頸城 大渚山 パウダーラン   2000年2月11日
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大雪の大渚山で歓声をあげるおばかなスキーヤー4人
本田英二さんのレポート
おまけ [後日談]がついていますのでおひまな方はおよみください。
「山」ってのはいろんなことが起こるのよねー

2月11日大渚山レポートです。
結局13日まで「昭屋」に居候していたのですが
最後におまけ話ができましたのでついでに報告します。

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1.山域大分類  :頚城
2.山域小分類  :大渚山
3.コース概要  :葛草連---山頂下往復
4.日程     :2000/02/11(土)曇り時々晴れのち雪
5.メンバ−   :山川、花岡、横山、本田

横浜(大口)を10日夜11:00に出発。横浜線に乗車して一路八王子へ。
今回は、ここんところの運動不足を考慮し、寝不足防止と体力温存を兼ねて急行「アルプス」もグリーンをキープ、
リッチな気分で一路白馬へ出陣。

11日am6:00 白馬八方口民宿「昭屋」(カンちゃん家)到着。
カンちゃんを起こし、私はザックを整理して朝のお勤め・・・。
am7:00 そうこうしているうちに山川さん、花岡さん到着。

山川さんレガシーにチャッチャと荷物を積み込み、一路小谷温泉へ出発。
途中、ローソンで買い出し。と、なんとなく荷物が少ない雰囲気・・・
で買い出しレジ待ち中、
 カンちゃん:「ブーツ積んだっけ?」
 私(ほんだ):「積んでねーな。」
来た道を引き返し、カンちゃん家に逆戻り。
玄関にきれいにそろえてあるブーツ2足を積み込み、気を取り直して再出発。

am8:30 山田旅館前到着。スキーを担いでいざ出陣。
林道に入るといきなり沢を渡る橋。
橋の上だけ熱気のせいか、雪がほとんどない。
段差1m強のところを横滑りで行く。
まずカンちゃん、そして私、山川さんと続く。
横滑りの時、ストックを付いた箇所が「ズボッ」とぬける。
段差の下はかなり空洞になっている。3人が通過した後、花岡さんが通過。
3人の通過で雪に亀裂が入ってしまったのか、花岡さん、穴ぼこに半身落ちる。
寸でのところで止まったが、下まで落ちていたら、のっけからびしょぬれで最悪状態になっていただろう。
気を取り直して林道沿いにシール歩行。
途中ところどころ雪崩そうな場所があったが間隔をあけ通過。葛草連の田圃へ出る。
さぁ、ここからがやぶとラッセルの戦い。
私は今回はじめての大渚山だったが、大渚常連のカンちゃんに言わせるとかなり雪が少ないとのこと。
それでも数日前にドカッと降った雪をラッセルしながら高度を稼ぐ。
南斜面はべたべた雪だが北面はナイスなPowderがある。
大斜面のPowderを期待してずんずん登る。
といきなりやぶと壁に行く手をふさがれた
大きく高まいた花岡さんと無理矢理登り切ったカンちゃんはなんとか通過したが、
残る山川さんと私は数回のチャレンジもむなしくシール登高を断念。
スキーを外して坪足で再チャレンジ。
立木を手がかりにアクロバットで登ろうとするのだが
根っこの部分は表面だけの雪で腰上まで潜ってしまう。
2度3度とコースを変え、やっとのことでクリアはしたのだが
悪戦30分。序盤にもかかわらずかなりの体力を使ってしまった。

そうこうしながらなんとか大斜面下へ出る。でもかなりヘロヘロ。

40cmほど沈む新雪を交代でラッセルしながら、大斜面左を斜登高。
斜面下部と斜面中央部で2度の弱層テスト。
1mほど下に「雷おこし」みたいな層があるが結構しっかりしているので
大斜面上まで上り詰める。

pm2:00 少し広まったところで小休止(例のごとく昼飯は食べない!)。
カレーヌードルを食って体はポカポカしたんだが、
すっげー降りになってきた。(飯、くってないのにー!)

さぁ、いよいよ滑降だ。
「いくらなんでも大斜面真ん中はヤバイ」と左側の立木の間を滑る。
絶叫マシーンと化した4匹。順番にPowderをいただく。
やっぱ、Powderは最高!あっという間に大斜面終了。
顔面シャワーとまではいかなかったが、雪の降りしきる中、
なかなかGoodなバージンスノーをおいしくいただいたのであった。

後は来た道を、やはり来たときと同じように
アクロバットでやぶン中を下る。
1100m付近まで降りると、pm2:00くらいから猛烈に降り出した雪で
モナカの上にPowderがのっかった、非常にいやらしい雪面となったが
各自、合気道滑降法で難なくクリア。
pm4:00 小谷温泉着に4匹そろって無事帰還。


8:30:小谷温泉---14:00:大渚山大斜面上---16:00:小谷温泉


下山後、今シーズン最高のスキー客でにぎわう八方口「昭屋」へ。
山行時恒例の温泉にもよらず、いちもくさんと白馬に駆け戻り、
汗くさいまんま、民宿「昭屋」の晩ご飯のお手伝いをしたのでありました。

つづく・・・。

以下後日談


翌12日、朝10時前、やる気半分でだらだらと八方へ、
7、8年前のブームを思い起こされる盛況ぶりのゲレンデに、やる気ゼロ。
それでも1時間ほどかけてウサギ兎平へ。
でも、ゴンドラ一本だけ滑ってすぐさま下山。
カンちゃん家そばの「焼八(やきはち)」こと
焼き肉「八方」へ直行。昼間っからペロッペロになったのでありました。

そんなこんなで翌13日。
唐松日帰りと思っていたが、あいにくの雪降り。
またまたやる気ゼロで帰り支度。
12時50分白馬発のスーパーあずさに乗ろうと駅に行くが
南小谷から入ってきた電車はもう満杯状態。入り口付近に人がたまり
乗れる状態ではない。
スキー客が無理矢理乗り込む中、そそくさとあきらめてカンちゃんにTEL。
「南小谷まで送って〜。」

でもって、カンちゃんユーノスに乗っけてもらって一路南小谷へ。

南小谷に着くとカンちゃん仕事仲間の連中がいた。

今日、白馬でXCの大会があって、外国人選手が来たんだが、
帰りの指定席がとれなくて、席をキープしにきたとのこと。

「ふふーん、ごくろうさま〜。」と人ごとで、後1時間半も時間があるので
順番待ちにザックをほかって、駅前のジャマイカ料理屋で一杯。
(ちなみにこのジャマイカ料理屋、私の口に合わなかった。要注意です。)

ちょこっとビールを引っかけてご機嫌さんで駅に戻ると
さっきのカンちゃん仕事仲間連中と再会。いっしょに電車に乗り込む。
あっという間に席が埋まる。
「しゃ〜ないな〜」とばかり、ほろ酔いで、「まかしときーっ。」と、
外国人選手団10名様を八王子まで引き受けることにした。
すさまじい多さの選手団の荷物が、収まりきらずに電車の連結部をふさぐ。
駅員に嫌みを言われながらも、日本語、英語まるでダメの中国人7名、
ノルウェー人3名と私を乗せたスーパーあずさは14:50南小谷駅を出発。
ここから私の添乗員活動が始まったのである。

出発するや、まもなく白馬駅着。
入りきれないくらいの人がドッとおしよせる。
連結部に置いた選手のスキーを押しのけてどさっと人が・・・
中国チームとノルウェーチームを対面させてしまったのが
いけなかったか出発早々期限の悪そうなノルウェーのコーチが
なにやらおっちゃんに向かって怒鳴っている。
「ヤベーっ!」とすかさず通路の人混みをかき分け仲介に入る。
どうやら白馬で乗ってきたおっちゃんがスキーの上に腰掛けたらしい。
「まぁまぁまぁ」とノルウェーコーチをあやかし、スキーに腰掛けたおっちゃんに
事情を説明し事なきを得たが、こりゃ先が思いやられると、
通路の人にも「ペコペコ」と事情を説明し、
「そんな人たちはグリーンにでものせなよ。」と愚痴られながらもなんとか
納得してもらった。ノルウェーコーチも機嫌を直してくれたか「にこっ」と
笑みを浮かべてくれた。

しばらくして「みんな落ち着いたな」と思ったのもつかの間、
今度は中国チームの女子選手。
カバンから食料を出している。

「まさか・・・!」と思いきやすさまじいキムチのにおいが社内に立ちこめる。
それもフランスパンに乗せて・・・。
通路に立っている日本人客の間をかき分け、中国コーチや中国男子選手に
配っているではないか!
そりゃ、くせーのなんの。
おまけにノルウェー選手にまですすめている。
さすがにノルウェー選手、バツの悪そうな顔して断ってた。
あのとき、となりや向かいでやられたノルウェー人のかわいそうなこと。
ちょっと同情してしまいましたよ。ほんとに。

そうこうしているうちに松本を過ぎて、車掌がやってきたので
連結部のスキーの事情を説明。「ちょっとこまりますねぇ」と言われながならも
「ペコペコ・・・」で、なんとかクリア。
続いて検札。連中に「チケット!チケット」と言うが
全然通じない。自分のチケットを見せてポケットから出す仕草で
ボディランゲージ。車掌に「たいへんですねぇ」といわれながら
なんとか検札をもクリアできた。

続いて上諏訪に到着。
「あやや!ホームが左側にある!」
またまた大慌てで連結部にいって扉をふさいでいるスキーを
周りの人たちに「ペコペコ」しながら撤去作業。
松本から乗ってきた山屋のおばちゃんに「大変なお仕事ね。」って
なぐさめられながらも、汗だくになりながら撤去完了。
でもって席に戻ろうとすると中国のコーチ。

「ご苦労様」だってさ。

いやー、ほんと一本とられましたよ。
やつらほんとに私を添乗員だと思ってやがった。

そんなこんなで、車内でレポートを書く余裕もなく
やっとのことで八王子に到着。
でもって、選手団に挨拶して出ようと思ったら
「ご苦労様」と言った人じゃない方の中国コーチ。
私の立場を解っていてくれたのか、両手で握手を求められ、
深々と頭を下げられ、涙ほろり。なんだかすごくいい人になった気分で
ホームに降り立ち、ガラス越しに外人10人衆に手を振られ、
複雑な気持ちで横浜線ホームに向かったのでありました。

おしまい。