第2話     瑞穂と修羅



「あ、瑞穂!どーしたんだよ?最近ここ(ゲーセン)来てなかったじゃねーかよ。なんかあったんか?」
「最近学校の屋上で変なもん見ちゃってよ・・・」
「変なもんってなんだ?」
「ぜってー笑うからいわねーよ。」
「寝ぼけてたんじゃねーのか?てか、そんなんどうでもいいんだよ。聞いたか?あの恭が捕まったんだってよ!」
 『どいつもこいつも寝ぼけてたって?寝ぼけてねーし。』
「恭が捕まった?何で?あいつ、なんでも人を道具みたいに使って自分では動かなかったのになんで捕まってんだ?」
「なんでも、人を刺しちゃったんだって!今までのちょっとした事件とかも沢山あったから、サツもこことぞばかりに逮捕したんじゃない か?笑」
「笑い事じゃねーって!!恭・・・本当に刺したんかな?」
「刺したから捕まったんだろ?」
「・・・うん。」
「自分も捕まりたくなかったら今後恭達あたりとつるむのやめたほうがいいよ。サツがあのあたりかぎまわってるからよ。」
「あぁ。そうだな。」


 『あの恭が?みんなは色々言ってるけど、私はそんなに悪い人だとは思わなかったけどな。確かにちょっと何考えてるか分からない
ところとかあったし、人を道具みたいに使うし、度肝を抜くような事しでかしたりするけど・・・。恭に会いに行ってみようかな・・・。』
「そんなばかなこと考えないほうがいいよ。」
「!? 修羅?あんたどっから来たのよ!」
「だから秘密のルートだって(笑)」
「秘密のルートってここ、普通の道だ!しかもなんで私が・・・。そうだよ!前ん時もそうだった!なんで私が考えてる事がわかんだよ!」
「そんなのちょっとした情報でわかるさ。」
「はぁ?情報?なにわけわかんないこと言ってんだよ。あんた不気味だしっ!もう近寄ってくんな!」
「悲しいなぁ。いい事教えてあげようと思ったのに。・・・聞きたくない?」
「なんだよ?本当にいいことなんだろうな?あんた怪しいんだよ。」
「怪しくないちゃんとした情報だよ。恭の事。」
「恭がなんだよ!!」
「実は恭は人を刺してない。刺されている人を発見して、思わず抱きかかえ、包丁を手にしてしまった。それを人に見られて刑務所行きだ。恭は今までもいろいろしてたから、警察なんて一発に信じちゃったんだろうね。恭が何を言おうとも全く耳を傾けなくて恭は暴れて暴れて。でもそんな暴れるのなんて無駄だよ。刑務所なんて行けば大人の力の強い人がたくさん居るんだからね。」
「なんだよそれ!!修羅・・・あんたなんでそんなこと知ってるの?まさか、あんたが恭に罪をかぶせた人じゃないよね?」
「恭は罪をかむせられたんじゃなくて、自分から事件に首を突っ込んだんだよ。」
「そんなことどうでもいいんだよ!なんにもしてないのになんで捕まんだよ・・・。」
「だからー、今まで色々してきらから警察はすぐに恭がやったと思ったんでしょ?」
「そんなの、警察お得意の調べで恭じゃないってわかるはずだ!」
「・・・警察が恭を捕まえるいい機会だとして、あまり調べずに逮捕したとしたら?」
「・・・・・・。」
「ありえないとは言えないよ?恭には手を焼いていたみたいだしね。人に色々やらせる恭だったから、恭自信を逮捕することが出来なくてイライラしてたからね。」
「一応聞くけど、あんた、警官じゃないよな?」
「違うよ。もし、警官だったらこんなことベラベラしゃべらないって(笑)」
「やっぱあんたおかしいよ。そう、あんたが勝手に思い込んでるんじゃないの?修羅自信が精神異常者なんじゃ・・・」
「バカにしないでよ!ちゃんと本当の情報を教えてあげてるのにそんなこと言われる筋合いはないよ!!」
「ごめん。」
 『でもちゃんとした情報だっていう証拠が無いじゃん。』
「今度そんなこと言ったら、自分の身を守る練習でもしとくんだね。何があっても大丈夫なように。」
「どういう意味だよ?」
「ただ単にあたしが殴るかもしれないよって意味だよ。まさか刺したりしないって(笑)」
「そういう事を笑いながら言わないで!そうだからああいう事を言いたくなるんだよ!」
「はは、そうか。あんたこれからどこ行くの?恭の所はやめといたほうがいいよ。」
「なんで?さっきゲーセンでダチにも言われたけどよ。私が恭の知り合いだからってなんか関係あるんか?」
「わかってないなぁ。恭を中心とする族・・・なんて名前かは知らないけど、その族の一斉取締り・・・・あんたはそれに入ってないのか?」
「アラントラ・・・。入ってる。でも私はそんなに深入りしてない!」
「この際、深入りしてるとかしてないとかそんなのは関係ないんだよ。とりあえずその・・・アラントラ?の奴らを取締り、だよ。」
「ふざけんじゃねーよ。何もしてないのに何で捕まんだよ。恭のとこは行かないとしてもそれ以外は自分で決める。あんた口出ししないでよね。」
「はいはい。さようなら。・・・あ、あれなんだろ?」
「え?・・・なんにもないじゃん。何言ってんだ?修羅?」
「・・・・・・・・」
「修羅?」
「・・・」
「いないじゃん、、、あいつ・・・・やっぱ・・・。」


 『行くとこねーし暇つぶしにやっぱりこのゲーセンか。あいつもいねーし。恭達あたりとつるむなとか言いながら自分恭のとこ行ってたりして・・・笑。あ・・・大和』
「大和!!ここで何やってんだ?」
「お前こそ。さっきからずっと見てたんだけどよ、お前おかしいぞ?独り言ぶつぶつ言ってるかと思えば叫んでるし!周りから見たらただの頭のおかしいヤツかと思うぞ!!」
「はぁ?大和の方がどおにかしてんじゃない?ずっと修羅って言う不思議な女の子と話てたよ?」
「・・・・誰もいなかったそ?お前一人だった・・・・。」
「え?」
「・・・・。」
 『まじかよ・・・』
「・・・おい、瑞穂。まじで頭大丈夫か?」
「前学校の屋上で話してたって言う女、、、ほら大和を連れてってたらいなかった女、、、修羅だよ!!!いただろ?冗談とか言うんじゃねーよ!」
「・・・・・。」
 『マジであいつお化けか?』
「誰もいなかった。」
「・・・・修羅」


《・・・クススク・・・クスクスクス・・・・笑》






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