頸城 妙高山 本峰 南面シュート  (みょうこうさん 2454m)2015年4月25日(土)

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いわずと知れた越後の名山 妙高山

スキーの対象としては、三田原など外輪山の斜面やお隣の火打、焼山が人気を博している割には、本峰は急峻すぎて、一般的でない。本峰自体は標高差もいまひとつ・・・

「一般的でない」=「あまり滑る人いない」と聞くと、じゃあ俺が滑ってやる、という変態マニアはどこにでもいるものだ。(ここにも一人・・・)


西面は一般登山道があり、滑る人もそこそこいるが、斜度も緩く、樹木が多くあまり見栄えがしない。

南面は三田原山から目を引くシュートが4本確認できるので、目立ちたがり屋の絶好のターゲットになる。
北面、東面はエクストリームスキーの領域に近いが、調べてみると滑った人は結構いる。

広大な斜面でないので、快適さには欠け、お買い得ではないルートばかりであるが、

そうは言っても妙高山

シュプールをつけてみたくなるのが人情



メンバー  山川単独
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4月25日(土) 快晴


笹ヶ峰駐車場(7:05)---黒沢(7:50-8:00)---黒沢池---大倉乗越---三田原山---本峰南面シュート---妙高山(12:25-12:45)---

---本峰南面シュート滑降---長助池---大倉乗越(14:20-14:30)---笹ヶ峰駐車場(15:10)

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例年ならこのゲート前の駐車場も停められるんだが、
今年はまだここは除雪されていない。
やはり雪が多かったのか?




なのであまり駐車スペースは多くない。しかも連休後半は天気が悪い、との予報なので、今日、明日に集中しそうだ!

7:00前に駐車場に着いたが、すでに枠のあるスペースはいっぱい。邪魔にならないところに縦列駐車したが、あっという間にいっぱい。

路上駐車が列になり始めていた。

帰りには10台以上が路上駐車
駐車場に入れることにこだわらないほうがいいですね

黒沢は橋が出ていたが、沢割れは大きくない。

情報ではまだ黒沢を快適に通過できるようだ。
黒沢を登って見たが、このすぐ上の屈曲点(柱状節理の岩が左手にあるあたり)から、沢割れもなく、快適なスキー登行ルートになる。



右岸から全層雪崩のデブリが落ちているが、さして邪魔にならず、順調に沢の底を登れる。
十二曲り経由、や芭蕉谷より速く富士見平に到達することができるだろう。

黒沢池湿原と黒沢岳
富士見平に上がらず、今日のターゲットは妙高なので黒沢池までそのまま黒沢を詰める。
ここまで約2時間
ここまでは順調



大倉乗越までくると妙高山本峰のドームが正面に見えた。
西面をスキーで詰める予定だったんだが、山頂付近は黒々しており、南面にちゃんと雪がついているのか心配になる。
いざ山頂に行ってから雪がないと、少々厄介なことになりそうだ。

予定を変え、
このまま三田原山まで尾根をたどり、本峰の状況を確認してから、滑るシュート自体を登ることにする。

それなら少なくとも雪がなくなるところからは滑降できるだろう。

でも三田原山の標高は2300m以上あり、結構登らされる。
三田原の少し先までいくと本峰の南側が観察できた。少なくとも一本のシュートは山頂付近まで雪がつながっているようだ。

三田原の先の鞍部までいくと雪庇の出ていない部分があった。
そこから火口原までは雪のつながった斜面になっていたので雪を確認したうえで、そこから火口原まで滑り下りてしまった。



火口原を南側に回り込むと山頂付近まで雪のつながったシュートが確認できる。
少々急だがこれを登ることにする。

最初はシール&スキーアイゼンで登行可能な傾斜。



これは2007年3月に三田原山付近の稜線から撮影した妙高本峰。

たぶん今回滑ったのはこのシュートだと思う。



途中まではシールで登ったが、中ほどから45度ほどの傾斜になり、部分的には手をつくような場所も出てくる。

シール登行でスリップすると下まで落ちそうなので、ピッケル&アイゼンに切り替え。

ますます急になってくるので早めに切り替えた方がよい。






上部ではやや傾斜が緩み、広い斜面になってくる。
山頂まであと50mほどのところで、雪が切れてしまった。
スキーはそこにデポ。
ピッケルだけ持ってあまり濃くないヤブを山頂へ。
一応ピークまで行っておかないとどの辺りから滑ったのかわからないもんな

5分くらい登ったら巨石の累々とする、妙高の山頂(南峰)に出た。少々苦戦したが、頑張った。


北峰と南峰の間には雪田があり、時期が早ければこの雪田と下のシュートがつながっているようだ。この時期はわずか20m位であるが雪は切れている。





スキーデポに戻り、食料を食い、水を飲んで、12時45分シュートに突入。

雪が軟らかいザラメなので、そんなに緊張する状況ではない。
転倒しても止められるだろう。

正面に三田原山と赤倉山の間になる尾根を大きなギャップを見ながらの滑降になる。




シュートそのものの滑降はあっという間。
時間にして5分。

この5分の滑降のために5時間かけて登ってきたのだ。
充実したスキーだった。

もう今年のGWはプライベート山行はとれないので、頑張って仕事しよ!

ここでシールを付けなおし、大倉乗越目指してちんたらと歩く。


滑降のあとのシール歩きは少々疲れるが、充実した滑降のあとだったし、天気も最高、ロケーションも最高なので、良い気分で火口原をいく。

長助池の辺りから見上げる妙高本峰の西面は、樹林も濃く、あまり見栄えのしない斜面である。ここを滑ったのでなくてよかった。

大倉乗越からはあとは黒沢を滑るだけである。
黒沢池湿原の平坦地をこぐのがうっとうしいが、他は、ほとんど笹ヶ峰までノンストップで滑降
所要40分

【装備】
一般的な山スキーの他
スキーアイゼン(頻繁に使用)
ピッケル、アイゼン(シュートの登りに使用)
ヘルメット(あった方が望ましい)
補助ロープ (使用せず)

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