八方尾根北面 ガラガラ沢 2000年5月14日
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北ア八方尾根の側面には、スキー滑降に好適な斜面がたくさんあります。今回もっとも手近な位置にある、ガラガラ沢を滑ってみました。
ガラガラ沢は今年2月に、ニュージーランド人のスノーボーダー3名が雪崩に巻き込まれ、行方不明になる事故が発生しました。この事故はいろいろと論議を呼びました。
私は詳細な状況を知らないのでコメントできませんが、雪の
落ち着いた時期であればすばらしい斜面になることは事実です。しかし、ゲレンデでも登山道でもなく、「自己責任」の問われるエリアであることは間違いありません。
5月14日(日)
白馬村の横山氏宅に7時到着。主人の横山氏は風邪でダウン。居候の同人メ
ンバー本田氏と2人で出かけることにした。
昨日まではゴンドラは連休明けの点検で休業。1週間振りに再開したゴンド
ラがひどく混雑するのでは、と心配していたがほとんど待っている人はいなかった。しかもハイカーがほとんどで、スキーを持っているのはわれわれだけで、
場違いな雰囲気であった。
ゴンドラからリフト2本乗り継ぎ八方池山荘へ。登山者カードを提出しようとしたら、宿舎は休業、ゴンドラ降り場で尋ねても、「よくわかりません。」
という回答。これでいいんだろうか?
シールを装着し、歩き出す。稜線上は雪がなく、南斜面をトラバース気味に
登っていく。途中、5mほど、雪が途切れる部分があるが、そのままハイマツ
の上をスキーで進行。よく考えてみると、これはハイマツに大変悪いことをし
た。反省。
1時間ほどの上りで八方池のある第3ケルンに到着。今日は八方池から北面
に滑降する八方沢か、手前八方ケルンから北面に滑降するガラガラ沢かどちら
かを滑ろうと思っていた。天気が今一つで、時折霧雨みたいなやつがあたって
くるので近い方のガラガラ沢にすることにした。この時期では南股入までは滑
降できないので、適当なところから登り返しをすることになる。
逗子開成高校の遭難碑のケルン(八方ケルン)から滑降開始。雪は快適にタ
ーンできるザラメ雪。少し平坦な部分を過ぎると、沢は斜度を増し、ぐんぐん
高度を下げるようになる。左手尾根から落石が盛んに落ちて雪のうえに散らば
っているので、1700Mくらいの地点でひとつ右の沢に乗り換える。こちらの方
が雪面もきれいで快適であった。標高1600m付近から、雪面が汚れてきたので、
滑降はここまでとし、登り返すことにする。南股入の取水口ダムが思いのほか
間近に見える。
すべるときはあっという間だったが、登り返しは楽ではない。日が差して暑
いなかを汗だくになりながら登る。上りやすいところをあがってくると、八方
ケルンのところではなく、第2ケルン横の公衆便所の前に出てしまった。すべ
る時も便所の横から滑り出したほうがストレート、かつ豪快に滑れるようであ
る。
雨がぱらつく中、兎平のゲレンデのコブをすべりゴンドラ駅に帰還。八方尾
根上は、雪が消えてしまっているが、南斜面をトラバースすれば、わずかにス
キーを脱ぐだけで、あとは概ねスキーで登降できる。
【八方尾根北面 ガラガラ沢】
2000年5月14日(日)
ゴンドラ下駅(8:00)−−八方池山荘(8:50)−−八方ケルン(10:00)−−
ガラガラ沢1600m地点(10:40)−−第2ケルン便所(13:20)−−兎平駅(14:00)