唐松沢南滝の通過

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唐松沢標高1350m付近に「南滝」があります。25000図にも滝記号があります。樋状になって20〜30メートルを落ちるさほど大きくない滝ですが、唐松沢を滑降してきて、二股に抜けるためには必ず通過しなければならず、避けて通れません。

私も以前、唐松沢滑降時は、これを嫌って八方沢を登リ返してスキー場に戻っていましたが、これは時間的にも不利で、どうしても滝を通過して二股まで滑って見たくなりました。

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私の体験から通過の留意点を上げます。

例年、4月上旬までは滝が埋まっており、そのまま滝を滑って降りられるようです。2004年は4月10日の段階で滑降可。但し、水流は顔を見せはじめており、近いうちに滝の雪は落ちてしまうかもしれません。

高巻く場合のルートは、滝の手前で沢が大きく左に屈曲するので正面に見える小コルを目指して登る。デブリが落ちていることもあり、素早く行動したい。つぼ足ではあまり深く沈むようだったら、シールを付けてしまった方があっさり登れると思います。


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【高巻く場合のルート1】

滝の上流で沢が大きく左に屈曲する。写真のように正面に見える小コルを目指して登る。登る斜面にデブリが溜まっていることもある。
距離は僅かだが、かなり沈んでしまい、登りにくかったら、シールをつけてしまったほうが早い。なだれの危険もあるのでモタモタしないこと。


hap05.jpg (114731 バイト) 【高巻く場合のルート2】

コルから反対側の急斜面を下降する。スキーで降りられるが、今回はデブリだらけで、端の方を横滑りでずり落ちてきた。
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【滝を滑る場合のルート】

滝に雪がついていれば、図のように滑降可である。遅くなると完全に雪が切れてしまうようで、その場合は滝壷が直下にあり、極めて危険なので、登り返してでも高巻いたほうが良い。

30m程度のロープを持っていれば懸垂下降できそうだが、支点が不安なのと、斜めに懸垂することになるので、振られる危険もある。

懸垂下降中に振られて事故になるケースは結構多いので安易に行わないこと。
特に水がある場合は、ロープのために危険に陥る事故は多い。

滝の下の平坦地は雪が最初に割れる部分らしいのでのんびりと乗っているとヤバイですよ。

ここから下流の雪渓はシュルント等があいているので充分に注意!