。これでダムと扇沢駅を往復します。



キャンプ場から見た木崎湖です。一時間ほど黒部の素晴らしい光景を満喫したのち、私は扇沢駅を後にしました。
今日の宿泊地はここから一時間ほど下った木崎湖のほとりにある木崎キャンプ場です。
ここは湖のほとりということもあって、とてもロケーションがよかったです。
到着が午後5時少し前だったので、日が明るいうちにテントの設営を済ませます。
ここのキャンプ場を使うと、近くの公衆浴場の料金が割り引きされるので、さっそく行ってみました。
最近はどこもそうみたいですが、ここの浴場にも露天風呂があります。キャンプツーリングで風呂に入るのは初めてでしたが、とっても気持ちよかったです。
当然、お約束の「左手を腰に当ててコーヒー牛乳をぐいっと♪」もやってきました(^_^;)



日没が近づくにつれ、テントの数も増えてきます…。風呂から戻ってまったりとしていると、到着したばかりの一人の年配のライダーの方が話しかけてきました。
その方は、淡路島から来た(たしかトランザルフに乗った)ライダーで、2日は休みをとって昨日は日本海側から走って来たのだそうです。
ここへ来る前には能登半島を回ってきたと言ってました。600キロ以上をすべて下道というのには私もびっくりです。
能登半島には私も行ったことがありましたから、少しばかり話し込んでしまいました。





寝る前のテントの中…(^_^;)


 夕食はフリーズドライの牛丼で済ませ、コーヒーを飲んで一服。その頃にはもう空は真っ暗になっていました。
昼間はあれほど暑かったのに、夜になると急激に気温が下がってきます。
ふと空を見上げると、木々の間からいくつもの星々。
遠くには車の音が、近くからは虫の鳴く声が聞こえてきます。
普段の日常からはかけ離れた穏やかな雰囲気を楽しみつつ、私はテントに戻りました…。







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