頸城 容雅山北桑沢 1499m    2011年3月28日(月)
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火打山から澄川を滑降したとき、途中から、正面に明星山のような見事なドームが立ちはだかっていた。
これが容雅山で、印象的な名前もあって気になっていた。

5月連休ころ、高田平野や、妙高SAあたりからみると、シシャルディン火山や、富士山を連想させるようなみごとな三角形にみえる。
一方山ろくの岡沢集落からは、2つに割れて人の尻のようにも見え、岡沢の人たちはなんと「ケツ山」と呼んでいるそうだ!

見方によって姿をかえるのは人間のようで、愛すべき山である。私が一番気に入っている山容は、もちろん
「けつ山」である!
休日出勤の代休がとれたので、月曜山行を決行。土日には寒気の影響で天気は今ひとつであったのでよかったかもしれない。
天気については文句なしだったのだが少々苦労・・・。



メンバー yamakawa

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西菅沼新田除雪終了点(6:40-6:55)---矢代川第三発電所(8:55-9:05)---720m台地---澄川北桑沢出合(10:00-10:10)---

---容雅山(14:20-14:30)----北桑沢出合---(14:50-15:00)---第三発電所---(15:55)---除雪終了点(17:10)
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除雪前の林道を約6kmのアプローチ 後方は南葉山
他のルートで、概ね私と同じくらいの時間で滑っている人の、容雅山往復の所要時間をネット等で調べてみると、ほぼ8〜9時間くらいであった。
7時に出れば、15時には戻ってこられるか、と読んだ。(あまかった)

まず最初に気になるのは、どこまで除雪が進んでいるか、である。例年3月下旬には第2発電所の入口まで除雪するようであるが、今年は雪が多いためか西菅沼新田の上、1.5kmの付近(車道が杉林の中をS字を書いている手前)までしか除雪してなかった。

約40分余計にあるくことになる。
林道を歩いている間は、一昨日降った雪の表面が硬く凍っており、「しみわたり」のように歩け、快適たった。


容雅山見ゆ まさに「ケツ山」の姿
林道を進み、第3発電所が近くなってくると木の間ごしに、目的地容雅山が見えてくる。

発電所の付近は、例年より雪が多いようだ。
いつもは水流が完全に出ている澄川、濁俣川ともにところどころ流れが出ている程度である。

林道は快適に歩けたが、発電所から台地への登りにかかると先日降った雪が3月の日射を受けて猛烈な湿雪、くされ雪と化している。
ほぼ湿雪ラッセル状態で疲れた!



北桑沢の中間部 雪が下駄になり、ペースが上がらない
720mの台地を右に横切り、台地の終わる付近から、澄川に下降する。

澄川の渡渉も気になるポイントであったが、今年はまだ、完全に流れが埋まっていた。

北桑沢に入ると日射で緩んだ雪が、シールに付着しだし、下駄になってしまう。

最初はスクレーパーで落としワックスを塗っていたがしばらくすると元にもどってしまうので終いには面倒くさくなってそのまま歩いた。
ペースが上がらず、遅れ気味である。



容雅山が見えた!何てすばらしい斜面 ここを滑らないで帰れない
1100m付近で北桑沢がおおきく左にカーブすると、容雅山ピークが目の前に現れる。いままでの藪山風情とは一転して純白の大斜面が目の前に現れる。まだ標高差400mはあるのだが、「すぐそこ」に見えてしまい、スケール誤認する。

左の尾根、右の尾根とも登れるようだが、ある記録に、右手の尾根を上がると、能生川源流の眺望を楽しみながら登れる、と書いてあったので、そうすることにする。(結果的にこれは失敗だった)

右の尾根に出たのはよいが、尾根上はアイスバーンになっており、その上に新雪がマダラに吹き溜まっており、始末が悪い。

シールだけでは滑落しそうだったので、スキーアイゼンを使うが、さっきまでの湿雪で濡れていたシールに雪が凍りつき、スキーが雪の棒になってしまう。そんなスキーでアイスバーンは登れず、いったんスキーは担ぎ、ピッケルでステップを切る。(アイゼンまでは持ってこなかった)
ところが20mもあがると今度は新雪がたまっており、つぼ足では股まで沈んでしまいはかどらない。
しかたなくまたスキーに履き替え・・・そんなことをしているうち時間ばかりが過ぎていく。

確かにコンディションはよくなかったが、もう歩き出しから7時間を経過している。
途中であきらめなかったのは褒めてもらえそうだが時間かかりすぎ・・・・・

やっとこさ 容雅山 山頂に到達 火打の東面が手にとるように見える。
もたもたしていると暗くなってしまう。まあ最悪第3発電所からの林道はヘッドランプでもなんとかなるだろうからピークから滑ることにした。

ようやく容雅山の山頂に到達。
火打北面の澄川、黒菱山のルートが手にとるように見える。ため息がでるような眺望だ。

休憩もそこそこに滑降に移る。

北桑沢に関しては、雪は安定しているようだったので山頂から滑り込む。
日向は腐れ雪だったのに、なぜかここだけは軽いパウダーだ!
なんとか山頂まで来た甲斐があったというものだ。

あとは登ってきた北桑沢通しに、澄川まで20分
あとは何とか明るいうちに車につけそうなので、台地にちんたら上り返し、発電所から林道を車まで滑って終了。

車に戻り、帰り支度。どうせだれもこないからと、車の外で着替えをしていたら、軽トラにのった爺さんが通過。
あわててパンツを履いたが
けつやまを すべりしまいにけつみられ  板出糸 頼人(ばんでいと らいと)
失礼!
着替えは場所を選びましょう

不動山 近くで見るとなかなか険しい

のぼりの苦労も忘れる超快適滑降 今シーズン会心の滑り?

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