小蓮華沢       1998年4月30日(木)
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御覧のように落石だらけ この二俣の間から滑降


 白馬尻まで林道を歩き、長走沢をわたったあたりでスキーを履く。いつもなら大雪渓はデブリが累々としているが、ことしは全くなめらかな斜面になっている。もしかすると今年の大雪渓は例年より滑りやすい状態かもしれない。白馬沢に入り、代かき馬を正面に見ながら二股まで登る。ここから右手、小蓮華尾根の付け根にむかってあがっているのが、小蓮華沢だ。 ここから見る限り快適な斜面に見える。中間部までは白くきれいな雪面であったが標高2000mあたりから落石の岩くずが多くなってくる。 11時をまわって気温が上昇してくると、急に落石が多くなってきた。

右手小蓮華尾根の崩壊部分から落ちてくる。雪が柔らかいので、あまりスピードはないのだが気持ちはよくない。一度、左側直登ルンゼからブロック雪崩が落ちてきて、その大音響に震え上がってしまう。また傾斜もきつくなってきたので(相棒はアイゼンを持っていなかった)稜線まであがることはあきらめる。また下から見た限り、稜線まで雪がつながっているかも少し不安である。 小蓮華尾根に突き上げる雪渓と、国境稜線に突き上げる雪渓が分かれている地点(標高2200m)までくると落石がひっきりなしに落ちてくるようになったので、ここから滑降することにする。岩陰に隠れ、休憩するがあまり長居はしたくない雰囲気である。休憩もそこそこにスキーを着け、滑降開始。転がっている石がじゃまなところもあるが、概ね快適な斜面で白馬沢二股まではあっという間におりてしまう。 ここまでくれば安心なのでゆっくり休憩する。
あとは広大な白馬沢を思い思いのターンで下る。白馬尻からの林道もかなり雪を拾って滑れる。猿倉のすぐ上のカーブまで滑降可。
稜線から滑降できなかったのが心残りであるが、様子はわかったのでまた機会があるだろう。
小蓮華沢の一番の問題は落石であるが、午前11時以前であればあまり落ちてこないようだ。下から登るとすれば上部はアイゼンが必要になる。

【メンバー】 山川 & 花岡

【コースタイム】

 猿倉(7:30 7:50)−−−−−白馬尻(9:00)−−−−白馬沢二股(10:30)−−−小蓮華沢2200m地点(12:40 13:20)−−−
                      
−−白馬尻(14:30) −−−− 猿倉(15:10)
              

【使用ギア】
板:アトミックツアー180cm ビンディング:エメリー ブーツ:ヤマハゲレンデ用 
ストック:ゲレンデ用 ピッケル&アイゼンは持参したが使用せず。スキーアイゼンは有効
アプローチはスノトレで歩く。