遠見尾根から平川へ (一の背髪北谷)2004年2月14日
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遠見尾根、八方尾根は古くからスキールートとして使われていたが、その側面にもスキーに好適な斜面が多くある。最近の「バックカントリースキー」はやりで、「登山」とは縁のないスキーヤー、ボーダーもパウダーエリアに進出しつつある。滑りの面白さを追求する彼らにとって、スキー場のゴンドラが使え登りが少なく、パウダー滑りが堪能できるこれらのエリアは良い対象であるに違いなく、注目されている。
「登山とは縁のないスキーヤー」は一部で「無知・無謀」と非難されることもあるが、決してそんなことはなく、むしろ総じて滑降技術が高く、研究熱心な人が多く、旧態依然とした「山屋あがりの山岳スキーヤー」(私のことです)が見習うべきことは多い。
このラインはパウダーフリークの間で
「一の背髪北尾根」、「一の背髪北谷」と呼ばれているものと思います。
 

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尾根上から沢へ滑りこむ斜面

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北谷の中は快適なパウダーだ。先行するシュプールもある。

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平川に降りる前に最初に遭遇する堰堤。右岸からパイプの間を通過。
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平川に降りたあとはしばらく右岸をいく。

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メンバー 山川徳明


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長野(7:50)---白馬五竜スキー場P(9:05)---スキー場最上部(9:50)---
地蔵の頭(10:10)---1890mドロップポイント(10:45-11:05)---
平川(11:40)---白馬47スキー場(12:10)---白馬五竜スキー場P(12:55)
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白馬五竜のゴンドラと、最上部のリフトを乗り継ぎ、地蔵の頭直下へ。

そこから、ドロップ地点の1890mまでは登り僅か30分ほど。あっけないくらいである。
尾根の分岐には3人のファットスキーを持ったスキーヤーがいた。

ピットを掘ったり、滑降準備をしていると後からきたボーダー3人が同じルートを降りていった。皆上手い。

気温が高かったので悪雪を予想していたのだが、滑ってみると案外軽いパウダーだ。しばらく1500mくらいまで尾根伝いに滑降する。左の沢がどうしても気になったので、更に雪をチェックし、安定していたので、左の斜面を滑り沢の中に突入する。沢の中は歓声も出るようなパウダーである。ただ、いったん沢に入ると尾根には戻りにくいので、いったん沢に入ったら最後まで沢通しにいく覚悟が必要。


1300mくらいまで来ると、雪も重くなり、デブリも見られるので、さっさと通過。1個目の堰堤は、大きなパイプが組まれたもので、右岸からその骨組みの間を通過。2個目の堰堤も右岸から堰堤をまく。1m弱のギャップがあるが飛び降りてしまえた。

平川本流に降り立つと、100mほど右岸を進み、大きな堰堤の下で平川を渡る。軽い渡渉になるかも、と思っていたが、スノーブリッジがあり、スキーのまま渡れた。

そこから平川沿いの林道を行くがこれは要注意である。左の斜面から、雪のブロックが落ちてくる場所もあるので、斜面を良く観察して、すばやく通過したい。

白馬47の駐車場が見えてくると、堰堤の下で沢に下りるシュプールがあった。これで良いのかなー?と思っていると後からきたスキーヤーが47に戻るならこれがいいですよ、と教えてくれた。スノーブリッジをスキーのままわたり、白馬47スキー場の駐車場に出て、リフト2本で白馬五竜に戻り、終了。


堰堤の通過で苦労するのでは?と思い、20mのロープも持っていたが、結局使わず。条件がよければ技術的には容易である。


1月中ではまだ沢が埋まりきっていなく苦労したという報告が多い。本日(2月14日)は沢に関しては良い状態。
長野の塚田さんが、これとほぼ同じラインを2003年1月に滑降しており、参考にしました。
塚田さん滑降時は下部で沢が割れており、堰堤の通過にやや苦労した模様。
http://w1.avis.ne.jp/~ktsukada/tomione/tomione.htm


以上

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八方尾根上からみた一の背髪北尾根。沢部分は隠れて見えない。実際より急に見える。