関田山脈 鍋倉山 三郷(さんきょう)ルート  ちょっとピリ辛、静寂の鍋倉南面 2015年2月7日(土)
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関田山脈鍋倉山は、いつの間にか全国区の山スキールートになってしまった。
スキーヤーの大多数が、温井から鍋倉山の往復にとどまっているのは少々残念だ。
そういう私もこのあたりはまだまだ滑っていないところ、滑ってみたいところだらけである。

戸狩から温井へ向かう途中で、短いトンネルを抜けるが、その先が三郷(さんきょう)地区で、
鍋倉山からスキー滑降の可能な尾根が落ちている。

このルートは、妙高の吉田さんご夫妻が時々ブログにアップしているルートで、少々マニアックで面白そうだ。私は恥ずかしながら鍋倉の南面は知らなかったので、行ってみることにした。

三郷は標高約470mで、温井よりも低いので、鍋倉山頂からの標高差800m以上あり、
このあたりではもっともスケールの大きなルートと思う。

鍋倉周辺のルートについてはこちらをご覧いただきたい


メンバー 山川(単独)
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飯山市温井(8:45-9:00)---首都大学小屋(9:40-9:45)---鍋倉山(11:40-12:00)---

895mピーク(12:50)---作業小屋(13:15)---三郷(13:15)---温井(14:30)
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朝の温井 
8時40分時点で約20台の車が駐車している。しっかりトレースがついているが、
トレースは一本で、首都大学小屋から巨木の谷北の尾根に向かっている。
今日は南の尾根の気分なんだが、こちらにはトレースがついていない。
巨木の谷南の尾根は、今日だれも上がってないのか?一人でラッセル。


取りつきから山頂まで一人ラッセルであったが、深さは足首程度であり、
むしろ静寂な鍋倉も、悪くない。約2時間半で山頂へ
写真は山頂から戸狩方面の信越トレイルの尾根
今年は雪庇がでかいぞ


山頂には数人のスキーヤー、ボーダーがいた。
あれ、温井にあんなに車があったのに皆どこにいった?もう降りちゃったのかな
写真は、先に滑降していった別パーティー。


山頂からやや南に進路をとり、三郷を目指す。
南向きの割に、滑りやすい「クリーミーなパウダー」
斜度も結構あり、東側の尾根より手強い!
斜度の強い面白そうなラインを狙って滑っていくと、枝尾根に入り込み、
沢の中に落ち込んでいってしまう。東側の各ルートより一段難しい。

一度、間違って枝尾根に入り込み、急な沢の上の崖に出てしまった。シールをつけ10分ほど登り返す。
登り返したあたりから右手の沢の中を見ると、あれ?人がいるじゃないか!
しかも頭上には雪崩破断面。何かアクシデントか?
大声で「大丈夫ですかー」と声を掛けると「大丈夫です」との回答。
スキーをつけ自分で歩き出したので、一安心

895mピーク手前の鞍部から895ピークまではリッジ状で登りになるので、
シールを装着する。
895mピークからの滑降はこのルートのハイライトである。
やや幅の広い開放的な尾根を眼下の台地目指して一気に滑降。

雪はやや重いもののパウダーである。


作業小屋のある台地からルートを振り返る。
正面の尾根を滑ってきた。左上が鍋倉山山頂


山頂から1時間40分で三郷集落に到着。

全般にルートファインディングが難しく、東側の尾根のようにどこでも滑れる、というわけにはいかないし、沢の中に迷い込むと雪崩のリスクも大きい。

しかし滑降そのものは豪快な滑降が続くので、巨木の谷周辺を滑ってしまったら、ぜひトライする価値があると思う。この流域はアルペン的な迫力ある景観がそこかしこにあって、巨木の谷周辺とは違った雰囲気を持っている。


当然、三郷に降りてしまうと温井まで何らかの方法で戻らないといけない。
今回はスキーをザックに着け、歩いて温井まで戻った。あるいても45分くらいなのでそんなに長くはないが、車を一台三郷に置いておければ一層楽である。

重い荷物を三郷にデポして空身で戻る、こともできるし、(盗難が心配?)
図々しいむきには、ヒッチハイク、という楽しい手もあるかも・・・

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