hachi_0.jpg (33548 バイト) 海谷山塊 鉢山 1995年4月13日

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岩登りで1970年代に一世を風靡した海谷山塊であるが、クライマーの影はまれになり、むしろ残雪期のスキーヤーを多く見かけるようになった。
確かに笹倉温泉、焼山温泉をベースにする早川谷側は、焼山北面台地、アケビ平、吉尾平をはじめ、スキーに好適な斜面が多く展開する。
従来は、アケビ平、吉尾平などの平地をスキーでアプローチして周囲のピークに登頂するスタイルが多かったが、最近の滑り重視のスキーヤーをも満足させる斜面も到るところにある。鉢山もルート取りによっては、北面にピークから滑降できるのでは?と思われるラインがあり、雪は繋がっているが、私が滑れるかどうかは不明。

メンバー 北沢京子,横山勝典,山川徳明

長野==白馬==焼山温泉スキー場駐車場(7:30)−−−アケビ平−−−昼闇谷−−−鉢山のコル−−−鉢山途中まで(雪崩の恐れあり引き返す)−−−
−−−吉尾平−−−焼山温泉(17:00)===白馬===長野

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鉢山のコルから阿弥陀山・烏帽子岳を望む


今年は鉢山に3回目のチャレンジになる。
来るたびに、吹雪だったり、霧が深く、追い返されてきた。積雪期の海谷は天気が悪く、チャンスを捉えるのが難しい。視界がきかなければ、広大な雪原でルートを失ってしまう。今日は朝から快晴で、きっと登れる。

長野を出発、白馬村で、横山氏と合流後、焼山温泉スキー場の駐車場へ。すでに何台かの怪しげな車が駐車している。先着の一人の方の顔は、ゴーグルの跡がくっきりの完全な逆パンダ状態で、山歴を物語っていた。

焼山温泉のスキー場のゲレンデを登る。この時間ではゲレンデスキーのお客さんは一人もいない。

アケビ平は植林した木が成長し、かつてのような爽快な雪原ではなくなっている。杉林で視界が利かないので要注意である。アケビ平を横断し、昼闇谷に入る。ここはいくつかのルートが取れるが、場所によってはU字型がきついので、しばらく昼闇谷を上ってから対岸の尾根の登りやすいところに取り付いたほうが効率的である。この辺で熊の足跡を発見。

尾根に出て鉢山のコルを目指し、ぐんぐん登る。鉢山のコルはおおきな岳樺が一本生えており、目印になる区切りの良い場所だ。

少し休んでから鉢山に取り付くが、先日降った雪の状態が悪く、ステップを切るたびに、少々ずり落ちていく。雪崩れの危険を感じたのでピークはあきらめ、途中から戻ってきた。

コルからは吉尾平を目指し、いよいよお待ちかねの滑降である。素晴らしい斜面なのだが、トリモチのような雪で、ターンできない。
横山氏だけサインカーブを描いているが、あとの2人は電光型のシュプールになってしまう。うーなさけない!
小鉢山をまわりこむあたりは、1994年2月に雪崩れにより1名が亡くなる事故が起きている。

吉尾平を横断し、大きな谷を2〜3本渡るが、ルートどりが結構難しい。渡り終えると登りのトレースに合流する。

夕方の気温低下で雪がクラストし始めており、登りのトレースにスキーを入れると、ジェットコースターのようにスピードがでる。ターンもできないが、まあ快適に、こぐ必要もなく、一気に焼山温泉へ。驚いたことに焼山温泉スキー場には、まったくシュプールがついていなく、我々が今日、最初に滑った人のようだった。


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コルから鉢山へ向かう。雪の状態が悪く断念した

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コルからの滑降は素晴らしい斜面である。
この辺は雪崩に警戒が必要


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