頸城 火打山北東面 乙見尾根 (黒菱山からハンノキ平へ)2014年5月6日(火)
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20代のころ所属していた山の会では、GWになると「の〜んびり火打でも行こうじゃな〜い」という山行提案が多かった。
多くの人にとって火打は、のんびり宴会でもやりにいく癒しの山なんだろうか?
私にとっては火打はとても厳しい山である。
10代のころ最初にテントを担いでバテバテになったのは火打。
澄川の渡渉で失敗し流され、死ぬかと思ったのも火打。最近では、北西ルンゼの滑降は緊張感で足が震えた。
火打にいくと大きな感動も得られるが、一筋縄ではいかない経験が多いのだ・・・
ことしのGW、数少ないチャンスのプライベート山行のターゲットは火打にした。ルートは最近注目の「乙見尾根」
こうよばれる前は、黒菱山とかハンノキ平とか言われることが多かった。
ルート名からは平凡な尾根を想像してしまうが、標高差、移動距離、国内でも屈指のビッグルートである。(難ルートであるか?は判らないが・・)
ワンデイで計画したが、さてまた火打はショッパイ思いをさせてくれるのか?????
メンバー 山川 *===============================================================================================================================* 5月6日(火) 曇りのち晴れ 笹ヶ峰(6:30-6:44)---十二曲上部(8:22)---高谷池ヒュッテ(10:00-10:10)---火打山肩(10:55-11:10)---黒菱山(11:50)--- ハンノキ平(12:10-12:25)---黒菱川---燕尾根1134m(13:00)---矢代川第三発電所(14:30)---第一発電所入口ゲート(15:40) *===============================================================================================================================* |
笹ヶ峰より入山。 GW最終日でもあり駐車場の車は2台と少ない。 黒沢の橋付近では完全に沢が現われていたので、黒沢の登行は無理と思い、また自分が良く使う、弥八山方面の沢(芭蕉谷というそうだ)を詰めるには雪面が硬すぎるようだったので、十二曲がりから富士見平にあがった。 十二曲がりは一部スキーが使えないので、スキーの装着等を要領よくやらないと時間がかかってしまう。 通常高谷池ヒュッテまで3時間くらいなのだが、十二曲経由のためか3時間40分ほど。 朝は曇っていた天気だが、このころから完全に青空になってきた。 |
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雪庇を乗越す部分 |
時間が読めなかったので、火打山ピークはパス。 肩から乙見尾根に入り込む。 最初は澄川ボウルの上部をトラバース。 藪の薄い部分を狙って尾根をのっこす。 行く手に雪庇の断崖が現れる。目いっぱい左によってこれを下降。 このあたりは素晴らしいロケーションである。 2回ほど緩く登ると黒菱山の上に立つ。 下が見えない急斜面で、いったいどこを降りるんだい?と思う。 右手によったら雪庇の割れ目だらけだったので少し登り返し、ブッシュの左手に出ようとするが、雪が一部切れておりスキーを外して1mほど下降。 標高1600mくらいまで急斜面を滑降し、右手にトラバースしてハンノキ平に出る。 ハンノキ平に出る部分、シュルントだらけで、よく見ておりないと転落する。 |
ハンノキ平に出る部分は割れ目だらけで注意しないとシュルントに転落しそうだ。 スキーを脱いで少し登り返し、ちゃんとつながった部分から滑り込む。 ハンノキ平は、素晴らしいロケーションで、とても長く、何回ターンしても下までたどりつかない。 ここで休憩する。 高度計をみて標高1200m位から黒菱川に下降。 谷が広くなったあたりで燕尾根に登り返す、とのことだが、5月にもなると雪が上までついている部分が少ない。 下でよく観察しておかないと、途中で行き詰まりそうだ。 シールをつけ沢状の地形を20分ほど登る。 |
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この写真は2011年3月に容雅山から撮影した火打北東面。 今回の滑降ルートが手に取るようにわかる。 中央の急斜面が黒菱山 続く広大な緩斜面がハンノキ平だ。 澄川も長大な谷、新建ドーム周辺のルンゼ群も凄すぎる。 素晴らしいロケーション |
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燕尾根の1134mピーク 大きなブナが何本もあるが、木の幹に落書き彫刻が多い。 この山域の(国内の、といってもいい)登山をリードしているような山岳会の名前もあり、目を疑う。 まだ最近の日付である。環境の保護が浸透した昨今、こんなことをする人たちがいるのか? なりすましイタズラであることを願うが、本当にご当人たちであったら大失望、がっかりである。 この会の仕業だったら切腹もの 「海谷・頸城乙見尾根」か「頸城・火打山乙見尾根」か、 「雨飾山P2」か「雨飾山P2南尾根」か?なんて呑気に議論している場合ではないぞ・・ 何か業務上重要な鉈目なのか (そんなわけないだろう) |
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燕尾根上部はこんな雪堤の上を滑って下降できる。 長大な尾根なのでもし歩いて下降したら大変な時間がかかるが幸いほとんどが滑って降りられる。 発電所のタンクより下はところどころで雪が切れ、スキーを外す。 送水管の最下段はほとんど雪がなくなり、スキーを担ぎ、巡視路を歩いて降りる。 第三発電所からの林道は全く雪がなく、兼用靴での歩きがうっとうしい。 いやいや歩いていたが、この道、脇を見るとコゴミがたくさん生えているではないか!気晴らしになる。 一掴みほど頂戴し、みやげに持って帰る。 第一発電所入口のゲートまで、最近車を買った長男に、サポートを依頼して、迎えに来てもらう。ドライブが好きなのでガソリン代を渡せば、来てくれるのでありがたい。 笹ヶ峰の車を回収し、終了。 |