幕末ぶらりんこ  仲秋編



 日野・みたび その2 (散策日 9月15日)

日野警察署の前を通り過ぎ、しばらく行くと日野館がありました。しかし・・ガ、ガーン! なんと日野館は日曜日は定休日だったのです。またふられてしまいました。(涙) しかたなく甲州街道を日野駅に向かってどんどん歩いていきます。 ありました!八坂神社。
境内はお祭りの屋台と見物の人で溢れかえっていました。急いで本殿へ向かいます。 本殿に上がると・・。ありました。天然理心流の奉納額。 思ったより小さいです。 一番右側に近藤周助門人として「井上松五郎」「佐藤彦五郎」「井上源三郎」 そして左よりに「沖田惣次郎」一番左に「島崎勇」の名前が・・。奉納額はケースの中に納められていました。 この奉納額とケースのエピソードを私は以前、「ぶらりんこ」と相互リンクしてくださっている藤隆さんよりお聞きした事がありました。 それによると奉納額に掲げられていた欅の木刀は紛失、日野・郷土史家の谷春雄先生が八坂神社の欅の枝から作り直されたそうです。 また以前某博物館に奉納額を貸し出した際、非常識な方法で文字のコピーをされたため奉納額がダメージを受け、谷先生が修復するのに大変ご苦労された。このような事が二度と起こらぬようにと取り外しのできないケースを作り、奉納額を納められた・・というエピソードです。しかし、どこにでも非常識な人は居るものです。それも博物館に居たとは! 驚きです。 文化財を大切に思わない、単なる「客寄せパンダ」の類としか見ない、そういう博物館もあるのだと背中に冷たいものを感じました。
さて奉納額、一生懸命撮影しようと試みたんですが、ガラスが反射してしまってまともに写りませんでした。(涙) なのでここでは藤隆さんに以前お借りした奉納額の写真を掲載させていただきます。



八坂神社本殿内・天然理心流奉納額 天然理心流奉納額



八坂神社を後にし、佐藤彦五郎夫妻の墓がある大昌寺へ。ちょっと迷いましたが無事到着。立派なお寺なんでビックリしました。事前に藤隆さんから教えていただいた通りに、墓地の道を行き(実際はそうではなかったんですが・・)、「佐藤家」の墓に到着。拝んだ後、なんとなく・・「?」を感じ、お寺の方に声をかけました。わざわざ私を墓の前まで連れて行って下さいました。やはり・・・。(汗) 私が拝んだ「佐藤家」のもう一本奥の場所でした。 墓石に「俊正院・・・」と刻まれているのが彦五郎(彼の名は俊正)、「勘善院・・・」(ちょっと記憶が定かでありません。歓だったかも・・)はのぶです。二人の嫡男源之助(俊宣)の名もありました。合掌。ここでも石田の地名の事を三人に頼みました。

八坂神社近くまでもどり、甲州街道を向こう側へ横断。多摩川方面に行くと井上源三郎生家はありました。ご子孫の住んでいらっしゃる家は近代的なお宅なのですが、蔵にダンダラの模様が書かれていてとってもキュート!(笑) ご子孫は何かご計画がおありのようです。楽しみです。 ここで午後2時半。何も飲まず食わずだったので、ものすごーく疲れました。日野ふるさと博物館の「土方歳三生家模型」(谷春雄先生製作)を見たかったのですが、もうダウン寸前。やむなくここでリタイアとなりました。 やはり履物のまずさが祟ったようです。歩き回る時は面倒臭がらず、ウォーキング・シューズを履いていかないとだめだという事を身を持って体験した1日でした。トホホ・・・。



大昌寺(佐藤家菩提寺) 井上源三郎生家